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アンリミ疾走ウィッチ(RSC期)の在り方

デッキ紹介記事ではありません。今期のアンリミ疾走ウィッチ(以下疾走W)について思うことを書いているだけの記事です。あくまでわたし個人の考えであり、内容が正しいという保証はありません。構築のヒントにでもなればという感じで書いています。

融合で得られるカードは強いがイザベルは強くはない

疾走WはRSCで究明の魔術師・イザベルを得て強化されたと言ってよいでしょう。しかしイザベルは疾走Wと噛み合いが悪いという意見も散見されます。その通り、疾走Wは手札の疾走フォロワーのコストを下げて戦うデッキなので、コストを下げたいフォロワーを融合させた後にコストを下げるための知恵の光等を入手するのは本末転倒に見えます。

実際の試合でも序盤から疾走フォロワーを次々と融合で消費し、攻めるための手段を失って負けていく相手もいます。

そして融合で得られるユニオン・マジック(以下ユニオン)やアルティメット・マジック(以下アルテマ)等は非常に強力なものの、イザベル本体のスペックはアンリミにおいては並かそれ以下。融合以外の部分のみの能力であれば採用されないでしょう。

ではどうすべきか?

イザベル本体はあまり強くはないし、融合したいカードもあまりない。しかしユニオンやアルテマは強力なので使いたい。

であれば、それらだけを利用できるよう考えるべきです。具体的にはAOEとしてのユニオンが必要な対面(とアルテマが特に重要な対面)でのみキープし、それ以外ではマリガンで返す。返した場合、通常の疾走Wのように戦います。

しかしドローソース多めのデッキなので、6ターン目くらいには高確率でイザベルを引けています。そうなれば、6ターン目にユニオンからアルテマを撃ってフィニッシュです。疾走Wが普通に回れば5ターン目までにアルテマ圏内に押し込むことは容易いです。

イザベルを引けなかったとしても、これまでイザベル無しで一線級だったデッキなので問題ありません。普通に勝てる試合も多いでしょう。アルテマが無いと押し切れない試合でイザベルが引けて足りた分と、ユニオンのおかげでアグロに押し切られずに済んだ分、勝率が上がることになります。

特殊な上振れで、序盤に上手い具合にイザベルを2枚引き、融合フォロワーとスペルにも恵まれ、疾走フォロワーに頼らずアルテマ2発で勝利することもあります。しかしそれは狙ってやるようなことではないので、基本的には従来の疾走Wとして振る舞うのがよいでしょう。

序盤にイザベルが必要とは言えない試合で序盤に引いてしまった場合は、融合の是非を熟考する必要があります。イザベル以外の手札で十分に回りそうであれば、イザベルはしばらく無視して回すのも一つの手です。必ずしも融合しなくてはならないわけではありません。疾走フォロワーを失い、スペル7種も達成できずに負けることは避けましょう。

実際の組み方

イザベルを必要な時だけ使うという方針であれば、イザベル無しで回るように組む必要があります。難しい話ではありません、基本的にはイザベルを除いた37枚を従来の疾走Wのように組めばよいだけです。

イザベルを採用したからと言って、融合先を増やす必要は特にありません。6ターン目にアルテマを撃つにあたって融合するカードは、出し損ねたカオスウィザードでも、引いたばかりでコストの下がっていないフォロワーでも、2枚目以降のクラークでも何でも構いません。その頃に融合するカードが1枚も無いということはまず起こりません。

マジックミサイルとマジカルリス

どちらも採用しない場合もありますが、例えばマジックミサイルとマジカルリスのどちらか一方を採用したいと考えた場合、融合素材としてリスを選択するというのは疾走Wにおいてはおそらく誤りです。リスが強いのは最序盤のみで、その頃にリスがあれば融合せずに出したいはずです。また先ほど述べた通り、終盤は融合先にはそれほど困りません。

そして疾走Wは6ターン目までにはアルテマ入手の条件であるスペル7種のプレイを達成しておくことが重要になります。しかしリスはこれに寄与しません。マジックミサイル無しでも7種達成できることも多いですが、より確実な方が好ましく、また終盤直接相手リーダーにダメージを与えられる点でもマジックミサイルの方がデッキに合っています。

ユニオンを序盤の除去に使う際にもマジックミサイルの方が優れています。体力3の相手に撃ちこみつつユニオンの対象を増やせます。

マイザーの有無

基本的に従来の疾走Wとして振る舞うのであれば、イザベルを採用したという理由でマイザーが不要になったり、逆に必須になったりすることはありません。環境を見て必要であれば採用し、不要であれば採用しなければよいです。

マイザーに頼らずともユニオンがあるので相手フォロワーを除去できるという考えが出てくる人もいるでしょう。しかし相手が純粋なアグロであればユニオンで除去した後でもマイザーの出番はやってきます。そしてユニオンは可能であればスペル7種を達成した後に使用したいので、それまで撃たずに済めばそれに越したことはありません。

これまで疾走Wはマイザー採用が主流でした。そのパワーは今でも健在で、わたし個人の意見としては今期もマイザーは採用した方がよいのではないかと考えています。

マイザー無しでは超越に石英の魔女やカオスウィザードを大量展開された時に除去すると打点を吸われ、放置するとアルテマによる逆リーサルの危険が生じます。疾走Wミラーにおいてもほぼ同様です。後攻4ターン目にマイザー+何かを展開して除去した場合、相手もマイザーを持っていないと上手く返せません。

