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鉄道ライター・若林健矢が独断と偏見で選ぶ!2024年上半期に発表・発売された“グッと来る”「Nゲージ鉄道模型」10選

この企画では、2024年のおおむね上半期に発表もしくは発売されたNゲージ鉄道模型の中から、とくに筆者(若林健矢)の印象に残った製品を、大手4社(トミーテックは「TOMIX」「鉄道コレクション」で2ブランド)から2種類ずつ、計10種類をピックアップ。それぞれの特徴や実車・模型のポイントを簡単にご紹介します。

はじめにお断りしておきますと、Nゲージを集める時の筆者は、小型の車両や、短編成で走れる車両を中心にする傾向があります。あくまで、そんな個人の独断と偏見でチョイスしたものですので、それを踏まえてご覧ください。

※メーカー在庫がない商品も一部含めてピックアップしています。
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ピックアップその1
KATO 211系5000番台・211系5600番台

まずは、KATOの新製品から。2024年1月から6月までに発表・発売された中で真っ先に「これは!」と思ったのは、JR東海の静岡エリアを中心に活躍している211系5000番台・5600番台です。JR東日本所属の編成とは異なり、助手席側・貫通扉の前面窓が大型化され、屋根には分散型のインバータークーラーを搭載しています。パンタグラフ周辺が低屋根化されている個体は5600番台に区分されます。

5000番台・5600番台とも3両編成で、列車によっては313系と併結することも。新型車両の315系に置き換えられる以前は、名古屋エリアの中央線などでも運行していました。該当エリアに住んでいる人や、「青春18きっぷ」利用者など、見覚えがある人も多いのではないでしょうか。しかし、静岡県内でも315系が運行を開始したことや、一部編成が三岐鉄道に譲渡されていることにより、今後の動向が注目されています。

KATOからは、「211系5000番台(東海道本線) 3両セット」、「211系5600番台+313系2600番台(東海道本線) 6両セット」として、4月に発売されました。0番台との違いを的確に再現しつつ、遊びやすい価格と編成になっています。211系5600番台・313系2600番台のセットは、両方の車両に動力車が設定されており、3両だけも、併結運転も両方楽しめます。もちろん、他の313系列と組み合わせるのも良いでしょう。

211系自体はだいぶ前から何度も製品化されていましたが、5000番台は意外にも、KATOから発売されたことがありませんでした。しかし、昨年の「静岡ホビーショー」にて、同社は211系0番台・2000番台をフルリニューアルすると発表(2023年10月に発売)。この時に211系5000番台の製品化も発表され、今年の発売に至りました。もし今後、他の形態の211系が再登場する場合も、さらなるグレードアップが期待できるでしょう。

DATA
211系5000番台(東海道本線) 3両セット
211系5600番台+313系2600番台(東海道本線) 6両セット

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:3両セット…10-1861、6両セット…10-1862

  • 発売元:KATO

  • 価格:3両セット…16,500円(税込)、6両セット…30,580円(税込)

  • 発売中(2024年4月25日出荷)


ピックアップその2
KATO 381系「国鉄色リバイバルやくも」

6月15日、岡山~出雲市間を結ぶ特急「やくも」に今まで使用されていた381系が、新型車両273系に後を託し、定期運行を終了しました。令和に残る国鉄型の特急列車として多くのファンに人気だった381系は、KATOから多数Nゲージ化されています。その中から、伯備線運行開始50周年を記念して2022年4月に登場し、定期運行終了まで駆け抜けた「国鉄色リバイバルやくも」が、この3月にNゲージ化されました。

JR化後にリニューアルされてところどころ新しくなった外観に、懐かしのクリーム色と赤色のツートンカラーを復刻した、リバイバルらしい姿を再現。先頭車両側面の「JNR」マークも印刷されています。さらに、岡山方先頭車両「クモハ381-507」は、なんとリバイバル塗装で初めて国鉄色になりました。自動解結装置と大型スカートを装備した外観で国鉄色になったこの貴重な個体もNゲージで再現されています。

筆者が「リバイバルやくも」を選んだ理由には、実車の話題性もありますが、振り子機構が搭載されていることも大きなポイント。KATOがNゲージ化している振り子式車両には、実車同様、カーブで車体が傾く機構が搭載されています。カント付きの線路で振り子を機能させると効果絶大!実車さながらの迫力のある走りが楽しめます。

