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技術士二次試験対策⇒(非常用)発電機

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こんにちは~
電TAROです!
今回は、防災関係等様々な場面で使用される発電機について、それぞれ特徴や関係法令等の情報をまとめます。技術士二次試験にも頻繁に活用できる内容となっておりますので、ご参考にして頂ければ幸いです。

【発電機の要素】

発電機は、以下要素によって種類が分けられている。
・使用燃料
・発電量
・電力の出力パターン
・インバーターの有無
・設置型/ 可搬型
・常用/ 非常用

【燃料による発電機の種類】

重油・軽油発電機
軽油を使ったディーゼル発電機は、低燃費で長時間運転が可能。
A重油を使用した非常用発電機も広く採用されている。

《ガソリン発電機》
 ガソリンを使ったガソリン発電機は、ディーゼルに比べて音が小さく、特に可搬型の発電機は工事現場や停電作業での仮設送電等様々な場面で使用されている。
《ガス発電機》
 最近非常用として注目されている。ガスはガソリンに比べて燃料効率が高く排ガスもクリーンな上に、備蓄燃料としても劣化がなく、国が進める分散型エネルギーとして優れているために、大型の発電機からカセットボンベ式を採用した発電機まで出てきています。

【関係法令】

常用・非常用発電機の位置づけ
1.常用自家発電設備
 常用電源として運転され、常時電気を供給するもの。
法令上(電気事業法)、常用自家発電設備は発電所として取り扱われ、建設工事現場等で使用される移動用発電設備もこの中に含まれる。区分は以下の通りである。

・発電専用電気のみを供給するもの。
・熱電併給(コージェネレーション)電気とともに熱も供給するもの。
・常用・防災兼用常用電源であって、防災電源の機能も兼ね備えたもの。

2.非常用自家発電設備
 非常電源、予備電源として停電等の非常時のみ運転され、防災設備、保安設備に電気を供給するもので、以下のように区分される。
(1) 防災用法令(消防法、建築基準法)に基づき設置が義務づけられた防
   災設備(消防用設備、建築設備)を対象に電気を供給するもの
(2)保安用
   保安設備のみを対象に電気を供給するもの。
《関係法令関係図》

《各法規別に見た非常用電源》

1.消防法における非常電源
 消防用設備への電源供給が途絶えた場合に使用する「非常電源」である。消火栓スプリンクラー消防排煙設備に接続し、商用電源が遮断されても、消防用設備が動作できるよう、電源を供給する。消防法により、それぞれの消防設備に供給しなければならない時間が決められている。定格負荷で60分以上連続運転できること、燃料油は2時間以上の容量を持つこと、40秒以内に電圧確立することなどが定められている。

2.建築基準法における予備電源
 非常用照明、排煙機の電源として使用する「予備電源」である。商用電源が遮断されても、一定時間は非常用照明などが動作するように設計する。規格としては、防災設備に30分以上電源供給できること、30分以上連続運転できる容量を持つこと、40秒以内に電圧確立することなどが定められており、消防法における非常電源と併用できる。
併用する場合、消防法と建築基準法のどちらの基準も満足できるような機種選定が必要である。
 建築物の電気設備として使用する非常用発電機は大きく分けて、ディーゼルエンジンとガスタービンエンジンの二種類がある。内燃機関は、切り替え時の始動が速く、動作の信頼性が高く、保守点検が容易といった多くの利点があり、発電機駆動用の機関として幅広く使用されている。

《発電機で共有する負荷の選定》

 停電時は、全ての負荷に電気を供給すると容量が大きくなりすぎるため、負荷の種類によって、電源供給有無の選定が必要である。検討すべき負荷の種類は以下となる。

・法的負荷:消防法、建築基準法、条例などに規定された防災負荷
・保安負荷:建築機能を最低限確保するための負荷
・重要負荷:事業を継続させる建築機能上最優先とすべき負荷
・一般負荷:上記以外の負荷

《発電機を選定する際の検討事項》

対象箇所に適切な発電機を設置するための検討事項を以下に示す。

・順次始動の検討
・始動方法の検討
・負荷パターンの検討
・法的負荷以外の需要率の検討
・三相回路の平衡性の確認
・燃料の選定
・騒音の確認(機械音、排気音、補器動作音)
・耐震、防振対策
・排気、換気(燃焼に必要な空気量、室内衛生に必要な空気量)

《常用発電機での検討事項》
・ピークカット運転
・ベースロード運転
・負荷追従パターン
・台数と並列運転

【近年の動向】

LPガス発電機がBCP対策となるため普及してきている。
特徴
1.災害で止まらない
  停電時にLPガスを社内に蓄えておけば、災害などで止まってしまうリス 
 クが低くなる。
2.劣化しない
 同じ「燃料を使う発電機」では、軽油を燃料とするディーゼル発電機 が有
 名であるが石油連盟によると、軽油の保管期限はおよそ6ヶ月が目安とさ
 れており、LPガス の場合、長期間保管していても経年劣化しない為、「い
 ざという時に劣化していて使えなかった」といった心配がない。

3.供給が途絶しにくい
 LPガス は供給が安定している。近年の大規模災害においても、供給の途絶は起こっていない。

4.環境にやさしい
 
LPガスは、「CO2の排出量が他の燃料に比べて少ない」という「環境にやさしい」特徴もある。
蓄電池との比較》
 現在、非常用電源として最も認知されているのが蓄電池であるが、蓄電池の弱点は「貯めていた電気を使い切ってしまったらただの箱」になってしまう点である。LPガス発電機 の場合、備蓄燃料を使い切ってしまっても、供給途絶が起きずに再購入できれば、発電を継続することができる。

《ガスエンジンコージェネレーション》

 LPガス発電機 の中には、ガスエンジンコージェネレーション 機能が付いたものがある。
ガスエンジンコージェネレーションとは
 LPガス発電機 で電気をつくる際、に発生した熱を給湯器などに再利用するしくみである。
省エネにもBCP対策にも有効であるため、今後の普及に期待される。

《EGGS(太陽光+蓄電池+LPガスの発電機)》

 LPガス発電機 に、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、それぞれの弱点を補いつつ、それぞれの長所を活かせる発電機がある。

《蓄電池の弱点》
・「コストが高い」為、災害時に稼働させる機器を幅広く考えると、莫大な
 費用がかかる。
・電源、供給時間に制限がある。

《太陽光発電の弱点》
燃料も不要な太陽光発電ですが、太陽が出ていないと発電できない。

《LPガス発電機の弱点》
・立ち上がりの時間が必要である。

これにより、無停電で長時間電源供給が可能になる。

《LPガス発電機のデメリット》

・ガスエンジンで稼働する為、定期的なメンテナンスが必要。
・導入コストが高い
・燃料消費量はディーゼル発電機の2倍以上(燃料タンクが非常に大きくなる)

 上記メリット・デメリットを比較し導入の検討が必要である。

 以上、今回は防災関係には欠かせない発電機について情報をまとめました。技術士試験では、頻繁に使える情報だと思いますので、ぜひ下記参考ページを含めご確認頂けますよう宜しくお願いします。

参考資料等
EGGS
https://www.atpress.ne.jp/news/197382
LPガス発電機
https://enetech.co.jp/guide/what-is-an-lp-gas-generator/
コージェネ参考
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/58346.pdf
法規
https://nega.or.jp/publication/press/2014/pdf/2014_04_06.pdf
電気設備ハンドブック

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