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科学エッセイ分冊 考古学編

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#半島日本語

空想考古学・邪馬台国はココだ!#11 ”弥(彌)”という名前

 前回に続いて、名前からの考察です。半島日本語では”弥(彌)”は、水の意味を表わすMiという音の漢字です。この名前が邪馬台帝国の最大の戸数を誇る投馬国と、本国である邪馬台国の役人名に頻繁に出てきます。これは偶然ではない気がします。  南至投馬國水行二十日 官日彌彌 副日彌彌那利 可五萬餘戸 「南、投馬国に至る。水行二十日なり。官は彌彌と曰ひ、副は彌彌那利と曰ふ。五万余戸ばかり。」  上が漢文で、下はその読み下し文です。投馬国は戸数およそ五万余戸の邪馬台国の中でも、最大規模

空想考古学・邪馬台国はココだ!#10 卑弥呼の正体に迫る (訂正あり)

 久しぶりに邪馬台国の記事を書いてみようと思います。邪馬台国の名前を聞いたことがない人は少ないと思いますが、一応説明しておきます。邪馬台国は、2世紀~3世紀に”日本のどこか”に存在したとされる国の名称です。邪馬台国は女王・卑弥呼が治めていた国家連合で、日本のどこかにその都があったことは、”魏志倭人伝”の短い記述から間接的にわかっています。空想考古学では、『邪馬台国・奄美大島説』を採用していますが、あくまでファンタジーな”空想考古学”ですので、お許しください。  ヒミコ様の名