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ポケモン育成・厳選難易度の変遷(7世代~9世代まで)

【はじめに】
このnoteでは各世代の厳選と育成事情を主に新要素、メタモン事情、隠れ特性、厳選育成の4つの観点から考察していく


7世代(USM)

注目の新要素

・仲間呼び
・王冠
・フェスサークル

・メタモン事情

この世代で高個体値メタモンを入手するには仲間呼びを利用する必要がある。
まず仲間呼びとは野生ポケモンが戦闘中に仲間を呼び出して戦う7世代限定の野生戦の仕様である、この仲間呼びには一度の戦闘中に呼び出す回数が増える程個体値にボーナスが掛かる仕様となっており
具体的には5回目からは1v以上確定、10回目からは2v以上確定、20回目からは3v以上確定、30回目からは4v以上確定となっている。
これにより乱数に頼らずとも高個体値メタモンを作り出すことが可能となった。

・隠れ特性

先述した仲間呼びには隠れ特性が出現する仕様も存在し、10回目から5%、20回目から10%、30回目からは15%で出現となる

厳選 育成

・孵化厳選

この世代は性格の変更と卵技取得を後天的に行うことが出来なかった最後の世代のため、厳選環境は窮屈なものとなっていた、個体値厳選を済ませたと思ったら卵技の遺伝を忘れて没となったポケモンは数知れず。
王冠による個体値上昇が可能となったが、レベルを100にしなければ使用できず、王冠自体の入手難易度も高かったため孵化厳選で入手可能な代わりが効く個体に使われることは少なく、もっぱら伝説や準伝説ポケモン、配布ポケモンや色違いポケモンを対戦で使いたい時に利用された。これらの事情により孵化厳選では5v等の理想個体が好まれ、相対的に厳選に時間がかかりやすい世代だったと言える。

・目覚めるパワー厳選

個体値の偶数奇数の組み合わせによって好きなタイプになる特殊技、目覚めるパワー
今世代から登場した王冠を使えば、目覚めるパワーのタイプが目当てのものであれば低個体値であっても個体値を底上げして使えるようになり、厳選のハードルは前世代より下がったと言える。

・努力値

仲間呼びは1回目から得られる努力値が2倍になる仕様となっているため252振りでもそれ以外でも計算して倒せば効率良く振ることが出来る、加えてポケルスもまだある世代のため252振りしたい場合は、努力値1加算ポケモンでも加算パワー系アイテム+ポケルス+仲間呼び補正で7匹倒せば252振りが完了する、学習装置をオンにしていれば戦闘していない他5匹にも同時に努力値を振ることも可能。
栄養ドリンク系は7世代では努力値の項目1ヶ所につき100までしか振れない制限がついていため252振りには不向きであった、細かい調整向きのアイテムと言える。羽系アイテムも入手難易度が高めだったためあまり使われていない

・レベリング

対戦ではレベル50、王冠を使うには100にする必要があるが、レベル50まで上げるためのレベリングにはラッキーの仲間呼びがよく用いられた。経験値効率が良いラッキーを仲間呼びで大量に狩ってレベリングを行う方法である。
レベルを100にする方法はフェスサークルに建設できる不思議キッチンを2つを利用したレベリング方法が用いられていた、不思議キッチンはレベル制限付きではあるもののレベルを大幅に上昇させる施設で、具体的には
・ふしぎディナー レベル+7(レベル80未満まで)
・ふしぎバイキング レベル+9(レベル90未満まで)
このメニューをそれぞれ2回利用してレベル66から一瞬でレベル98まで上げることが可能(66+7×2+9×2)
98まで上げたら入手が容易な不思議なアメを2つ使って100まで上げると言う方法だ。
しかし不思議キッチンでレベルを上げるのにはフェスコインと言うコストが必要なこと、不思議キッチンは1日1回しか使用できず建ててある分だけしか使えないこと(2つ建ててあれば合計2回使える)、入手難易度が高い王冠がないとレベルを100にしても個体値を上げられないことから孵化厳選の項目で前述したように全ての厳選の難易度が下がった訳ではなかった。

