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花や虫たち

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#梅の花

冬の花

 全国的に寒風吹きすさむ中、北九州では梅の花が咲き始めた。体感的にはまだまだ真冬。しかし梅の樹に住まう主は、微細な温度変化をしっかり感じ取っているようだ。 先日、雪が降りしきる朝にこの梅園を見て廻っていると、殆んど花を咲かせている樹の中にあって、蕾が少しだけだったり、既に枯れてしまった樹が数本あった。こうした樹の幹にはいずれも雪が付着して残っていた。ところが咲いている樹には雪が付着していない。つまり花を咲かせている樹の幹は温度が高い、ということになる。 外気温が低くても、

春が舞い降りた谷

 北九州市八幡西区に、山間の谷を切り開いて造られた個人所有の梅林がある。造園業を営むオーナーが60年以上前から少しずつ植え始め、今では純白の「白加賀」や深紅の「サツマ紅梅」など約30種類、1200本の梅が育つ。 先日訪れた時は、全体的に満開には至っていなかったが、中には満開近い木も数本あった。数人の来園者が熱心に写真を撮っていたので、けっこう知られている場所なのだろう。 入園は無料だが、入り口に「維持管理にご協力を」という名目で募金箱が設置されている。公園として整備されてい

春の足音

 早いもので、来週はもう2月。 北九州では数日前から梅の花がちらほらと咲き始めた。 今週は雪や、雪混じりの雨が降る日が続き、体感的にはまだまだ冬の真最中。 春の訪れはまだまだ先かと思いきや、梅の木は早くも季節の移ろいを敏感に嗅ぎ分け、春を先取りするかのように開花した。 植物たちは開花時期を日照時間と気温の変化に応じて決めているそうだ。 そのセンサーはどのような仕組みなのか知らないが、枝か幹の中に、あるいは花芽の中にあるのだろう。 解体しても目で見ることなどできない、あまりにも

西日に映える