実車は定期運行を終えましたが、鉄道模型なら手元で半永久に残していられます。発売済みの「やくも」各色や、岡山エリアの普通列車など、そして実車の思い出と一緒にお楽しみください。ちなみに、今年の「静岡ホビーショー」にて、新型「やくも」273系の製品化も決定したとのこと。詳細は今後発表されるでしょう。

DATA
381系<国鉄色リバイバルやくも> 6両セット(特別企画品)

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:10-1780

  • 発売元:KATO

  • 価格:22,000円(税込)

  • 発売中(2024年3月19日出荷)


ピックアップその3
TOMIX 東武鉄道「スペーシアX」

次はトミーテック「TOMIX」です。直近の製品の中でも特に注目されそうな車両といえば、7月発売予定の東武鉄道「スペーシアX」ではないでしょうか。実車は2023年7月に運行開始し、まもなく運行開始1周年を迎えます。先代の100系「スペーシア」をより洗練させたフォルムが特徴で、日光東照宮陽明門・唐門・御本社に塗られている「胡粉(ごふん)」をイメージした、若干青みがかった白色を外観にまとっています。

Nゲージにおいても、先頭車両の流線形や六角形の窓、各車両の内装などを新規製作で再現。先頭部のヘッドライトは、ハイビーム・ロービームを切り替え可能で、ハイビーム時は東武の「T」の字のようにライトが点灯します。パンタグラフのある「N100-2」「N100-4」では、屋根上の一部配管が別パーツで表現され、立体的に。「N100-5」には、今回新開発された薄型動力が採用されるとのことで、車内の「プレミアムシート」がしっかり表現されます。なお、車番は付属する転写シートからユーザーが選ぶ方式になっています。

さらにすごいのは、通常、別売となっていてユーザーが自分で取り付ける室内灯を、「スペーシアX」は専用品で標準装備しています。加えて、両先頭車両に設置されているシェードランプも点灯するので、走行時の存在感は抜群!実車に乗ったことがあれば一層感動するかもしれませんし、そうでなくても鉄道模型でじっくり楽しめるでしょう。筆者がこれを楽しむとしたら、実車のカフェにちなんでコーヒーとスイーツがほしくなりそうです。

DATA
東武N100系スペーシア Xセット

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:98824

  • 発売元:トミーテック

  • 発売中(2024年7月26日発売)

  • 価格:36,960円(税込)


ピックアップその4
TOMIX HC85系「ひだ」「南紀」

TOMIXからもう一つ取り上げたい特急列車は、JR東海が誇る特急形ハイブリッド車両・HC85系です。実車は2022年7月、名古屋駅から飛騨高山方面へ向かう特急「ひだ」でデビューし、翌年には紀伊半島沿いを行く特急「南紀」でも運行開始。エンジンで発電した電力や蓄電池に充電した電力で、モーターを動かして走行します。先代のキハ85系から、車窓からの眺めの良さはそのままに、静音性が高くなりました。

TOMIXからは試験走行車が先に製品化されましたが、量産車もいよいよ発売されます。「ひだ」「南紀」用の基本セットに加え、4両セットの増結セットAと、2両編成の増結セットBの計4種類。試験走行車とは違う仕様が新規製作される他、グリーン車のない4両編成と2両編成もラインナップに追加されます。

実車は最短2両編成から、最も長くて10両編成まで増結するため、Nゲージでもこれを再現できます。その際、先頭車両の貫通扉が開いたパーツ(「ひだ」セット以外に付属)を使用すれば、よりリアルな増結が実現します。柔軟に編成を組めるので、長編成を組みたい人、短編成で手軽に遊びたい人、どちらの好みにも合うのではないでしょうか。他に、キハ85系・キハ25形(ともにKATO)、キハ11(マイクロエース)、キハ75(グリーンマックス)などと並べても面白そうです。

DATA
JR HC85系ハイブリッド車(ひだ)セット
JR HC85系ハイブリッド車(南紀)セット
JR HC85系ハイブリッド車増結セットA
JR HC85系ハイブリッド車増結セットB

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:ひだ…98555、南紀…98556、増結A…98557、増結B…98558

