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マンガの死亡フラグ 死兆星について

マンガ『北斗の拳』に出てくる死兆星しちょうせいは、作中のフィクションだと長いあいだ思っていましたが、実際にあるのだそうです。少し調べてみると、次のようなことが書いてありました。

死兆星と呼ばれる星は、おおぐま座(北斗七星)の、柄杓ひしゃくの方から二番目の星・ミザールのすぐそばにあり、アルコル(Alcor)と名で呼ばれています。アルコルは、明るさが変化する変光星と呼ばれる特殊な星で、アラビア語で”かすかなもの”という意味を持つそうです。地球からの距離は81.1光年で、星の明るさを表わす等級は4.0です。古代アラビアやギリシャなどでは、ミザールとアルコルの2つが分離して見えるか否かが視力の検査に使われていたそうです。

死兆星の名前の通り、”不吉な星”であることは変わりがないのですが、北斗の拳では”この星が見えると死ぬ”とされ、明示的な死亡フラグとなっているのに対し、史実では”この星が見えなくなると死ぬ”という真逆の説が伝えられていました。これは単なる迷信というわけではなく、老化などによって視力が落ちてくると見えなくなる、すなわち死期が近い、という短絡的な理由からです。マンガなどでは、死兆星=死亡フラグという設定が判り易いので、”見えると死ぬ”というようにご都合主義で設定変更したのでしょう。

かつで大学院生だった時、後輩から「先輩は死んでいてもおかしくありません」という有難い占い結果を頂きました。その当時、ひょっとすると私の頭上では、死兆星がキラキラと輝きを増していたのかもしれません。しかし、今のところ生き永らえているので、死兆星は消えたのかもしれません。

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