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なぜ昔のNBA選手は3ポイントシュートを狙わなかったのか

今は3ptありきの時代。昔のNBA選手のハイライト見たら違和感しかない。3ptラインの内側でひたすらトリプルスレット。なぜなのか。


1. ギャンブル要素として導入されたから

NBAに3ポイントシュートが導入されたのは1979-80シーズンですが、初期にはほとんどのチームがこのショットを重視していなかったそう。データでも当時のチームは、1試合あたり平均でわずか2.8本の3ポイントシュート。その成功率も26%と非常に低かったため、戦術的には取り入れられていなかった。(Boundtoball,The Hoops Geek)。

2. インサイドのアタッカーが豊富だったから

1980年代から1990年代にかけては、ポストプレーやミッドレンジシュートが主流だった。強力なビッグマンがインサイドを支配するスタイルが中心であり、ハンドチェックもあり。このため、ビッグマンが得点するという考え方だった。選手側も今のようなビッグマン=ディフェンダーという思想じゃなかったので、攻撃に優れたビッグマンが多かった(ArcGIS StoryMaps)。

3. データ分析の不足

現代のNBAでは、データ分析によって3ポイントシュートの価値が証明されていますが、当時はこのようなアナリティクスの文化が薄かった。結果として、3ポイントシュートは戦術的に軽視され、主にガードや一部のシューティングスペシャリストだけが試みるショットにとどまっていた(Boundtoball,FOX Sports)。

4. コーチング哲学の違い

1980年代や1990年代のコーチたちは、今ほどのペースやスペーシングを重視しておらず、よりフィジカルでペイント内を中心としたプレーを好んでいました。このため、3ポイントシュートは「賭け」として見なされ、ゲームの一部でしかありませんでした​(ArcGIS StoryMaps)。

結論 : 選手も戦術も3pt向きじゃなかったので、3pt文化ができるまで待つ必要があったから。

つまりある意味では決定された未来だったのかも。実際2000年代に入ると3ポイントシュートの戦術的価値が見直されていた。カリーのような常識破壊するようなシューターが登場するのを、NBAは待っていたとも言える。たしかに3pt文化がある過去の選手も見てみたかったけど、NBAは歴史浅いリーグなのでこればっかりは仕方なし。

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