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丸島醤油を使い続けるわけ

こんにちは。電飾の月書房の店主、のんでございます。図書館で借りた本を犬がかじりました。弁償しようと取り寄せた本までやられてしまいました。「あひるの空③」は相当美味しいらしい。次は気をつけよう。

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お醤油は丸島醤油と決めている。決して安くはない。醤油セレブである。本当に、美味しい。

10年ほど前、友人が桜沢如一さんにハマった。読んでいた本少し見せてもらったら、そのはっきりとした強くて、偏見とも思えるような言葉が、小気味よかった。

マクロビオティックの創始者。玄米食と菜食で陰と陽のバランスをとって体を整える。これが、実践的なものなのか、神がかったものなのかが、よくわからないところがまた、面白い。

友人は、ハマるとなると徹底的なので、小豆島に桜沢如一記念館があることを突き止め、そこを訪問する旅に誘ってくれた。

記念館と言っても、個人の持ち物で、別荘のようなもの。オーナーである、丸島醤油の当時の会長、杢谷氏が、広島からわざわざ足を運んでくださって、記念館に泊めていただくことになった。

スーパー銭湯と食事をご馳走になり、桜沢氏(ジョージ・オオサワ)の私物を見せていただき、部屋と布団を提供してくださった。たくさん当時のお話を伺った。どれだけ、桜沢氏と奥さんのリマさんに世話になったか、体の調子が良くなったか。

どれだけストイックな食生活をしているのか、ドキドキしてご一緒したが、普通に外食をし、次の朝には、コンビニの惣菜パンを一緒に食べた。気さくで優しい方だった。(徒歩で往復1時間ほどの道のりを歩いて、コンビニに行ってくださった)

次の日は、醤油の蔵をいくつか見せていただき、お土産まで頂いてしまった。

そして、一緒にフェリーに乗り、小豆島を後にした。つまり、私たちのためだけに、小豆島に来てくださっていた。

数日後にお礼のお電話をしたら、
「はい?どちらさん?なんやったかな?」という感じだった。カッコいい。心底カッコいい。そして、私が杢谷氏に直接できるお礼など感謝を伝えることしかできないことがわかった。

それからずっと、丸島醤油を使い続けている。たった二日の間に、杢谷清氏から、大切なことを教わった。感謝しています。

若い頃、感謝をする、っていう意味がわからなかった。子を持ったら親に感謝する、っていうのがわからなかったから。見てこなかったから。

この世に感謝というものがあるらしいが、どのような面持ちであるのか、はて?とね。

よくわからなかったけれど、恩を少しでも返したくて、醤油を買い続けている。これって、桜沢氏から受けた恩を、杢谷氏が私たちに分けてくださって、そして、私は醤油使い続ける、という、感謝のバトンなんじゃないかな?

などと。

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