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能天気のうてんきは、”悩みなどなく、何も考えていないこと”を指す言葉です。別の表記では、脳天気や能転気と書かれたりします。似たような言葉に楽観的というのがありますが、こちらには物事を良い方向に捉えるといった少しポジティブな響きがあります。それに対して、能天気には相手を蔑むようなネガティブなニュアンスがあります。

能天気の歴史は意外と古く、江戸時代の書物に登場しているらしいです。また表記違いの脳天気が使われだしたのは、昭和中期ごろで、アニメ・エイトマンの原作などで知られるSF作家の平井和正さんが、自身の小説の中で使ったことにより広まったそうです。

能天気の対義語として、”些細なことにも気を病む”神経質という言葉があります。実は、私は子供の頃はかなり神経質で、些細なことでも気になる性格でした。そのため、ちょっとした失敗でも気に病んで、いつもクヨクヨしていました。しかし、小学校のクラスには、”よく言えば”楽観的な友達がいて、とても羨ましく思っていました。私にとって、能天気や楽観的は、ある種の憧れでした。

ものごとを深く考えたり先のことを心配したりせず、安直で軽はずみな行動する極端な能天気は問題ですが、軽度な能天気は心の平穏を保つためには必要だと感じています。私は”正しい能天気”の境地にはまだ至っていませんが、物事を出来るだけ深刻に考え過ぎないようにと心掛けています。でも、これが中々難しいんだよなぁ~。


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