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科学エッセイ分冊 考古学編

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#日本史

空想考古学・邪馬台国はココだ!#6 方位と距離

 邪馬台国の位置を論じる場合に問題になるのが、方位と距離です。九州説では方位は問題ありませんが、距離が合わないために「距離を恣意的に胡麻化して」います。また畿内説では、距離は辻褄が合いますが、方位が合わないので「方位を恣意的に胡麻化して」います。どちらの説も、方位と距離に問題があり、魏志倭人伝の記述と合致させるのは不可能です。  しかし、私が考える邪馬台国・奄美大島説では、距離も方位もバッチリ合致します。前回の記事で、古代中国から見て海外にある邪馬台国への出発地は「釜山付近

邪馬台国はどこ? (番外編) 魏志倭人伝がマイブーム

『倭人在帶方東南大海之中・・・』で始まる魏志倭人伝は、中国の歴史書『三国志』中の「魏書」第30巻の烏丸鮮卑東夷伝倭人条の略称です。烏丸・鮮卑・東夷というのは、当時の中国から見た周辺諸国の野蛮人たちのことで、ここではその当時、日本列島にいたと考えられている民族・倭人の習俗や地理などが書かれています。『三国志』は、西晋の陳寿が3世紀末に書いたと言われています。 当時の倭には、女王の都である邪馬台国(邪馬壹国)を中心とした国が存在し、また女王に属さない国も存在していたことが記され