#72 「会えなければ終わるなんて そんなもんじゃないだろう」

昨日は2本映画見ました。『人のセックスを笑うな』と『ラブ&ポップ』。一昨日『愛の渦』を見たので、それ関連で見ていくことにした。今日の題名は『人のセックスを笑うな』のラストシーンから。

『人のセックスを笑うな』のほうは、ずいぶん前の空気階段の踊り場でもぐらが、セックスの最中に顔を合わせてクスクスって笑うのが許せないって言ってて気になってたので見れて良かった。もぐらはそれをセックスから下りるっていう表現してたけど、たしかにセックス中に顔を合わせて笑うってセックスから下りてる状態になるよな。タイトルは別にそういう意味でつけられたものではないけど。タイトルの意味としては、人のセックス、つまり恋とか愛は誰にも止められないものだから、どんだけ誰かを愛する姿が滑稽であってもそれを笑うんじゃないよ、おまえにもその姿があるんだよという意味だと思います。

松山ケンイチ演じる美大生のミルメは、永作博美演じる教授のユリと恋におちる。2人の関係性は順調に思われたが。。。

長まわし、固定のカットが多くて、物語の中に入ってみてるというよりは、そこにあったものを未来から振り返ってみてるみたいな感じがした。

蒼井優38かぁ。広瀬すずとかもそうなるときがくるってことだもんなぁ。感慨深い。

もう一本の『ラブ&ポップ』は村上龍原作で、庵野秀明が実写初監督を務めた作品。いわゆる実相寺アングル(昨日知った。極度なナメのアングル)が多用されてたり、差し込まれる活字、主人公の内面とのやりとりなどなど、エヴァ感満載だった。

非常に優れた映画かと言われたらそうではないと思う。というか映画ではないと思う。けど、作品としては素晴らしいものだなと思った。まぁもともとの原作が村上龍な時点でそれは決まっているようなものだけど。

【内容】
高校2年のひろみは不思議な夢を見て目を覚ました。家族のうっとうしさを感じながら、それを隠しながら友達4人で水着を買うために渋谷に出かける。ひろみたち4人組は援助交際を常習的に行っており、それで遊ぶお金を稼いでいる。宝石店で見かけたインペリアルトパーズの指輪12万8千円を買うために、ひろみの援助交際はエスカレートしていく。

youtubeでメイキングを見た。南の島で撮影したラストシーンのフィルムを新人ADがすべてダメにしてしまったというのを知った。映画ではラストシーンは4人が水深の浅いどぶ川を横一列に並んで歩き、『あの素晴らしい愛をもう一度』が流れて終わる。

なんとも言えない読了感があった。援助交際はいけないなと思ったわけでもないし、自分を大切にしなきゃいけないなと思ったわけでもない。ただすごく気持ち悪い感覚が残った。夏の午後、エアコンをつけないまま昼寝をしてしまった後の感覚みたいな。じめっとした気持ち悪さ。

「お前が裸になってる間に死ぬほど悲しんでるやつがいるんだよ」
これはひろみに向けられた言葉。

おじさんとしゃぶしゃぶ食べるだけで1万もらえたら着いていっちゃうかもなぁ。大久保公園の立ちんぼ、見てるか?お前らがやってることはそういうことだぞ。

『人のセックスを笑うな』も原作がある作品なので日本に帰ったらどっちも読みたいなと思います。

昨日の一枚。かっこいいラベルのビールがあったので授業後ベンチに座って


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