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花や虫たち

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花の写真 時々花と虫たち
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2022年6月の記事一覧

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梅雨明け

花の丘は初夏の宴

 北九州市戸畑区にある県立中央公園には、ボランティア活動による花壇がいくつかあり、皆それぞれ担当する区画に自分の好みの花を自由に育てている。いつ見ても綺麗に管理されているので、さぞかし手間暇かかることだろうと思う。5月から6月にかけてのこの時期、薔薇や紫陽花などに気を取られている間にも、ここでは様々な花が一斉に咲き乱れていた。 そして初夏の爽やかな風にのって集まってくるたくさんの虫たちもまた、静かな音楽に合わせ共に歌い踊るかのようだった。 ここには調和と共生の世界が広がってい

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初めて見た④アジサイのハート

ヤマアジサイとサムライブルー

 北九州市のほぼ中央部高塔山の頂上にアジサイ園がある。その北斜面の日光があまり差し込まない森の一角に、数種類の日本原産ヤマアジサイが、西洋アジサイよりも一足早く咲き始めていた。 形はガクアジサイに似ているが、ずっと小ぶりで、森の木陰でひっそりと咲く姿はか弱く繊細な植物に見える。しかしそう感じるのは大きくどっしりした西洋アジサイやガクアジサイの方が見慣れているからで、じっと見つめているうちに、その奥に独特の力強さを秘めたオーラを感じた。 そして日本らしい花だなと思う。 ヤマ

芦刈園の紫陽花

(2022年6月4日投稿)  梅雨時のじめじめとした重い空気を爽やかな風に変えてくれるような花である。 特に際立つ美しさを感じるのは小雨交じりの朝。 薄暗い木陰で楚々と咲いている姿が何とも可憐で愛おしい。 以前住んでいた滋賀県守山市には琵琶湖のすぐ近くに「芦刈園」という紫陽花で有名な公園があった。 日本と西洋の紫陽花がそれぞれ50品種、5,000本、計10,000本が植栽されている。雑木林の中を迷路のようにくねくねと続く小道の両側には、多彩な色合いの花が森の中から溢れ出る