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11/18キャノンボール チャレンジ

きっかけ

自転車始めた初期の方から、達成したい事リストの上位にあった東京の日本橋と大阪の日本橋間を24時間以内に走る『キャノンボール』。
女子でやっている人はいないし(当時は)、できたらカッコいいなぁと漠然と思っていた。
これと言ってその為に何かをするでもなく、いつかは出来たら良いな位の目標だった。

今年の9月頃に自分の周りで発生したエクストリームチャレンジブームに連れられて、私も何か挑戦してみようかと思い浮かんだのがキャノンボール。

ただ、今の自分の実力だと、一人で達成できる気はしないので、過去にキャノボ達成したことのある旦那に引っ張ってもらえば達成できるのでは?と思い、予定を合わせる。ノーサポート単独走行がキャノボの鉄則なので、その場合はなんちゃってキャノボになるけれど。いずれやってみたいと思っている真のキャノボの予習にはなるはずだ。

暖かい9月に走る予定だったが雨だなんだと、色々予定が変わって結局11月に。そして色々旦那と話していくうちに、530キロを何度も走りたくないから、もう1人で走ってみるわということになり、ぶっつけ本番のキャノンボールになった。

準備

多分達成できないし、公言して達成できなかったらちょっぴり恥ずかしいから絶対に周囲には言わないようにして、コソコソと準備をした。

バルさんのキャノンボール研究所をくまなくチェック。
大阪→東京の22時発が一番達成率が高いとの事だったので、何も考えずにそうした。タイムテーブルも作成し、ルートも引いた。グロス22km/h以上であれば達成できる算段。

それでも、直前まで本当に決行しようか悩んでいた。辛いだろうし楽しく走れなさそうだよな~とウダウダ悩みながらも、とりあえず大阪行きの新幹線と大阪の宿だけ抑えておいた。

そしたらなんとキャンセル料が発生するとのこと。(当たり前か)

もうこれは決行しかない。キャンセル料のために。

出走


前日の睡眠時間5時間。
3:30に起床して、6:00に自宅を出発、10:30大阪着の新幹線に乗る。

お昼を食べて、予め探しておいた12時にチェックイン可能なホテルにチェックインしてすぐに就寝準備。
もちろんぐっすり寝られるはずもなく、何度も起きては頑張って目をつぶり…結局寝られたのは合計3時間くらい。
いつも睡眠8時間は取るので、非常に心配。
22時発の人はどう睡眠管理しているんだろうか…。

ホテルから1号線起点の大阪市道路元標までは1.5kmという近さ。
twitterへの投稿は悩んだが、万が一達成できてしまったら誰かに公言しておかないと、正式に記録として認められないとかなんとかよくわからないけどそんな事を聞きかじった事があるような気がしたので投稿。

一人だったら気軽にDNFできるけど、公言したらちょっとやそっとの事じゃDNFできないというのもあるしね。
しかし、キャノンボールと明白には言っていないにも関わらず、↑の画像だけでしっかり察してしまう自転車界隈すごいや…。

そして22:00丁度に出発。
2日レストしてるので脚はとても軽い!いくらでも走れそうだぜ!!
車もあまりなく、信号にもそこまで捕まらず、ストレスを感じずに大阪市街地を駆け抜けられた。

清滝~京都

清滝トンネルなどの複雑な箇所はグーグルストリートビューで予習しておいたので、難なくパス。文明の利器は素晴らしい。
脳内で『進研ゼミでやったところだ!!』とテンションが上がる。(通じる人いるのか)
最初は少し向かい風だったが、30km/hを下回らないように頑張って回す。

楽しく走っていたのも束の間、膝の裏と前脛の違和感に気づく。私は昔から左前脛、膝の裏がウィークポイントなのだけど、大体殿筋が固まっていると出てくる症状。一応事前に自分でマッサージはしていたけど、まだ甘かったみたい。
きちんと事前に専門家に鍼やマッサージをしてもらうんだった、と後悔。
前傾姿勢を深く取ってペダリングすると痛みが和らぐので、信号待ちでマッサージしたりと騙し騙し回すことに。まあこれ位ならブルべ時でもあることだし、と前向きに。

川沿いのような場所を通り過ぎ、憧れの京都(と看板が言っている)入りするも真っ暗で街頭もないので何も見えない。きっと昼間は景色良いんだろうなぁと思いを馳せながらライトで照らされた道路の前方だけ見てひた走る。

気温は5℃近くて寒かった。重ね着方式でギリギリ我慢できるくらいだったが、盲点だったのが足先。足先だけ夏仕様のままだ…。上半身や下半身は走っていればそこそこ温かいけれど、足先はどうしたって冷える。だんだん足の感覚がなくなった。

伊賀~亀山バイパス

伊賀を超えて亀山バイパスへ。
これ本当に自転車通って良いの?!と何度もルートを確かめる。高速道路みたいで、深夜だからか、大型のトラックが物凄いスピードでビュンビュン走っている。
きちんと車間とって抜かしてくれるので非常にありがたいのだけど、それでも突風と轟音がめちゃめちゃ怖い。路肩の方は路面があまり良くないし、今路面の亀裂にハマったりしてこけたら、文字通りミンチになる。
反射ベスト&ヘルメット尾灯&リアライト2灯にしておいて心底良かった。目立たない装備だと引っ掛けられるのは確実だと思う。

一番生きた心地がしなかった区間でした。昼間はもっとマシなのだろうか。。

暗雲立ち込める…

名古屋を過ぎる頃にはだんだん空も明るくなりはじめ、道路も活気が出てきた。岡崎の辺りでは、待ちに待った追い風区間だったのに、通勤ラッシュと信号でなかなか思うように進めず。グロス22km/h基準で作成していたタイムテーブルと、ほぼ同じタイムでペースを刻んでいた。

しかし、私の最大の悩みであるアレが出てきてしまった。お股問題である。女性はあるあるだと思うんだけど、長距離走るとめちゃめちゃ痛い!!

