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女医嫌い

いや、かく言う私も世間でいうところの「女医」なのだが。
女医って言葉、違和感感じないだろうか?
私はめっちゃ感じる。
男性医師は医師だけど、女性医師だけなんで女医とよぶんだろうか?

その他にも男女同じように職業があるのに、女性だけ特別によぶ言葉がある。「女子アナ」「女流作家」「女子高生」など。
男女ともにあるカテゴリーなのに、女性だけ区別されている。

ではなぜそもそも区別するかということだが。
例えば「女子アナ」
語源は諸説あるようだが、1980年代以降に数々の人気バラエティ番組を生み出したフジテレビがきっかけとされているようだ。
その後も「女子アナ」ブランドは一定の地位を確立しており、女子アナというと容姿端麗で学歴も申し分ない女性を想定するだろう。つまり、その分野における異色な存在としての希少価値があるということ。

女医の語源に関しても諸説あり、こちらは古代~中世にさかのぼるらしい。
当初は男性が行う医療と女性が行う医療では役割そのものが違ったようで、その区別の意味もあったようだ。
しかし、現代、男性も女性も同じく医療を行い、女性や男性に与えれた医療における特権は存在しない。
現代における「女医」に関しても、「女子アナ」と同じくタレント的な、男性社会の中の希少な女性医師という意味がこめられているように思う。

医学部入試において、某大学の男性受験生へ下駄を履かせていた問題も記憶に新しいが、厚生労働省によると令和2年の女性医師数は77546人で全体の22.8%。全医師数あたりの女性医師の人数は増加傾向にはある。
しかし諸外国と比較しても女性医師の割合はまだ少ない。
そういう観点からも希少といえば希少なのだが、令和の時代、まだ女医と区別するのは違和感を感じざるを得ない。
さらに「女医さん」とも呼ばれることもあり、なんちゃってバイト程度に医師業を行っているんだろ~的な無意識下での見下し感も否定できない。
(いや、実際子供のいる女性医師はバイト医師も多いが。それでもプライドをもってやっているはず。(と信じたい。)というか働き方は自由だし。)

自分で「女医」というのも希少価値でやんごとない優秀な私たち、という感も拭えないし。
他者から「女医」と呼ばれるのも一つのカテゴリーとしてくくられていて心地の良い感じはしない。

かつてあった看護婦⇒現在看護師 保母⇒保育士 のように、そろそろ女医もなくなってもいいんじゃないかと思う今日この頃。
まあでも一つの特権カテゴリーみたいな感じだから、そこに既得権益がある限り、なかなか消えにくいのかな?



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