  • 発売元:トミーテック

  • 価格:ひだ…17,930円(税込)、南紀…12,870円(税込)、増結A…16,280円(税込)、増結B…10,670円(税込)

  • 2024年8月発売予定


ピックアップその5
鉄道コレクション 神戸電鉄5000系

同じくトミーテックより、「鉄道コレクション」シリーズの2024年上半期も振り返ってみましょう。「鉄コレ」の中で筆者が個人的に唸った列車は、1月に発売された神戸電鉄5000系です。外観がほぼ同じである2000系と同時に発売されました。

実車は、先に登場していた2000系の改良型として1994年に登場した、神戸電鉄の主力車両です。前面には左右非対称の大型曲面ガラスを採用しており、外観こそ2000系とほとんど同じですが、5000系には神戸電鉄初のVVVFインバータ制御装置(2000系は抵抗制御)が採用されました。現在も、随所に構える最大50パーミルの急勾配を難なく越えて一線級で活躍しています。

今回製品のプロトタイプは、少し懐かしいワンマン改造前の仕様で、種別・行き先も、最上位種別の割に珍しい「特快速 新開地」が印刷済み。付属シールで変更可能です。動力化には「TM-06R」(18m級用A)、走行化には「TT-04R」(車輪径5.6mm・カプラーグレー)、パンタグラフはPT48をご使用ください。

「鉄道コレクション」では、かねてから神戸電鉄1000系列は多数製品化されており、マイクロエースからも3000系が発売されていましたが、2000系・5000系はどのメーカーも模型化していませんでした。そこに「鉄コレ」が切り込み、晴れて2000系・5000系もNスケール化。神鉄のラインナップ拡充に大きく貢献しました。ぜひ2000系や、他の神鉄車両とも一緒にお楽しみください。ただし、レイアウトに設ける勾配はほどほどに。

DATA
神戸電鉄5000系(5001編成)4両セットA
神戸電鉄2000系(2001編成)3両セットA

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 発売元:トミーテック

  • 価格:5000系4両A…10,230円(税込)、2000系3両A…7,700円(税込)

  • 発売中(2024年1月発売)


ピックアップその6
鉄道コレクション 叡山電車700系リニューアル車

「鉄コレ」からのおすすめ2種類目は、京都・出町柳駅から八瀬・鞍馬方面に路線を伸ばす、叡山電車700系のリニューアル車両です。700系は元々、同社初の冷房車として1987年にデビューした両運転台車。1両で走るため、おもに叡山本線(八瀬比叡山口方面)を走行しています。登場から長い年月が経っており、2018年から順次、大幅なリニューアルが行われています。

今回発売する711号車・712号車はともに緑色の外観ですが、前者は青みがかった緑色、後者は黄緑に近い緑色で差別化が図られています。動力化の動力ユニットは「TM-10R」(16m級用A)、パンタグラフはPT48をご使用ください。

700系自体は2019年から「鉄コレ」で製品化されており、当初の721号車と観光列車「ひえい」を皮切り(「ひえい」は2022年に再販)に、さまざまな個体が登場しています。リニューアル車は、2023年の722号車・723号車に引き続いての発売となります。16m級という小型車体で単行運転もでき、R140までのミニカーブを無理なく走行できるため、省スペースで鉄道模型を広げる際にもおすすめです。KATOから発売済みの900系「きらら」も含めると、意外と叡山電車のラインナップは豊富で集め甲斐もあるでしょう。

▲ この写真は732号車「ひえい」。2024年7月発売の711号車・712号車で、叡山電車のラインナップがさらに広がる。

DATA
叡山電車700系リニューアル711号車(緑)
叡山電車700系リニューアル712号車(緑)

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 発売元:トミーテック

  • 価格:各2,860円(税込)

  • 発売中(2024年7月発売)


ピックアップその7
マイクロエース JR九州キハ31

次は、マイクロエースの発売予定新製品をピックアップしましょう。1つ目にお勧めしたいのは、JR九州で2019年まで活躍していた、キハ31形気動車。国鉄末期の1986年に登場した実車は、他の気動車よりも短い17m級車体で、0系新幹線の座席や、バスの部品、廃車発生品が使用された気動車で、おもに熊本県内や筑豊本線などで運行していました。今回のプロトタイプは、熊本車両センターに所属し、肥薩線・三角線を走行した「キハ31-4」と「キハ31-16」。前者はモーター車で、後者はトレーラー車となっています。