骸の王に対しても3ターン目は無理ですが、4ターン目であれば間に合います。狂乱相手にも非常に有用です。それだけでなく、序盤にマイザー2枚引けた場合特有の上振れムーブも存在します。マイザーを上手く使えない試合でもイザベルが引けている場合は融合素材にもできるので、これまでより使いやすくなっているとも言えます。

ルーニィの有無

枠の捻出のためか稀にルーニィを減らしている構築を見ますが、わたしは採用した方が良いと考えています。1ターン目にスペルを使うことができれば2ターン目でマジカルリスに近い仕事ができ、その後に続く運命の導きやカオスウィザードを使いやすくしてデッキの安定性を向上させます。

これまではライフ回復が有効な試合において回復可能になるまで温存することも多かったですが、今期はアルテマでの回復が間に合いそうであればブースト4で投げても問題ない場合もあります。またブースト10以上で増えたルーニィで手札を圧迫されてもイザベルを引けていれば融合で手札を減らすことも可能で、使い勝手は前期より向上していると言えるでしょう。

またミラーマッチにおいて体力を10まで減らされて先にアルテマの準備をされた場合、ルーニィ無しではそのターンに勝ち切れない限り敗北します。

ルーニィでアルテマ圏外へ逃れつつこちらのアルテマの準備をして疾走フォロワーを押し付けることができれば、相手はアルテマに加えて疾走フォロワーでトドメを刺せる場合を除き、アルテマを撃って返しで死なないことをお祈りするか、アルテマを諦めて除去するかの二択を迫られます。このようにルーニィは不利な状況を捲るための起点になりえるカードです。

また撤退ロイヤル相手にルーニィを2枚引くことができれば、潜伏状態の進化リオードを除去することも可能です。引くことさえできればブースト4で仕事ができるのでそこまでハードルが高いというわけでもありません。

アルテマのためにスペルの種類を散らす必要があるか?

ないと考えています。普通に3×13+1や3×12+2×2で組んでも7種達成できないことはあまり起こりません。散らすためにカードパワーを下げる必要はありません。特にクラークのアクセラレートで2種稼げていれば達成できないことは稀です。

とは言えそれは普通に組んだ場合の話で、不必要にフォロワーを増やしてスペルを減らしていると達成が難しくなるので注意が必要です。

マナリアの知識と輪廻の女神

どちらも2回スペルブーストができる可能性のある強力なカードです。スペル7種達成にも寄与します。しかしtwitter等に落ちているデッキを見ると採用率が高いとは言えません。

マナリアの知識は撤退ロイヤル相手で序盤にラミエルを置かれた場合、防陣が取れれば相打ちを狙えます。スペルで除去されても、代わりに飢餓の輝きを使用できなくしているので被ダメージを抑える効果はあります。ウィッチ相手に使っても今期は虹の輝きの採用率が低下しているため手札に戻されることは減りました。もし戻されたとしてもイザベルの融合素材にすることができます。

輪廻の女神は熾天使の剣を選べば2回目のスペルブーストが行えます。これは撃ち先が少なそうに見えて意外と消化することができます。特に有用なのは狂乱相手で、先攻だと鮮血の花園、後攻では2コストフォロワーを除去してフラウロス直接召喚の妨害をしつつ被ダメージを抑えることができます。

対教会ビショップでは頂きの教会破壊やフォロワーの出るアミュレットを破壊して攻撃される前に除去したりできます。エイラビショップでも2コスト以下のフォロワーをいくらバフされても2コストで破壊することができて役立ちます。

ネクロ相手では骸の王降臨ターンを遅らせることも可能で、マイザーを間に合わせることができます。

ネメシスの虚数物体に対しても有効で、アルテマのダメージを通すのに使えたりもします。

主に撤退ロイヤルに対してですが、ラミエルを処理できる点も非常に優秀です。

ミラーマッチではやや使いづらいですが、クラークの土の印等を破壊してスペルブーストを稼ぐこともあります。

そしてスペルブーストはできないものの、相手のデッキによっては極光の天使も非常に強力です。ミラーマッチ、ロキサスエルフ、撤退ロイヤル、アグロデッキ全般、ネクロインパルス入りのネクロ等々、多くのデッキに対して効果があります。対AFネメシスでフォロワーを盤面に並べてもOTKされない状況を作ることもできます。

上記の通り、マナリアの知識も輪廻の女神もとても有用なカードです。まだ採用していない方は是非実際に使って使用感を確かめて採用を検討してみてください。

禁約の黒魔術師(結晶)

ダメージカットの役割で稀に採用されているのを見ますが、禁約の黒魔術師で止まる相手は大抵の場合極光の天使でも止まりますし、輪廻の女神であればスペルブーストもできます。

禁約の黒魔術師はスペルブーストできませんし、割られる心配もあります。極光の天使のリーダー付与は割られる心配がありません。禁約の黒魔術師を積むなら先に輪廻の女神を積むべきだと考えます。


ここまで述べてきたことを踏まえて

実際どのような40枚に仕上げるのか?

わたしも組み方の方向性は定まってきたものの、細かな採用枚数については調整中です。皆様も最高の40枚を模索してみてください。

それではまたいつか次の記事で。お読みいただきありがとうございました。

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