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ヒーリングワーク

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過去に体験したセラピーやヒーリングワークに関する話
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#静寂

沈黙のアート

(文5700字) 覚者を訪ねて  若い頃に「覚者」を訪ね歩いた時期があった。 噂を聞いてはインドの田舎町まで出かけたり、また日本で会えると知ったなら何度でも出向いたりした。 覚者とは光明を得た存在。光明とは悟りの最終段階にまで到達したことを意味する言葉だ。悟りや覚醒という意識変容にもいくつもの段階があり、光明を得るともう二度と人間に生まれ変わることなく、宇宙の実存そのものへと溶けていくとも言われている。 光明を得た瞬間には、身体内で強烈なエネルギーが爆発し、肉体組織はそれ

笑いと涙とその奥にあるもの

 自分と向き合う21日間  笑うこと、泣くこと、それは人にしかできない感情表現だ。この感情のエネルギーはいったいどこから生まれるのか。このことを探求していくとやがて人間の内奥の神秘に辿り着くことができる。  若い頃インドのアシュラムと呼ばれていた施設にのべ2年ほど滞在していた。既存宗教や新興宗教の信仰から修行をするのではなく、純粋に人間そのものを探求する場である。主にヨーロッパ諸国から千人を超える人が常時滞在し、様々な瞑想、セラピー、ヒーリングワークなどの探求が熱心に