▲ マイクロエースのキハ31。この写真は前回品のロングシート車両。

購入時の状態では、片方の先頭部にアーノルドカプラーが装着されていますが、それをTOMIXのTNカプラー(JC6364)に交換すると、TOMIXが過去に発売したキハ40・47形との連結もできるようになります。TNカプラーに換装したキハ31単体は、なんとR140までのミニカーブを走れるようになります!テーブルサイズで走れるので、小型レイアウターにもおすすめ!ただし、他社製カプラーへの交換を含む各種加工や、公称されていない小半径での走行は自己責任でお願いします。

▲ アーノルドカプラーをTNカプラーに交換するとR140のミニカーブを走行できる。
▲ キハ40・47などとの混結も可能に。

また、隣に並べる車両としては、KATOから発売されている「SL人吉」や、マイクロエースが過去に発売した「いさぶろう・しんぺい」「はやとの風」などがあるともっとにぎやかになりそうです。

▲ 在りし日の肥薩線に、鉄道模型で想いを馳せよう。

マイクロエースのキハ31は2016年に一度発売され、今回はモーター車・トレーラー車に分けた上で再登場します。これと同様の形態で、JR東海キハ11、JR四国キハ32もすでに発売しています。昨今の物価高騰によってさまざまな製品の価格が上がっている中、少しでも鉄道模型を購入しやすくしている企業努力を筆者は感じました。いずれの気動車も単行で運転するので、最低限モーター車さえあれば十分なのが嬉しいですね。

DATA
キハ31(M) スカート付 肥薩線/三角線 ※モーター車
キハ31(T) スカート付 肥薩線/三角線 ※トレーラー車

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:M…A6425、T… A6426

  • 発売元:マイクロエース

  • 価格:M…9,350円(税込)、T…8,250円(税込)

  • 発売中(2024年7月発売)


ピックアップその8
マイクロエース リゾートサルーン・フェスタ

電車がしゃべる、それって「きかんしゃトーマス」や「チャギントン」など、アニメに限った話だと思いますよね? 実は、しゃべる電車は現実にもいました! それが、キロ59系「リゾートサルーン・フェスタ」です! 実車はJR西日本広島支社に在籍していたジョイフルトレイン。キハ58系気動車の3両を改造して誕生した列車で、1988年から2001年まで活躍しました。運転席後ろがハイデッカーの展望室になっており、中間車両にはラウンジが設けられていました。

最大の特徴といえる前面は魚のような顔になっており、下唇は空気圧で動いていたそうです。口の中に隠れているスピーカーで「みなさん、こんにちは!」と音声を流すしくみで本当にしゃべっていた、一度見たら忘れられなくなりそうな列車です。

そんな「リゾートサルーン・フェスタ」は、2008年に一度製品化されたことがありましたが、対応する室内灯が薄型に変更された上で2024年8月に再登場。ヘッドライトリムが車体色で、青色のラインが濃い色になった晩年仕様が再現されています。室内灯が薄型になることで、先頭車両の展望室まで明るく照らしつつ、プリズムが目立ちにくくなります。

実車の特徴でもあった動く下唇は、Nゲージでは手動で開閉する方式になっています。その他、乗降ドア周りに改良が加わり、展望室の冷房も実車に則したものに変更されるとのことです。平成初期のJR各社に見られたジョイフルトレインの中でも特に個性派な車両で、Nゲージにおいてもそのキャラの濃さは健在。実車が引退してから20年以上経ちましたが、鉄道模型でその雄姿をしのんでみたいものです。

DATA
キロ59系 リゾートサルーン・フェスタ 3両セット

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:A3672

  • 発売元:マイクロエース

  • 価格:21,450円(税込)

  • 発売中(2024年8月8日発売)


ピックアップその9
グリーンマックス 長野電鉄8500系

最後にグリーンマックス製品を振り返りましょう。まずご紹介したいのは、東急電鉄から長野電鉄に譲渡された8500系。実車は、長野~信州中野間で2005年から運行を開始しました。3両編成に短縮された以外にも、行き先表示器交換、ワンマン化、車いすスペース設置、耐寒・耐雪装備の改造が行われました。2012年頃からは、前面帯が「長電レッド」と呼ばれる濃い赤色に塗装変更されています。

