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繊細で感受性の強い男性との恋愛 サイレント期間への突入

「あの人は、ツインレイだった………」

そう気付いたのは、彼との再会を約束した後のことだった。
私は彼に告白をしたのだが、見事に振られた。でも、その振られ方が腑に落ちなかったのだ。妙に後ろ髪を引かれる。なんか引っかかる。

「あなたが知っているのは、私の一部でしかないよ。嫌いなところもあるかもしれないよ」

「好き」のカケラがない女性に向かって果たして言う言葉なのか???

「あなたのこと好きって、言いたかっただけ。今は何も望んでいないから」
私はそう言ったにもかかわらず、ものすごく丁寧で心からの優しい言葉が込められたメッセージを受け取った。まるで、「あなたのことはもちろん好きだけど、あなたに嫌われるのが怖くて自分の気持ちは言えない」と言わんばかりに……


昨年12月半ばに、英語のネイティブスピーカーでもある彼に英語の面で手助けしてもらいたくて、「忙しいからしばらくは手伝えないよ」と詳細な事情を伝えていてくれたのだけど、どうしても彼の力を借りたくて
「あなたに助けて欲しいの。私の英語を見てくれる人が何人かいるのだけど、その人たちよりもあなたに見てもらいたいの。あなたが私には一番ってわかった」

そんな心の叫びをしたためたのだが、返事は返ってくることはなかった。
その時は単純に「忙しいのかな……」と思っていたのだが。。。

年末に一時帰国で日本に帰り1月1日にカナダに戻ってきた。すっかり日本気分で年始の挨拶をと英語で彼にメッセージしてみる。余計なことは言うまい。ただ、日本人の心を表したい。
「今年はあなたにとって更に飛躍の年になりますように」
それだけメールした。

それでもメールの返事は返って来なかった。

それから先、一体彼に何があったというのか、悶々とした日々を送った。
彼には、彼女がいる。
それでも、彼は私が助けが必要な時にものすごいエネルギーを注いで助けてくれた。あれは一体どうして???

「私の英語を校正してくれる他の人を見つけたから、もう私の英語は見なくて大丈夫だよ」と彼に伝えた時、あんなにも必死に私に「自分にやらせてよ。いつだって見てあげられるよ!!」

そんな風に言ってくれた彼の気持ちが嬉しくて、心が躍った。心が彼とつながっているみたいで、彼の愛情が自分の心に流れ込んでくる感覚がとても切なく愛おしかった。

「どうして……?」
一体何回、この問いを自分にしただろう?

それから時間は流れ、私は彼のことを忘れようと決意した。彼には彼女もいる。彼は私のこともおそらく好きだった思う。でも、2番面の女にはなりたくない。彼が関係をはっきりさせない限り、私は彼と会う道は残されていなかった。彼とは友人でもある彼の彼女を含めて会ったのは、たったの2回だ。

それでも、メールはかなりの頻度でお互いやりとりしていた。
彼との思い出の記憶が一つにつながらない葛藤と、理解できない彼の行動に段々と平静な気持ちが失われていった。
「気が狂いそう。もう、彼のことは忘れたい」

彼を忘れるために、彼の彼女への嫉妬という感情を乗り越えるために私はひたすらYoutubeで何か答えになる情報や学びはないかと探した。

”HTL”ハッピーちゃんという方の動画に行き当たった。

この方の理論にどハマりし、私は徹底的に自分を深く、丁寧に見た。
彼女への嫉妬。大して顔も綺麗なわけではない彼女。
「なぜ彼に愛されるの?あんなくれくれ女が!」
その感情を見るのが辛かった。認めたくなかった。
わかったことは、「彼女が唯一私と違ったのは、自分自身に対して許可を出せていたこと」だった。自分がOKだから相手もOKになれるのだ。

私は自分がNG、相手OKのスタイルでコミュニケーションをしていた。
「私は自分に優しく寄り添うことを学ばなければ」そう思ったのだ。

それこそが、この恋愛の目的だったのかもしれない。
そして、遂に今まで感じたことのない「自分に寄り添う優しい意識」というものに到達することができた。

その瞬間、彼女と彼に対して感謝の気持ちが溢れて止まらなかった。
失礼な言葉を無意識に吐かれてムカついていた彼女にたいして「尊敬の念」すら感じられた。彼女は、自分に寄り添うという点で私よりも遥か先に行っていて、それを教えてくれるために私に出会ったのかもしれない。

「ありがとう。あなたたちに出会えたおかげで私は自分を変えられたよ」

そう思った次の日だった。なんと、デーティングアプリのTinderで彼が私のフリップカードに舞い込んできた。

「えーーーーーーーーーーー????」

驚いたどころの話ではない。私は、これで彼を忘れられる。前に進める。
音信不通の彼のことを待っていても、やきもきするだけ。私は前に進まなきゃ。新しい出会いを探そう。そして、彼を本当に忘れよう。
そう思って始めたところだった。

まるで、彼が「忘れないで」と語っているかのように感じてしまった。
写真の中の彼の表情は……「なんだか人相が悪くなった気がする」

瞬時にそう思った。「こんな人相が悪い人を好きだったのかな、私。それとも、彼女に愛されていないことを知って付き合ってしまっていたから、こんな表情になってしまったのかな……」