7世代総括

全体的に仲間呼びに育成、厳選要素の多数を一本化した世代となっている、このように新システムに対戦の助けとなる要素を盛り込むのは8世代のレイドの流れに繋がっていく。

8世代(剣盾)

注目の新要素

・マックスレイドバトル
・技レコード
・経験飴
・性格ミント
・特性パッチ(DLC) 

・メタモンとレイド事情

マックスレイドバトルによって手軽に高個体値のメタモンを入手可能、マックスレイドバトルには★1から★5のレイドランクが存在し、★5で出現するポケモンは個体値4V以上が確定となっている。マックスレイドバトルでメタモンが出現する巣穴は固定となっており、相対的に試行回数を重ねれば出やすくなる仕組みとなっている。マックスレイドバトルの巣穴はホストがクリアするか時間更新で巣穴が消えるまで何度でも挑戦できるため、マルチプレイを利用すれば同じ高個体値メタモンを量産が可能。後に5v以上確定のイベントレイドが2020年春に開催され、入手難度の緩和が行われた。

・隠れ特性

マックスレイドバトルで入手可能、しかしマックスレイドバトルで隠れ特性の個体が出現しないポケモンも存在し一時期隠れ特性未解禁となっていた、その後ポケモンホームとの連携による過去作産の個体や隠れ特性が出るレイドがDLCによって追加され解禁となった。
DLC第二段では通常特性を隠れ特性に変更するアイテムの特性パッチが追加され、剣盾で使えるポケモンは全て隠れ特性にすることが可能となった。

厳選 育成

・孵化厳選

卵技の横遺伝と性格ミントによる性格補正の変更が可能となった、これまで後天的に遺伝が不可能だった卵技だが同じポケモンを育て屋に2匹預ければ片方の卵技をもう片方に遺伝することが可能になった。性格ミントは性格補正を後天的に変更出来る革新的なアイテムだが、貯めるのが面倒なBPとの交換だったため、性格は厳選で何とか出来る故にBPで交換できる戦闘用アイテムより優先されることは少なく、主な用途は替えが効かない色違いや伝説のポケモンだった。孵化厳選の要素は卵技の横遺伝以外は7世代とそこまで変わっていないが、マックスレイドによって高個体値のポケモンを入手しやすくなったため相対的に難易度が下がった。

・キョダイマックス厳選

ダイマックスすると特殊な姿になるキョダイマックスを持つポケモンが存在する、発売当初は低確立でレイドが出現し、希少さから個体値厳選は難しかった、その後イベントレイドや、DLCでは通常個体をキョダイマックス個体に変更するアイテムのダイスープで入手難度は緩和され、個体値厳選も容易となった。

・努力値 

栄養ドリンクの努力値上限が撤廃されたため初めは栄養ドリンクを買って薬漬けにする方法が取られていた、しかしポケジョブの時間変更バグが発見されてからは252振りの場合はポケジョブを利用して振られるようになった。
方法も振りたい努力値の依頼にパワー系アイテムを持たせたポケモンを放り込み任意の時間を設定してからレイドを開き、ホーム画面でその時間分だけ進めると言う単純なもの。
羽はエンジンシティの橋や5番道路の橋を渡ると落ちているため、育て屋がすぐ近くにある5番道路の橋で孵化のついでに羽を集められていた。

・レベリング

経験飴が登場した、レベルを必ず1上げる不思議な飴とは違って固定された経験値を与える飴である。飴を使えばレベリングが一瞬で終わるものの主な入手方法がマックスレイドであり、マックスレイドは1回1回の報酬が渋く、レイドを探す時間もあって長期間回すメリットが薄いため次第に枯渇していくこととなった。
例外としてサブROMを持っている場合はヌケニンレイド、ハピナスレイド、デリバードレイド等を固定してリセット周回することで飴を効率良く集めることが出来た。
安定したレベリングとしてはガラルトーナメント周回が挙げられる。

