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庭園鑑賞ガイド・栗林公園

四国・高松市にある栗林公園を訪問しました。正門は駅からかなり離れているのですが、北門は「栗林公園北門」というJRの駅から歩いてすぐです。また、この周辺はコインパーキングも多いので、北門から入られることをおすすめします。

日本庭園は、池庭、枯山水、露地の三つのタイプに分類されます。
そのなかでも本流といえる池庭が枯山水や露地も取り入れて到達したのが、江戸時代初めに確立する回遊式庭園です。回遊式庭園は、池、築山、茶屋などさまざまな要素を組み合わせてそれらを園路でつなぎ、回遊に伴って景観の変化を楽しむという様式で、江戸時代を通じて主に大名によって造営されました。
そして、国内各地や中国の名勝地をデザイン化して縮景し、それに命名するというのが、大名庭園の大きな特色です。 

四国、高松にある栗林公園は、江戸時代には栗林荘と呼ばれており、香東川の伏流水を利用して南湖・北湖など六つの池と飛来峰、芙蓉峰など一三の築山を配し、橋をかけ園路をめぐらせています。
 栗林荘の歴史は、江戸時代の初め、最初の高松藩主生駒氏が御用林・御林の中に開いた下屋敷に始まります。
御林には、飢饉に備えてクリの木が植えられており、それが園名の由来ということです。一六四二(寛永一九)年、高松藩主となった松平頼重はさっそく栗林荘で狩りをしたのを皮切りに、たびたび訪れ、後にはここに隠居してています。五代頼恭は一七七四(延享元)年から翌年にかけて栗林荘の大改修工事を行い、園内各部分を中国風の名に改めて、名実ともに栗林荘の姿を一新しました。

可能であれば早朝に訪れて、ゆっくりと庭園をめぐるのがこの上ない楽しみです。四季それぞれに小さな発見があります。

【参考文献】造園を読む(彩国社)

似内惠子 NPO法人京都古布保存会代表理事
(この文章の著作権はNPO法人京都古布保存会に属します。無断転載・引用を禁じます)
【関連サイト】
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