Nゲージにおいてのプロトタイプは8503編成。前面帯が「長電レッド」に変更された後の姿が再現され、8500系初期車の床下や屋根・妻面が新規製作されています。ちなみに、オンラインショップの「クロスポイント(グリーンマックス・ザ・ストア)」からは8501編成が発売されており、こちらは前面窓を保持するHゴムがグレーになっています。

「ハチゴー」とも親しまれ、東急電鉄では2023年1月に惜しまれつつ運行を終了した8500系。東急時代の10両編成はNゲージにしても長い編成ですが、こちらは3両編成に短縮されているので扱いやすいのではないでしょうか。しかも長野電鉄線は、複線・単線、都市部・郊外、地上区間・地下区間と風景変化に富んでいるので、どんな情景にも似合うでしょう。

長野電鉄8500系は「鉄道コレクション」からも製品化されたことがあり、そちらのほうが安価ですが、こちらは最初から動力付きでライトも点灯します。5月にはその「鉄コレ」から、元・東京メトロ日比谷線03系(現・3000系)も発売しました。03系の先代・3000系(長野電鉄では3500系・3600系)をはじめ、多数の長電車両も模型されています。さまざまな鉄道会社で活躍した車両を手頃な長さで楽しめると思います。

DATA
長野電鉄8500系(8503編成)3両編成セット(動力付き)
長野電鉄8500系(8501編成)3両編成セット(動力付き)

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:8503編成3両…31897、8501編成3両…10500

  • 発売元:グリーンマックス

  • 価格:各19,800円(税込)

  • 発売中(2024年6月25日出荷)


ピックアップその10
グリーンマックス 東急電鉄3000系 目黒線・東急新横浜線

グリーンマックスの2種類目は、9月以降発売予定の東急電鉄3000系です。実車は1999年に登場し、奇数編成と偶数編成で異なるVVVFインバータ制御装置を備えています。目黒線と、乗り入れ先である東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道線、都営地下鉄三田線で活躍していますが、相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・東急新横浜線)が開業した2023年3月からは相鉄線にも乗り入れるようになりました。相鉄・東急直通線開業に先立って新造車両が2両増結され、種別・行き先表示もフルカラーLEDに交換されました。

今回製品では、奇数編成の3107編成をプロトタイプとし、奇数編成のボディ・床下を新規製作。元々の車両と、5000系列に準じて新造された増結車両の違いも再現されます。そのため、「8CARS」表記やフルカラーLED化後の8両編成になります。

元々あった6両と、後から増結された2両とで異なる外観の再現に、ぜひとも注目したい製品です。内装の色はもっと違っており、室内灯を組み込んで点灯させたらハッキリ分かるでしょう。そうした観点から、鉄道模型としても面白い車両ではないかと思っています。

なお、8500系と同じく、東急3000系も「鉄道コレクション」で販売されたこともあります。しかし、こちらは最初から1編成揃っており、動力付きで各種ライトも点灯します。東急電鉄を中心とした鉄道ネットワーク各社の車両は非常に種類が豊富ですので、価格は張りますが、さまざまな車両を買い集めながら長く付き合っていける製品ではないでしょうか。

DATA
東急電鉄3000系(目黒線・東急新横浜線)8両編成セット(動力付き)

  • Nゲージ鉄道模型完成品

  • 品番:50773

  • 発売元:グリーンマックス

  • 価格:45,100円(税込) 

  • 2024年9月以降発売予定


以上、4社から1~7月に発売または発表された製品の中から、筆者が独断と偏見で選んだ印象深い車両を10種類ご紹介しました。短編成・小型車両好きの観点も大いに含まれていますので、皆さんの気になる車両がこの中に入っていなかった可能性ももちろんあると思いますが、何卒ご容赦ください。

2024年はこのあとも、8月16~18日に開催予定の「国際鉄道模型コンベンション」をはじめ、さまざまな鉄道模型イベントが開催されます。今回ご紹介した中でまだ発売していない製品も順次発売されるでしょう。好きな車両を鉄道模型で集めたり、実際に走行させたりなど、お好きな車両や情景で鉄道模型を楽しんでいきましょう!


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