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つぼまる』とは、急所を押さえられる、ねらいどおりになるという意味です。”笑いのツボにはまる”のように使われた場合は、自分の”笑いの急所”をつかまれた状態を表わします。最近では”ツボる”のような単独の動詞としても使われるようです。ニュアンスは少し違いますが、「琴線に触れる」といった表現もあります。こちらの表現は少しオシャレですね。

笑いのツボは、個人の感性に大きく依存しますが、その時の社会的な背景によって時代と共に変わっています。例えば、こんな具合です。

「隣の家にかこいが出来たんだって!」 「へーい(塀)・・・」
これは、古典落語の枕(本題の前の話)などにもみられる、ちょっとひねった言葉遊びです。この話が広まって、誰もが知っている状況では笑いになりません。次に登場したのは、親父ギャグのような駄洒落です。

「隣の家にかこいが出来たんだって!」 「カッコい~
これは、ストレートなダジャレで判り易いのですが、伝統的な言葉遊びからすると、少し軽い感じがします。さらに、この話が飽きられると、次のようになりました。

「隣の家にかこいが出来たんだって!」 「それがどうした?
これは会話の無視(スルー)または拒絶(ネグレクト)になります。ここまで来ると、単純な笑いではなく、哲学的なシニカルな笑いになります。また、この話では、笑えない人たちも大勢出てきます。 

この先の笑いはどのような方向に向かうのでしょうか?。いま流行りのChat-GPTに聞いてみたら、面白い回答が戻って来るかもしれません。例えば、

「隣の家にかこいが出来たんだって!」 「詳しくはWEBサイトで
みたいになるかもしれません。

話は変わりますが、最近はコンプライアンスの関係もあり、昔の笑いに多かった容姿いじりは、最近では問題視されています。ブ〇、デ〇、〇ゲなどでは笑えませんし、他人に使ってはいけません。お笑い芸人が自虐的に使うぶんには良いのですが・・・。

時代が変わっても変わらない、普遍的な”お笑い”というのはあるのでしょうか?。

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