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27年ぶりの金閣寺

今から28年前。私は高校3年生でした。
地域のトップ高校に通いながらも、音楽、読書、部活動・・・と、好きな事しかしなかった3年間。
当然ながら、成績はほとんどが赤点ギリギリ、卒業もなんとかできるかどうかという状態。

そして迎えた卒業式、私はみんなと一緒にその場にいることができませんでした。学校には行ったんですけどね。大好きだった「放送室」で三島由紀夫の『金閣寺』を読んでいました。

卒業式が終わり、仲間たちが私の卒業証書などを持ってきてくれて、私も一応、先生たちに挨拶しましたが、大学進学率98%の進学校で私は完全なおちこぼれ。進学先も当然決まっていなくて、明日からどうしたらいいかも、わかりませんでした。

結局、卒業後はコンビニでアルバイトをしながら、いわゆるフリーター(死語?!)をしながら、同じくフリーターになってしまった親友(彼女は大学に受かっていたのに私と一緒に通えないならと辞退してしまったのです 汗)と、当時は一番安かった大垣行きの夜行電車に乗って、春は桜満開、秋は紅葉まっただなかの京都に行ったのです。

未来の事なんて、何もわかりませんでした。
自分が何をしたいか?どうなりたいか?どうしたらいいのか?
何も思い描けませんでした。

・・・あれから27年。
2021年11月 私は、子供たち(次男、末娘)を連れて、たくさんの仲間と金閣寺に行ってきました。

あの時、まさか27年後に同じ場所に子供や仲間と訪れるなんて、そんな未来があるなんて、想ってもみませんでした。

人生っていったい何だろう?
その答えは、まだまだ見えないことだらけです。

でも『金閣寺』を読んでいた18歳の私と、27年ぶりに金閣寺を見に行くことができた46歳の私。点と点を線で結んでみようと思い、今日、noteをはじめることにしました。

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