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【#ハイつま】ハイパーカジュアルゲームのマンスリートレンド(2021年6月)

ハイカジ遊んでますか? どうも、浮雲です。

最近、全然ハイカジ関連のnote書けてなかったです……。
といいつつ今回もアプリの分析ではないのですが、トレンド分析的なことをやろうかと思っていたところ、大手パブリッシャーの一角「CrazyLabs」のblogでマンスリーレポートが掲載されているのを見つけました。

いい感じにまとまっているレポートだったので、今回はこちらを簡単にコメントつけながらご紹介したいと思います。

■この記事のターゲット
・ハイパーカジュアルゲームの最新トレンドを知りたい方
・ハイパーカジュアルゲームの分析のとっかかりが欲しい方
・ハイパーカジュアルゲームよくわかんないけど興味はあるという方

1.人気のあるテーマ

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったテーマ/モチーフが多く取り入れられているかのランキング。

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1位:Cars and Vehicles(車や乗り物)
2位:Animals(動物)
3位:Crowd(群衆)

4位:Food(食べ物)
5位:Heroes(ヒーロー)
6位:Slicing(スライス)
7位:Sports(スポーツ)
8位:Candies(キャンディ)
9位:Balls(ボール)
10位:Thieves(泥棒)

「車(乗り物)」や「動物」といった身近なテーマ、ハイパーカジュアルではおなじみの「群衆」テーマがTOP3。このあたりは、どれも鉄板ですね。

4位以下だと、もともと人気ありますが「ヒーロー」テーマの作品が、先月くらいから増えてきていたように思います。
せっかくなので、以下に気になったやつをいくつかピックアップ。

■The Superhero League(Lion Studios)
いろんなヒーローの必殺技を使って、人質を守りつつ悪人を倒す物理パズル。個別のメカニクスはよくある物理パズルですが、それが「スーパーヒーローリーグ」というテーマによって複数まとめられているのがポイント。

■Superhero Race!(BoomHits)
『Shoe Race』のヒットを受けて登場した『Animal Transform Race: Epic Race 3D』のスーパーヒーロー版。個人的には、フィーチャーされてるのが『ザ・フラッシュ』というのが渋くてよかった。

■Wall Crawler!(Lion Studios)
やばいくらい『スパイダーマン』な2D物理パズル。『スパイダーマン』は、ハイパーカジュアルではほんとにこすりまくられてますね

■Webby Boi(Lion Studios)
『Wall Crawler!』のアセットを使って、視点を一人称にした3D物理パズル。ここらへんは、トレンドを探るためにいろいろ実験してるんだと思いますが、どちらもランキングTOP100に入ってきていたのは『スパイダーマン』パワーでしょうか。

■Full Metal 3D(Rollic)
こちらは『アイアンマン』モチーフですね。ゲームデザイン的には、まだまだトレンドと言える「ラン+スタッキング」系です。徐々にパーツが増えていく表現は『アイアンマン』だからできたという感じですね。

■Kaiju Run(Homa)
こちらは番外編というか正確には「ヒーロー」ではないのですが。おそらく映画『ゴジラvsコング』にぶつけてきたと思われる、「怪獣」モチーフの「ラン+スタッキング」ゲームです。
「怪獣」と言いつつ、「Zガンダム」っぽいロボットや「クトゥルフ」なども出てくるので、何でもあり感がすごい。そして版権処理が心配。

2.人気のあるメカニクス

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったメカニクスが多く取り入れられているかのランキング。

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1位:Dragging(引っ張り) 34.3%
2位:Swerving(回避) 21.8%
3位:Tapping(タップ) 14.4%

4位:Aiming(エイム) 6.3%
5位:Swerving, Stacking(回避+積み上げ) 6.0%
6位:Tapping and Timing(タップ&タイミング) 4.4%
7位:Tapping and Holding(タップ&ホールド) 3.5%
8位:Swerving, Multiplying(回避+掛け算) 2.7%
9位:Drawing(お絵描き) 2.7%
10位:Idle Action(アイドルアクション) 1.1%

個人的に1位の「Dragging」は意外だったんですが、スマホらしい操作なので確かに多くのゲームで使われているなと(スリング系とか)。そう考えると、やはりTOP3は鉄板と言えると思います。

個人的に注目しているのは、5位~8位にあるような単一のメカニクスではなく「複数のメカニクスの組み合わせ」のゲームです。数はまだ多くないものの、上位にランクインするタイトルが増えている印象があります。
「Swerve, Stacking」はそろそろ旬が過ぎた感もありますが、代わりに「Swerving, Multiplying」が出てきたなという感じですね

3.人気のあるサブジャンル

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったサブジャンルが多く出ているのかのランキング。

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1位:Runner(ラン) 39.2%
2位:Arcade(アーケード) 24.3%
3位:Action(アクション) 15.5%

4位:Puzzle(パズル) 12.0%
5位:Simulation(シミュレーション) 5.2%
6位:Shooter(シューター) 1.1%

まだまだ「ラン」系が強いですね。とはいえ、他のメカニクスとの組み合わせでいろんなパターンが出てきているので、ゲームデザインとしては徐々にコア化してきている印象です。

「アーケード」や「アクション」は中に含まれるものが多岐に渡るので、まぁこうなるよなと。「パズル」は以前に比べると減ったとは思いますが、それでも「脳トレ」系含めTOP100に入ってくるタイトルは少なくないです。

「シミュレーション」はもっと多いと思っていたので、ちょっと意外。

4.人気のあるカメラビュー

ハイパーカジュアルゲームにおいて、どういったカメラビューが多く取り入れられているかのランキング。

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1位:BackView(背中からの視点) 25.3%
2位:FrontView(正面からの視点) 26.7%
3位:Isometric(クォータービュー視点) 23.2%

4位:Top-Down(見下ろし視点) 17.2%
5位:Dynamic(動的視点) 5.7%
6位:Sideview(再度ビュー視点) 1.9%

カメラに関してはサブジャンル次第な数字かと思いますが、「正面からの視点」が思ったより多いなぁと。なくはないけど、ランキング上位見てる感じではそんなに多くない気がするんですけど。

5.視点の分布

ハイパーカジュアルゲームにおける、一人称視点と三人称視点の割合。

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一人称視点:24.8%
三人称視点:75.2%

「ラン」系のゲームが強いので、三人称視点がやはり多いです。

6.グラフィックの分布

ハイパーカジュアルゲームにおける、2D表現と3D表現の割合。

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3D:91.8%
2D:8.2%

3Dが圧倒的。アセットを活用してコストを下げてるのが主な理由かなと。

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以上、6月のマンスリートレンドの紹介でした。
集計の定義が不明なので我々の感覚とは異なるラベリングがされている可能性はありますが、それでもこれだけ丁寧にまとめたデータを発信してくれているCrazyLabsさんに感謝!

7月末のトレンドが発表されたらまた紹介したいと思いますので、そちらと見比べてみると、トレンドがどのように変化しているのか、もしくは変化していないのかがわかると思いますので、楽しみにしていただければと。

それでは、また。

※何か質問や聞いてみたいテーマがあれば、以下の質問箱からどうぞ!


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