見出し画像

地域でみる美容皮膚科患者層

皮膚科専門医、美容皮膚科医である私は、現在数か所のクリニックでバイトをしている。
ちまたでは、フリーランスのドクターとか聞くが
業界内ではそんな言い方をする人はまずいない。

バイト先多くて大変じゃない?
とよく聞かれるのだが、私はこの状況を非常に楽しんでいる。

というのも、行くクリニックの立地、保険か自費かによっても患者層が全く異なってくるのだ。

都心部の美容皮膚科・外科のクリニック

10代後半~60代 特に30-50代が多い。
インスタやブログなどのSNSで美容情報を集め、美容へのアンテナが非常にたっているタイプ。
その中でも10・20代の若年層は他院と値段の比較をしてクリニックを選んでいることが多い。
30代以上になると、都心の他の美容クリニックだけではなく、有名な美容皮膚科・外科インフルエンサーのクリニック(東京・大阪)にも足繁く通う。「ボトックスは●●先生、ヒアルは●●先生、鼻は●●先生…」など手技別でドクターを選別している方もいる。
経験値が高いので、気に入らなければ修正するし、こうしたい!という思いが強い。
そして、顔面の完成度は高く(既に色々な施術をやっているから)さらなる美しさを目指すタイプが多い。


地方の美容クリニック

30~80代 特に40overが多い。
生粋の美容好き、というわけではないが、お上品で自由にお金を使える方が多い。さりげなくバーキンやバンクリなど身に着けていて、裕福さが伺える。ブランド志向でない方も、話す言葉の端々に、金銭的にも時間的にも余裕のある暮らしぶりが垣間見える。
美容はやりすぎず、自然に、がモットー。最初はシミ取りから、針を刺したり、血が出たりはこわい。少しずつゆっくり開拓していくタイプ。


地域別でみるとこんな感じだろうか。
ちまみに私の勤務先はいずれも人気病院と言われている部類のクリニックだ。まあ、あくまでも私の経験に基づくことだけはご了承いただきたいが。

さて、私自身、複数のクリニックで働くことで、
色々な背景の方とお話できて勉強になるし、
来院する患者層のニーズや金銭的・美容的価値観が伺えて非常に興味深い。

自分が提供できる医療と
相手が望む医療

今後開業するにあたり、
その二つをうまくマッチングさせることが成功の鍵と思っている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?