・技レコード

一部の技が使い捨てのわざマシン、技レコードになった、技レコードの入手難度は低いのでそこまで問題にはならなかったが

8世代総括

レイドによる高個体値ポケモンの入手難度緩和、卵技の横遺伝、性格ミント、特性パッチ等、着々と厳選育成のハードルを下げる下地を作った世代と言える。

9世代(ポケモンSV)

注目の新要素

・テラスレイド
・ピクニック
・王冠使用レベルが100から50に緩和
・道具の店売り化
・テラスタルとテラピース
・わざマシンが使い捨てに

・メタモンとレイド事情

剣盾と似たようにテラレイドバトルで高個体値のメタモンを入手可能だが、テラレイドバトルはどのポケモンのレイドが出るかはランダムのため出すまでが困難になった、テラレイドバトルも★5は4v以上確定、そして今作からは★6も追加されこちらは5v以上確定となった。
剣盾と同じくレイドをクリアするか時間によるレイド更新までレイドが消えないためマルチプレイを利用すれば高個体値メタモンの量産も引き続き可能、剣盾のレイドと違ってテラレイドは捕獲を選んだ場合確定で捕獲できる。
イベントレイドでは★7の最強レイドが登場した、1度に大量の飴やテラピース、栄養ドリンクが入手できる報酬が豪華なレイドである。剣盾時代よりレイドのワンパンは容易になったので経験飴等を集めやすくなった。

・隠れ特性

★3以上のテラレイドで入手可能、★6は一部のポケモンを除き確定で隠れ特性となる。
特性パッチも引き続き登場し、★6以上のレイドで稀に入手可能、特性パッチは今世代から隠れ特性の個体を通常特性に変更することも可能となった。

厳選 育成

・孵化厳選

剣盾と違い育て屋さんが無くなった代わりにメニュー機能のピクニック内で卵が発見されるようになった。
ミントと銀の王冠の店売り化、王冠のレベルが50に緩和されたこと、物真似ハーブを持たせてピクニックを行えば卵グループを跨いで卵技を一瞬で横遺伝可能になったことで孵化厳選のハードルは非常に下がったと言える、お金さえあればどんな個体でも対戦用に仕上げることが可能となった。テラレイドによって高個体値のポケモンも簡単に入手出来るため、孵化厳選の個体を用意するのもスムーズかつ、レイドで入手したポケモンをそのまま対戦に使うのも現実的となった。

・努力値

店売りの栄養ドリンクを使って振られることが多い、羽や努力値下げ木の実はランダムとは言え競りでまとまった数を購入できるので集めやすくなった。
お金をつぎ込まずともパワー系アイテムを持たせ、食事の遭遇パワーで狩りたいポケモンだけ湧かせて手動で努力値を振ることも可能。
DLCでは栄養ドリンクと同じ効果を持つ餅が登場し鬼退治フェスを周回することで比較的容易に集めることが可能となった。
ちなみに新型コロナウイルスのせいなのかポケルスは廃止された。

・レベリング

最強レイドによって飴も集めやすくなったため経験飴でレベリングすることが多い。
食事パワーの遭遇パワーによって特定のタイプだけ沸かせることが可能になったため飴がなくともラッキー狩りでレベリングが可能

・技マシン

今作から使い捨てになった代わりにポケモンからドロップする素材を使うことによって技マシンを自分で作れるようになった。

・テラスタル変更とテラピース

テラスタルのタイプは後天的に変更可能であるがテラピースを50要求される、★5レイドでホストの時にテラピースが5ドロップする程度のため通常レイドを回るのはかなり効率が悪くなっている。その後一種類のテラピースが大量に出る各種最強レイド、各種テラピースが満遍なく多めに出るハピナスレイドが開催され緩和された。
DLCではきらめくお守りが追加され、持っていると★3レイドは2個、★4レイドは5個、★5レイドは10個、★6レイドは12個追加で貰えるようになった。

9世代総括

各種育成用アイテムが入手しやすくなり、厳選と育成環境が改善された作品と言える。テラピース面の改善を待つばかりである。

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