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コロナ禍でのGoethe Zertifikat B1受験と合格

表題の通りGoethe Zertifikat B1を取得できた。

A2に合格したのは2019年夏なので、実に2年ぶりの受験ということになる。こんなに間が空いたのは、主にコロナのせいで

・物理的にヨーロッパにいけないので使う機会がまずない
・口頭試験を含む試験を受けるのが必然的に密室環境なので感染が気になる

ということでモチベーションがガタ落ちしていたのが大きい。
効率よく取りくめば、仕事をしながらでもA2→B1は半年あれば取れると思う。

Goethe B1の試験はmodule型を採用しているため、合格のためにはReading, Listening, Writing, Speakingのすべてで6割を達成しないといけない。4割と8割で合格、というのができないので苦手分野を作らずまんべんなく点数を取る必要がある。

点数はゲーテのマイページで確認できるのだが、モジュールごとの得点しか表示されず、「B1に合格しました」という文言がどこにもないので実感がまったくないのだが、勘違いがなければおそらく合格しているはず。

以下、本番の振り返りと対策した概要。

それぞれのModuleの得点と傾向・対策

総論として、読み書きは得意だがverbalが苦手という自分の英語学習時代からの悪い癖が出た感じであった。

Lesen: gut (80~89)

時間に余裕を持って解き終わり、ほぼ満点に近い手応えを感じていたのだが思ったより伸びなかったModule。

構成は、ブログ記事、新聞のコラム、ポスター等の読解が5題。特に試験用の対策というのは必要なく、実際数ヶ月前からはひたすら下の問題集を解いていただけだった。ただし、一定量の文法と語彙力が求められるので、おそらく点数が取れるようになるまで最も時間がかかるパート。




Hören: befriedigen (70~79)

個人的な鬼門パート。Teil2と3(設問全体の1/3)は、1回だけのスピーチや会話を聞いて解くことになるので集中力を切らすと厳しい。

自信を持って解けたのが2~3問しかなかったので終わった瞬間思わず天を仰いだが、問題がすべて2択か3択なので、勘頼みの適当なマークでも意外と点は取れたりする。

こちらも試験対策は模試の音源をひたすらシャドーイングしていたのみ。

専用の音読教材もあるのでそちらを使うという選択肢もあったが、気付いたのが試験の直前で、教材を増やす愚を犯すまいと断念。

Schreiben: gut (80~89)

暗記パートその1。

作文となると、ロジカルな文章展開を求められるようなイメージだが、このレベルだとまだメールを書く・簡単な意見を書くといった日常レベルのスキルが問われる試験で、かつ傾向も常に一定なので、

Können wir uns am Samstag treffen?など

定型文を暗記しておけば課されている字数の半分くらいは埋まる。
どちらかというと、前のモジュールで失敗したショックを引きずらず、蓄積し始めた疲労に負けないことの方が大事。

Sprechen: ausreichend (60~69)

暗記パートその2。

申し込み順に呼ばれるのだが、自分は締め切り直前に申し込んだせいでSchreibenの3時間後になったため、一旦家に戻って予行演習をし直した上で挑んだ。

試験では数分間のプレゼンが課されるが、事前準備として15分が与えられる。こちらもアドリブが要求される語学力までは求められておらず、常にプレゼンの構成まで指示されている。順番に

・自身の経験
・自分の故郷(国)での状況
・与えられたトピックに関する長所と短所

を答えるだけなので、テンプレ8割、設問に合わせた簡単な文章2割で乗り切れる。

もう一つの課題である、「パートナーと何らかの企画について打ち合わせる」については相手と自分の間で設問の解釈違いなどもあり、時間切れによる打ち切りというかなり悲惨な展開だったので、暗記文だけで乗り切ったプレゼンと合わせて温情と思われる合格点ギリギリなのも納得である。(相手の方、本当にごめんなさい)

オンラインでの試験対策

語学試験でやっかいなのが、WritingとSpeakingの対策である。ゲーテの試験対策コースを受けるか悩んだのだが、ちょうどデルタ株が猛威を奮っている時期で、ワクチン未接種の状態で密室での集団授業は受けたくないことと、過去にゲーテの講座を受けていたことはあったものの、時間が経ちすぎていたせいで受講するためにはレベルチェックテストをもう一度対面で受ける必要があると言われたことが原因でオンラインでの対策に切り替えた。

ということで、今回はネットで見つけたVollmondのSpeakingとWritingのコースをそれぞれ1ヶ月分利用した。日本人が運営していて、日本人が講師として多く登録しているので、レッスンや事務手続きのサポートを日本語で受けたいという人には向いていると思う。

今回はSchreibenの点数が一番良かったのだが、何回も形容詞の変化や動詞の位置間違いを指摘されたので、そこだけピンポイントで文法の復習も挟んだのが効いたように思う。

自分でも意外なことにオンラインレッスンは初の経験だったが、マンツーマンのレッスンを通学型ではありえない価格で受けられるというのはやはり大きなメリットだと改めて思った。集団レッスンだとどうしても同じレベルの日本人が相手になるのでなかなか実践的な会話になりづらい。


中級の罠

英語でも中級レベルを長い間ウロウロしていたが、A2~B2という中級レベル帯は語学学習にとって本当に苦痛な期間である。A1の頃は知らない言語を始めるというワクワク感があるが、それもごく初期だけ。ネイティブ向けのコンテンツは理解できないので、学習者向けのコンテンツで勉強するしかないのだが、面白さに欠けるものが多いのでこれがなかなかに辛い。

C1程度のある程度使いこなせる言語であれば、時間のあるときに洋書を読んだりnetflixを見るなど、楽に鍛え続けることが簡単だが、この時期はひたすら単語帳や問題集と格闘し机にかじりつく日々が続く。

日本国内にいて、この中級レベルを短期間で駆け抜けられる人は相当な努力家だと思う。少なくとも私はこの罠に引っかかって停滞し続けるタイプだ。

夢は移住なのだが、B1レベルは非EU圏の人間がドイツのビザを取得しやすくなる要件らしいので、ひとまず最低条件は達成できたことになる。しかし、職を見つけてコロナの不安なく安全に住めるようになるまであと何年かかることだろうか…。

ともかく既にB2のテキストは購入済なので、次は1年で取れるようにしてみたい。やはり語学は使えるレベルにまで達しないと本当の喜びは味わえないのだ。

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