売れている講師もクリエイターも「ファン」が多いの法則

ここでまず知っていただきたいのですが、優秀な営業マンには必ずと言っていいほど「ファン」がいるといいます。

ところで、営業を漏斗に例えた「セールスファネル」という理論をご存知でしょうか。漏斗の逆三角形を使って、最初は見込み客から始まり徐々に減っていき、最終的にその一部がファンになるというものです。見込み客が多ければ、最後に残るファンも増えるというのが、この理論の言わんとしているところです。

太極拳教室を始めた頃の私は、とにかく新規集客に力を注いでいました。チラシを作ってポスティングしたり、商店街でチラシを置いてくれる場所を探して置いてもらったり、郵便局に有料でポスターを掲示してもらったりしていました。ありがたいことに、毎回新規客はやってきました。しかし、その人たちが次回くることはありませんでした。これにはほとほと困り果てました。必死で宣伝してきてくれた人が生徒にならない。これは相当な痛手です。

先ほどのセールスファネルに太極拳教室を当てはめると、第一段階「チラシなどを使って見込み客を集める」、第二段階「無料体験レッスンに参加させる」、第三段階「定期レッスンを受講させる」、第四段階「資格講座を受講させる」、第五段階「信頼を蓄積しファンになる」。となるでしょう。当時の私でも、セールスファネルの流れはわかっていました。しかし肝心の、次の段階に移行させるやり方がわかっていませんでした。私の場合は、ごく初期の第二段階から第三段階に移行しないという、致命的な状態でした。新規客に段階の移行をさせるためには、何が必要なのだろうか?と毎日、頭を悩ませていました。

一人で悩んでいても拉致があかないと考えた私は、友人知人に話しを聞いたり、生徒に聞いたり、他の先生の教室を体験に行ってみました。すると、徐々にわかってきたのです。

・そもそも太極拳って何?

・どんないいことがあるの?

・もしやらなかったら、どんなデメリットがあるの?

実は、これらは私にとってみたら当たり前のこと。今さら話す必要もないし、生徒は興味を示さないだろうと思っていたことです。なんでも実験と思い、試しに教室で、「太極拳は拳法から生まれた健康体操です。元が拳法なので、攻撃と守備の形から構成されています。しかも、相手は一人ではなく二人三人のこともあるんですよ。常に中腰の姿勢を保つため、動きはゆっくりでも筋肉をしっかり使います。特に下半身の筋力を鍛えられるんです。さらに、片足を上げたり、片足で立ち上がったり、左右対称の動きをするため、体幹を鍛えられ体のバランスも整うんです」。こんな風なお話をしたところ、なんと生徒は興味津々、熱心に話を聞いてくれるではありませんか!もちろん、次も来てくれるようになりました。

当初私は、集客さえうまくいけば教室はうまくいくと思っていました。しかしそれは勘違いだったのです。常に新規集客をし続けるビジネスは安定しないように、新規集客ばかりに目を向けていては教室は成り立ちません。特に、教室ビジネスの場合は、ファンづくりが何よりも大切だと気づいたのです。

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