【エッセイ】自発的出禁

私は焼肉が好きである。
好きなお肉の種類を挙げるとハツ、タン、レバー、シマチョウ、ハラミ。
内臓系である。
昔はカルビやロースなどが好きであったが好みが変わったようだ。

前々から行ってみたい焼肉屋さんがあり、
ちょうど時間もできたのでそのお店に行ってみることにした。
そのお店はカウンターがある。
カウンター席で食べることは憧れがあったので気分は上々である。
席に着き内臓系のお肉と生ビールを注文。
お肉を食べながらビールを飲むという贅沢な時間が
コツコツと過ぎていく。
追加の注文をした際に店員さんと世間話をした。
すると店員さんから「関西から来られたのですか?」と。
4年ほど関西方面で暮らしたことがありその期間でエセ関西弁を会得したのだった。普段は標準語を意識しているが酔いが回るとつい出てしまう。

「えとー、、、はいそうです」
つい嘘をついてしまった。
もちろんこのお店がある町に住んでいる。
「いつころ戻られるのですか?」
「、、、明日ですね」
「そうですか、こちらへ来たらまた来てくださいね!」
「ぜひ来ますー」

もう行けない。
大変に恥ずかしい。
お店の雰囲気やお肉もおいしかったので大変残念である。
変な見栄を張らず素直が一番なようだ。

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