Assosのレーパンでかなり改善はされたものの、150kmを超えると確実に出てくる股痛。でもこの日は発生してくるのが早かった。50kmもたずに痛くなったのだ。多分、ずっと平地ってのがダメなんだと思う。
山ライドだと座る所を色々変えられるので、まだ耐えられる。
ここ最近平地ライドを全然してなかったので完全に忘れていた。

なので、ブルベやロングライドの際にはシャーミークリームを必ず携帯するようにしている。当日もこれでもかってくらい、携帯用のケースにたっぷり持ってきた。休憩ごとに塗り直していけば、なんとか耐えられるだろう、そう思っていた。のに・・・

シャーミークリームが入ったケースがない。

走ってる時に落としてきたらしい…もう呆然。シャーミークリームなしであと400kmも走れるのかという不安。
命の次に大事と言っても、過言ではないクリームがなくなり、私の精神は一気に不安定になった。
代替品としてコンビニでニベアを買ってみたけどあまり効果はなかった。

それでも時間は刻刻と過ぎていく。1分1秒だって惜しいので、とりあえず出発。

DNF

太陽はすっかり昇り、240km地点の浜名湖。
昔、東京日本橋→名古屋までグループライドをした時に、浜名湖を見て感動したっけな。真夜中で何も見えなかったけど。

浜名湖のド平坦は信号がほとんどないので、サドルからお尻を離すこともできず(たまにダンシングしたけど)景色も全く同じで無限地獄に陥ったかと思った。誤魔化してきた脚の痛みもだんだん表面化し、ペダリングする度にお股も痛い。

あれ?これ楽しいか?私なんの為にこんな事やってるんだ?

ふと頭に過ぎってしまった。

そこからは駄目だった。
タイムテーブルとスピードをにらめっこし、
うんざりするほど食べ飽きたクリームパン(5個入り)を補給の為だけに、咀嚼すら面倒なので飲み物のように飲み込む。
30km/hを割らないよう、ただただ機械のようにこなしていく。
その一連の行為がどんどん苦痛で耐え難いものになってしまった。

さらに、2回目の休憩を長く取ってしまったので、予定時間を押してしまっている。ここから追い風予報なので、更にペースアップを期待してタイムテーブル上では時間をタイトにしていた。
掛川から沼津まで100キロを4時間10分。
それに反比例して私の身体はどんどん走れなくなっていく。

ああ、これは24時間には間に合わないな…と察した。

ブルベやPEAKSの時も、必ずタイムテーブルを作るんだけど、借金をした事なんて今まで一度もなかった。むしろ毎回想定よりも大幅に貯金ができるので、心に余裕ができるアイテムだった。
それが今回は、常にギリギリなので精神状態も常にギリギリ。

のんびり回している暇なんてない、もっと速く走らないと間に合わない…でも身体がいう事を聞かない。お股問題で全然ペダリングに集中できない。もうこの時には1.5~6倍位しか出てなかったと思う。
気持ちばかりが焦る。

このまま進んでも地獄、辞めても罪悪感で地獄。
皆に応援してもらっちゃったし。
日本橋行くよって言ってくれた人までいる。
300キロ地点ではもう泣きながら走ってた。

無理だ。

320km地点で足を止めてしまった。
自分に負けた。

時間がかかっても、完走だけでも…と思ったけど、やりたかったのは24時間以内に走ることだし、走れないなら意味がない。痛みを極限に我慢してまでやりたいことじゃない。

静岡駅が近かったので、そこから輪行して帰ることにした。
辞めようと決意しても涙が止まらなかった。自分の力の及ばなさと精神力の弱さが悔しかった。
道行く人が見たら、泣きながらペダル回す妖怪。
完全にホラーである。

反省

今回挑戦してみてわかったこと。

最大の収穫は、300kmを超えると、今まで我慢しながら走れていた所が我慢できなくなるし、ウィークポイントが表面化するという事かもしれない。
300kmブルベまでは痛みを我慢しながらも普通に走れていたので、股の痛みも脚の痛みもそこまで問題視していなかったけど、キャノンボールは更にその先も続くと言う事が頭になかった。

それでもブルべの様に、休憩時間をしっかり取れていればまだ良かったのだが、私の今の走力だと休憩時間をギリギリまで削る他なく、ストレッチも入念にできなかったのも大きい。
(信号待ちの間にこまめにしていたが、自転車持ちながらなのでなかなか思うような体勢になれない…)

今まで直視するのを避けていた、自分の身体を見直す良いきっかけになったと思う。

あとは欲を言えば、休憩時間を確保する為にもう少しFTPを上げておければよかったな。4倍あればもっと心に余裕ができたと思う。やはりパワーは正義。

DNFした直後は、もうこんな辛い思いはしたくないので再挑戦はしないと思っていた。
でもローディー特有の、都合の良い健忘症が発病し、一晩寝たら辛いことを忘れたので、また挑戦してみようかなと思えるようになった。

次は、季節風が吹く来年の春頃かな。


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