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風景

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身の回りにある様々な風景を撮った写真は撮影者ではなく、見る人の心を映し出す鏡。
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2022年8月の記事一覧

光と風と波と

水平線に夕陽が近づく頃 海原は一斉に光輝き始める 太陽の光は風を生み 風は波を生んだ 波は太陽の子 太陽は波の故郷 黄金色に輝く波たちは 一つとして同じものはなく 盛り上がったり沈んだり 溶け合ったりしながら ゆらゆらと揺れている 故郷を想い舞踊るかのように ‎‎

英彦山のたまかぜ

 日本には山岳信仰の対象としての霊山が少なからず存在するが、その中の一つ福岡県の英彦山に先日出かけた。 無宗教である上に、何ら霊感もなく、神社仏閣で神仏を見たという経験もないが、境内に満ちる神聖さに惹かれ参拝することはよくある。 参拝の時には拝殿の前で手を合わせたまま、何も祈願せずにただ目を閉じる。すると閉じた瞼の向こうに、場のエネルギーのような模様が発光するように立ち現れる。 それが何を意味するのかはわからないが、神社仏閣ひとつひとつに違いがあり、それを味わうのが参拝の一つ

黄昏響灘

Keith Jarrett It’s All In The Game

+13

真昼の木漏れ日

カルストの夏

北九州市小倉南区にあるカルスト台地「平尾台」。この時期は草に覆われ、眼にも涼し気な緑一色の景観が広がる。 台地全体が高原の爽やかな風にゆらゆらとなびいている。 平野部から数百メートルほど標高が上がるだけなのに、ここは大自然のど真ん中。見るもの感じるものすべて別世界。 足元の大地すべては結晶質石灰岩、大理石の山だ。 この緑の野が秋には一面金色に輝くすすき野に変容する。 訪れたこの日は小雨交じりの曇天。頂上付近は雲がかかり、遠くまで連なるカルストの風景は見ることができなかった。