シフト制育児生活 ゴールデンと医療的ケア児

妻視点で書いています。

【参考文献】
芳田みかん 育休夫婦の幸せシフト制育児
愛波文 マンガで読むぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方(kindle)
成田奈緒子 子どもにいいこと大全(kindle)
冨田直 みんなでできる医療的ケア児サポートBOOK
特定非営利活動法人みかんぐみ 病気をもつ子どもと家族のための「おうちで暮らす」ガイドブックQ&A

【家族詳細】
夫妻、ゴールデンレトリバー、こどもの4人家族
人間のこどもを育てるのは初めてです。
夫妻ともに育休中
ラナ(ゴールデン)はもうすぐ2歳、トイレトレーニングは完了し、コマンドもかなり覚えてくれました。こどもに対して、やや興奮気味なところはありますが、大人が配慮すれば安全に過ごせます。
夫は家族の介護のため1日に数回実家へ帰ります。ダブルケアですね。
妻実家は遠方のため、互いに行き来はありません。
自家用車なしです。こどもの通院タクシー代が結構痛手です。公共交通機関は感染症がこわいので高くても使います。

【利用サービス詳細】
○訪問看護
週4〜6回利用しています。沐浴、ミルク、吸引を任せられます。レスパイト(保護者の休養のための留守番看護)の間には夫妻とラナ(ゴールデン)で散歩に行けます。
○訪問リハビリ
週1回 発達支援のため来てもらっています。リハビリ中の吸引は保護者が行う必要があるので、付き添います。
○コープ宅配
週1回、重いもの、かさばるものをネット注文しています。
○ヨシケイの冷凍弁当
ほしいときに、ほしいだけ、注文できます。定期便じゃないからうれしいです。安いのに意外と美味しく、バランスよく食べれて私は好きですが、成人男性にはやや少なめの量です。

【利用したけど合わなかったサービス】
○産前産後ヘルパー
妊娠中から自治体の助成で安価で来てもらいましたが、お掃除の仕方が雑なので、こどもの退院を機に一旦やめてもらいました。水回りのお掃除を頼んでいたのですが、手洗いしないまま、トイレ、お風呂、リビングを行ったり来たりしてしまうヘルパーさんだったので、衛生観念が違いすぎると思いました。
(妊娠中は、ヘルパーさんが帰った後に私がドアノブと掃除用具の消毒してました笑)

【こどもの医療的ケア詳細】
出生直後に気管切開
人工呼吸器なし
酸素投与なし
口から飲める

↓必要なケア

気管切開部のたん吸引
パルスオキシメーター使用(お弁当箱二つ分くらいのサイズ感です)
(気管切開のため声を出せないこどもに代わって、アラーム音でこどもが泣いていることを教えてくれます)
毎日カニューレホルダー交換
2週に1度気管カニューレ交換
毎日沐浴(気管切開部から水が入るとといけないので、生後1ヶ月をすぎても大人と別です)
外出時は、緊急用にアンビューバッグと酸素ボンベ、予備の気管カニューレを必ず持ち運びます。大人1人でボンベやらベビーカーやらパルスオキシメーターを担ぐのはとても無理です。ベビーカーをたたむ必要がなければ、大人1人でもたぶん外出できます。

【現在のシフト】
コアタイムは9〜17時で、この間に夫妻ともに活動します。それぞれの外出もできます。

17〜24時は夫が育児担当、妻は入浴と睡眠
0時〜9時は妻が育児担当、夫は入浴と睡眠

食事はコアタイムもしくはこどもが眠っている間にとっています。17時〜翌8時頃までは部屋を暗くして、こどもが眠っている間には親も必要なら仮眠し、眠くなければベビーモニターで別室から見守ることもあります。
(ベビーモニターはCubo Aiを使っています。便利だし、他社製品と比べて圧倒的に可愛いです!)

<メリット>
・コアタイムが病院と役所が開いている時間なので、調整が非常に楽です。
・もとより、妻朝型、夫夜型の生活習慣でした。結婚してだいたい同じ生活リズムになりましたが、やっぱり得意不得意があります。このシフトはすぐ慣れました。
<デメリット>
・完璧に貫こうとすると、夫妻で話し合う時間がコアタイムのみになります。実際は、交代の時間に1〜2時間程度おしゃべりと育児の引き継ぎをすることもあります。柔軟性をもたせることで夫妻のコミュニケーションを確保していますが、夫の睡眠時間を削ることが多くて申し訳ないです。
・どちらかが育休を終了すると、時短やフレックスを活用しても全く同じシフトでは生活できません。追々考えていく必要ありです。

【失敗談1】夜勤交代制
夫妻のみでまわすので、夜勤明けに日勤しないといけない日がどうしても出てきてしまい、1週間で諦めました。夜勤5日目に妻が再起不能になるなど危ない場面がありました。
(パルスオキシメーターのアラームに気付かないまま熟睡しており、別室にいた夫が気付いて吸引してくれました)
しかし、夜勤を相方に任せると翌日とても元気に過ごせるというメリットはあります。友人の結婚式に出席する等、イベントの際には夜勤交代制+レスパイトを使っていきたいと思います。

【失敗談2】妻が夜育児、夫が朝育児シフト
前述のとおり、夫は夜型、妻は朝型の我々です。
夫は眠るべき時に眠れない、妻は育児中眠いの二重苦でした。結果、日中の仮眠時間が増え、ワンオペ時間が増える…という負の連鎖に。

ではなぜ互いの苦手分野にあえて挑んだのか?
理由①
私は夫の夜型生活を朝型に変えたいと思っていました。早寝早起きして、朝ごはんをいっぱい食べて、夕食は軽めもしくは食べないほうが身体に負担が少ないと思ったからです。いずれ育休から復帰することを考えると、今のうちから朝型に慣れてほしいという思いもありました。
(私は1日で夜型から朝型に戻せる自信があります笑)
理由②
夜育児は寝かしつけに苦労する、という体験談があったので、GCUに通った頻度が高く、多少寝かしつけに自信があった妻がまずは担当したいと思いました。

理由①については、夫は無理に夕方から眠ろうとしない方が調子がよさそうです。深夜に眠気がきてからベッドに入る方が気持ちよく寝付けて、日中も活動しやすくなったように見えます。理由②については、全く問題なく夫が寝かしつけてくれたので、ただの杞憂でした。

【失敗談3】完璧主義
育休中にラナ(ゴールデン)との時間を増やすという野望があり、当初は朝、昼、晩とプレイタイムをもうけました。
結果、寝不足夫妻は遊びに全力投球できず。ラナの運動不足とワクワク不足が心配になっていきました。
現在はレスパイト中に長めのお散歩に行ったり、こどもと別部屋でのプレイタイムを設けて短時間で全力で遊ぶのを習慣にしています。
ラナは時間の長短に関わりなく、全力で遊べることが喜びなので助かっています。

その他、家事は分担を決めすぎず、気付いたらお掃除をしたり、体調が良い人が買い物に行ったりしています。
低気圧の日は影響を受けやすい夫になるべく休んでもらい、妻の生理中も同様にしています。
ダブルケアだったり、体力仕事や家計などの事務を任せている夫に負担が偏る傾向にあるので、ときどき整体に行ってもらったり、こどもの病院の間にカフェで休憩してもらったりと、たまの休息を大事にしてもらっています。

以上がこどもが退院して1ヶ月間の試行錯誤の結果です。
やってみてわかった教訓は、持ちつ持たれつ かつ 得意分野を活かす
これに尽きると思います。