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【短編小説】 好きかも知れない
『まい、明日引っこすんだって! てんこーするかもしんない!』
ろう下から、聞こえてきたことば。あとから、男子と女子のおどろくこえ。れんらくちょうをかくためにえんぴつをうごかしながらも、ろう下のほうに耳がむく。
全校生徒に聞いてほしいみたいに、おおきな声だった。
さっきのははるみちだ。
はるみちはあたまがよくてあしがはやくて、とにかくすごい。にんきもの。まいちゃんははるみちがすきだってきいた
【短編小説】 きみが苦いといったので
珈琲なんて
飲むつもりなかったのに
きみが苦いといったので
一口飲んだ
その日から、珈琲を頼むようになった
季節は流れ
好きな人ができたという彼女と別の道を歩むも
喫茶店の中、すれ違う
きみは苦いといった珈琲を懲りずに啜って
少し顔をしかめて、また啜った
この苦い汁が
ぼくの80%になってしまった
責任を取ってほしいけれど
きみは
後からやってきた人の前で
苦そうに珈琲を啜り
その人はそれ
ひとくちにっき 6/23 (2023)
きょうはびっくりするくらいなにもなかった。
朝起きて、ごはんたべて、バイトして、ねた。
これこそひとくちにっき。ひとくちにっきは、ひとこと書いただけでも日記にしちまえという、継続のためならなんでもいいとというスタンスの元はじめたのだから、スタンス通りである。
ごはんをたべました。
おいしかったです。
バイトに行きました。
がんばったです。