キリがない「良い教育」論争
良い教育というのは存在しない。そもそも"良い"という価値判断が主観的であるからだ。良い教育は誰かにとって都合の良い教育だとしても、当人にとって悪い教育かも知れない。普遍的な良い教育が存在するのではなく、教育した(された)結果に対して、それを良いと思った人と悪いと思った人がいるに過ぎない。教育を良いものと考える前に、教育という言葉を定義しておかなければならない。広田照幸氏は「教育とは、誰かが意図的に他者の教育を組織化しようとすること」(『ヒューマニティズ 教育学』2009)と定