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【#ハイつま】ハイパーカジュアルゲームのマンスリートレンド(2021年7月)

ハイカジ遊んでますか? どうも、浮雲です。

気付けばひと月経ってしまった。
というわけで、前回ご紹介した「CrazyLabs」のblogで7月のマンスリーレポートが更新されていました。

今回から、前月のデータと比較できるものは比較することでよりトレンドを追いかけやすくしてみようと思います。

■この記事のターゲット
・ハイパーカジュアルゲームの最新トレンドを知りたい方
・ハイパーカジュアルゲームの分析のとっかかりが欲しい方
・ハイパーカジュアルゲームよくわかんないけど興味はあるという方

1.人気のあるテーマ

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったテーマ/モチーフが多く取り入れられているかのランキング。

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1位(1位):Cars and Vehicles(車や乗り物)
2位(3位):Crowd(群衆)
3位(22位):Fighting(格闘)
4位(New):Fidget Toys(暇つぶしおもちゃ)

5位(5位):Heroes(ヒーロー)
6位(7位):Sports(スポーツ)
8位(2位):Animals(動物)
9位(4位):Food(食べ物)
10位(36位):Beach & Watersports(ビーチ&ウォータースポーツ)
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15位(10位):Thieves(泥棒)
34位(8位):Candies(キャンディ)
圏外(6位):Slicing(スライス)
圏外(9位):Balls(ボール)

首位の「車(乗り物)」は変わらずでしたが、3位以下は結構変動がありました。特に3位の「Fighting(格闘)」、4位の「Fidget Toys(暇つぶしおもちゃ)」は急上昇してきましたね。

「Fighting(格闘)」に関しては、Ragdollを使ったゲームが人気でした。

■Stickman Ragdoll Fighter(Azur Interactive Games)

■Ragdoll Fighter(Rollic)

一方の「Fidget Toys(暇つぶしおもちゃ)」は圏外から一気にランクインして来ましたが、どうやらTikTokやInstagramでの動画が火付け役となってトレンドになった感じです。
こういうのは日本にいるとなかなか気づけないので、意識してSNSを見ていく必要がありそうですね

■Fidget Trading 3D (Maglab Turkey)

■Trading Master 3D (Follow Circles)

■Fidget Toys 3D (Fidget Dev)

■Pop It Fidget 3D (CDT Puzzle Games)

■Fidget Toys Trading: fidget trade relaxing games (anatogame)

2.人気のあるメカニクス

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったメカニクスが多く取り入れられているかのランキング。

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1位(2位):Swerving(回避) 32.8%(21.8%)
2位(1位):Dragging(引っ張り) 28.9%(34.3%)
3位(3位):Tapping(タップ) 15.9%(14.4%)
4位(4位):Aiming(エイム) 7.7%(6.3%)
5位(5位):Swerving, Stacking(回避+積み上げ) 3.6%(6.0%)
6位(9位):Drawing(お絵描き) 3.1%(2.7%)
7位(7位):Tapping and Holding(タップ&ホールド) 2.4%(3.5%)
8位(6位):Tapping and Timing(タップ&タイミング) 2.1%(4.4%)
9位(New):Merging(マージ) 1.2%
10位(New):Resizing(リサイズ) 0.9%

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圏外(8位):Swerving, Multiplying(回避+掛け算)
圏外(10位):Idle Action(アイドルアクション)

今月のメカニクスのトレンドは、予想していた結果とはかなり違うものになっていました。

個人的には「複数のメカニクスの組み合わせ」のゲームがより増えるだろうと見ていたんですが、「Swerving, Multiplying」は圏外に落ち、「Drawing」「Merging」「Resizing」が伸びてきています。
ヒットしているかどうかとは別ではあるものの、単一メカニクスのほうが作りやすいのは間違いないので、割合的には高く出ているのかな?
ここはもう少し長い目で追いかけてみたいと思います。

3.人気のあるサブジャンル

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったサブジャンルが多く出ているのかのランキング。

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1位(1位):Runner(ラン) 35.6%(39.2%)
2位(2位):Arcade(アーケード)27.2%( 24.3%)
3位(3位):Action(アクション) 16.6%(15.5%)
4位(4位):Puzzle(パズル) 10.8%(12.0%)
5位(5位):Simulation(シミュレーション) 6.5%(5.2%)
6位(New):Idle Action(放置×アクション) 1.0%
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圏外(6位):Shooter(シューター)

上位は変動なし。

6位には、「Shooter」と入れ替わりで「Idle Action」が入ってきました。Homaが「HomaJam」というイベントのテーマとして「Arcade Idle」というジャンルを取り上げていたのを以前記事にしましたが、「Idle」と他ジャンルとの組み合わせはじりじりきてますね。

4.人気のあるカメラビュー

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったカメラビューが多く取り入れられているかのランキング。

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1位(1位):BackView(背中からの視点) 30.9%(25.3%)
2位(2位):FrontView(正面からの視点) 28.2%(26.7%)
3位(4位):Top-Down(見下ろし視点) 19.0%(17.2%)
4位(3位):Isometric(クォータービュー視点) 16.4%(23.2%)
5位(6位):Sideview(サイドビュー視点) 3.8%(1.9%)
6位(5位):Dynamic(動的視点) 1.7%(5.7%)

さほど大きな変動はないですが、「Isometric」と「Dynamic」は大きく数字を下げていました。対して、比率は小さいですが「Sideview」が倍増していました。

5.視点の分布

ハイパーカジュアルゲームにおける、一人称視点と三人称視点の割合。

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一人称視点:27.0%(24.8%)
三人称視点:73.0%(75.2%)

一人称視点が微増です。

6.キャラクターの分布(New)

新しいデータとして、キャラクター造形に関するデータが追加されていました。

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Female(女性):13.3%
Stickman(棒人間):24.6%
Other(その他):62.1%

「ファッション」や「美容」などのモチーフに加え、「チアリーディング」をモチーフにしたゲームも人気でしたが、ハイパーカジュアルゲームのユーザーは比較的女性が多いのもあり、キャラクターアバターとして女性が使われることは多いと思います。

徐々にアセットのクオリティが上がってきているのは間違いないですが、「Stickman」に関してもまだまだ現役でいけそうですね

7.グラフィックの分布

ハイパーカジュアルゲームにおける、2D表現と3D表現の割合。

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3D:90.8%(91.8%)
2D:9.2%(8.2%)

ほぼ変化なし。

8.マルチプライヤー(倍率器)の使用率(New)

これも新しいデータとして、「Multipliers」といわれる倍率を変化させる仕様を実装しているかどうかのデータが追加されていました。

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Yes(使用している):13.2%
No(使用していない):86.8%

6月くらいからトレンドになった仕様なので、「13.2%」という数字はけっこう大きいのかなという印象です。
7月で見ると、『Count Masters』という「Swerving, Multiplying」メカニクスのゲームがずっとランキング上位にいますね。

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以上、7月のマンスリートレンドの紹介でした。
集計の定義が不明なので我々の感覚とは異なるラベリングがされている可能性はありますが、それでもこれだけ丁寧にまとめたデータを発信してくれているCrazyLabsさんに感謝!

今月からは、可能なものは前月との変動とあわせて見れるようにしてみましたが、3か月くらい続けてみると少し流れも見えてくるかなと思います。
とは言え「Fidget Toys」のように、何かをきっかけにして爆発的に伸びてくるものもあるので、アンテナを広げておかないといけないですね!

それでは、また。

※何か質問や聞いてみたいテーマがあれば、以下の質問箱からどうぞ!


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