チャンスと捉えるか、それとも水に流して先に進むのか。
1週間は、平気だった。彼の存在を無視できた。

でも……やっぱり、そのまま終わりに出来なかった。彼と出会って、私は自分のいわゆる使命(って言われるヤツ)のようなものに気づけたし、エンパスで人のエネルギーが自分のエネルギーと混ざり合って、何が本当の自分なのか分からなくなる私を、本来の私のエネルギーに戻してくれた彼の存在の大切さを伝えたかった。ただそれだけの思いだった。もう、好きかどうかはどうでもよかった。

しかし、一向に返事は来なかった。
「これは何かある」
自分のことになると、途端鈍いのだ……恋愛に関して、相手がそんなに自分のことを想ってくれているはずない、という前提があるためか、その「まさか」が腑に落ちない。


自分が真に変化できたことへの高揚感。それで十分だった。音信普通の彼のことは、1日も早く忘れた方がいい。友人知人は、口を揃えてそう言う。「それが、その人の答えなんだよ」

そう言われても私は解せなかった。あの一貫性のない言動の意味は?ものすごく私のことを大切にしてくれたと思ったら、急に音信不通。

「何度考えても、答えが出るわけじゃない。もうやめよう」
さすがに疲れた私は、もう彼のことは考えないことにした。
考えないでいられる時間が段々長くなっていった。

ところが、1月の中旬ごろ学校の授業時間中に、突然彼のことが気になり始める。いや、正確には気になるというよりも私の後頭部に彼の不安の気持ちがへばり張り付いて離れない、という表現しかできない心が揺さぶられる体験をした。授業に集中していたのに、どうして急に彼のことで不安になるの??
「これはおかしい……これって私の感情じゃない。」
そう気付いたのは最近なのだが。その時は、どうしてか分からなかった。

おそらく、今まで私は2週間に1度メールをしていたからかもしれない。
「今回であなたに連絡するのは最後にするよ」
そう言い放った3週間後に起きた出来事だった。2週間くらいは、彼は高を括っていたのかもしれない。3週間目になって、彼は焦ったのだろう……おそらく。

なので、私はまたなぜか彼にメッセをすることになってしまった。気まずすぎる。でも、メッセしないわけには行かない直感のようなものがやってきたからだ。

私は今回もまだ、彼に「友達でいてくれたら嬉しい」と応じてくれなかったことを根に持っている自分に気付いた。「そうだ、私と彼は友達なんだ。性別を超えた友達という定義で私たちは出会い直せばいい」そういう提案を彼にしたかったのかもしれない。

遂に、私の彼に対する認識が大きく変わる日がやってきた。

いつものようにYoutubeを見ていたら、「タロットカード占い」が目に止まった。今まで一度も興味がなかった。タロットカードなんて……私はそんなにスピ系ではない。そんな私も気づけば動画に釘付け。複雑恋愛、音信不通の彼の本心とその結末……というタイトルに惹きつけられた。

動画を見ていると、「なんだなんだ!そうか、彼は私のことが好きすぎて、怖くなって音信不通になったのかもしれない。いや、そうだ……」

今まで理解に苦しんでいたことが一本の線でつながった。私の心の深い部分に納得という感情が生まれた。

「だから……あんなに私のことを助けてくれたんだ。私の目をじっと見つめていたんだ……」

今までそんな可能性、一度も考えなかった。私が彼の気持ちを受け入れる準備がそろそろ出来たということなのだろう。

ツインレイは、サイレント期を必ず経験するという。
お互いの魂が磨かれて、無条件の愛に気づくために。

私は、彼に依存的だった。音信不通になるまでは。
それでも、彼と音信不通になって苦しんで成長を遂げた。私は自分がカナダにまで来て、果たさなければいけない自分の人生のミッションに気づいて、そこに進んでいこうと決めることができた。

彼に伝えなければ。心の声が静かに伝えてきた。「恐れの乗り越え方」について。
「あなたは私にとって、かけがえのない存在。私は自分が嫌われないっていう確信が持てるまで、本当の自分を見せるのが怖いよ」

あなただけじゃないよ、って言いたかった。

「直感に従うことは、時として怖さが伴うことがあるよ。メールを返さない人にメールするのは変だとわかっているし、私も怖い。でも、大事なのは結果を考えずにただ直感に従うことだと思う。今まで直感を無視し続けて、たくさんのチャンスを失って悔しい思いをしたからね。怖れって言う感情は、自分を本来の道に戻してくれるサインだと思うんだ。本当に何が自分の望みなのか、自分はどうなりたいのかを丁寧に見て行って、正しい望みの道を選んだ時、怖れって消えていったんだよね」

このメールを送って1日半後、私が森の中を1人で静かに散歩していた時、不意に、花の良い香りを伴った暖かい春のような感情が、そっと湧き上がった。
「なんだろう?この感情。私の感情かな??」
「……ちがう。彼だ。彼が喜んでいる。安心しているのかもしれない」

その日以降、私の中に彼との交流が再開されたような感覚がしている。
ほっとした安心した気持ちが私の中に流れてくる。そして、私を再び恋愛対象として見ている気持ちもどことなく伝わってくる。

雪解けはもうすぐかな。
私はあなたに会えたから、人生が動き出したんだよ。私は私の使命を果たすために自分を信じて進んでいくね。

私たちがもう一度、いや新しい出会いとして、会えるように未来で待ってるよ。私がどれだけ心の浄化をして美しくなったか見て欲しい。あなたに愛される女性でいたい。

そう思わずにはいられなかった。


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