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Oculus Quest2でVR入浴体験記

こんにちは ちみやです。

picture_pc_481947f69228ffa1be7d04308131acfa.pngのコピー

私はxR(VR、AR、MRなどの総称)技術がもたらす未来の移動とコミュニケーションの価値変化について探索を行っております。

普段はプロジェクトについてマガジンで報告させていただいているのですが、今日は雑談です。

VR入浴とは

先日下記のような記事を見かけました。

VRで温泉の映像を見ながら入浴剤を使うといいぞ!と言う記事です。
旅行という移動とVRに関係する話題で興味があったので試してみることにしました。

「コロナ禍でも日本の温泉を楽しんでもらいたい」と、草津温泉と有馬温泉の有志の方が湯めぐりVRと言うサイト、Youtubeチャンネルを公開しています。
今回はこちらのサイトも参考にしました。

VRと視覚以外の五感情報

VRは視覚を楽しむためのデバイス・コンテンツにも思えますが、VRのワールドを巡る中で、「」によく驚かされます。

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こちらのVRChatのワールド「the bike shed on a rainy day」では雨をテーマとしており、雨がトタン屋根に当たる音、配管の中を通る音、開いた傘に当たる音、地面に当たる音など、さまざまな雨の音があり、それがリアリティやワールド自体の良さにつながっています。

今はVRで簡単に楽しめるのは視覚・聴覚だけですが、触覚・嗅覚、味覚も再現できる時代になれば、VRでの体験は大きく向上しそうです。
今回は、お湯を皮膚で感じる、触感の情報がどう体験に影響するか試してみます!

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プロジェクトで作ったワールドの温泉、もちろん身体は暖まらない

では早速試してみましょう

まず入浴剤を買い

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お風呂に入れ

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Oculus Quest2を準備し、入浴します

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プレイエリアの境界を設定し…
1Kの小さい家でもお風呂場では電波が弱く、一度リビングに戻り動画を読み込み…
コントローラだと持て余しそうなのでハンドジェスチャにするもYoutubeアプリは対応しておらず、コントローラを取りに戻り…
などなどありましたが、無事VR入浴できました。

今回見たのはこちらの動画です。

VR入浴の感想

ヘッドセットをつけた状態で入ってみると、思っていた数倍の没入感があります

お風呂に入っている視覚情報と、暖かいお湯の中にいる触覚情報が深く結びつき、「お風呂入りながらVRヘッドセットで温泉映像見ている」ではなく「実際に温泉に入っている」と感じられました。
映像上では広々としたお風呂なのに、実際には足を伸ばすこともできない自室の小さな浴槽であることで脳が混乱します。

入浴している感に重要だったのがお風呂の水位です。
最初は映像の位置とずれがあり、なんだかしっくり来ず、こんなものか…と思っていたのですが、お湯を足し水位を合わせたら、目で見ているお湯と、体で感じるお湯が一致し、没入感が一気に上がりました。

想像以上にリアリティに繋がるなと思ったのが、匂いです。視覚・触覚だけでなく嗅覚でも温泉の感じを得ることができます。

もちろん動画の映像と音もよく、すっかり温泉気分で長湯をしてしまいました。

VR入浴のネック

1.デバイスの取り扱い
そんなことこれまで一度もないのですが、ヘッドセットがずるっと外れて水の中に落ちたらどうしよう…とずっと不安で、気を使っていました。

2.レンズの曇り
最初は気にならなかったのですが、徐々にレンズが曇ってきてしまいました。事前にヘッドセットのレンズを温めておけば解決するとは思いますが、故障にもつながりそうですね…。

3.顔がスッキリしない!
現状どうしようもないのですが、顔をお湯につけられないのはストレスですね…。

小型、防水、耐熱の入浴対応VRヘッドセットの完成が待たれます。

※この記事はVR入浴を推奨する記事ではありません。
また、実際に試す際には、ヘッドセットの水没に十分お気を付けください。
※本投稿は株式会社デンソーデザイン部の自主研究活動であり、
弊社の開発案件や事業をご紹介するものではありません