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【小説】あるある派遣社員⑦朝礼1

第6章:朝礼1

登場人物
主人公:山野五郎(やまのごろう)、35才、普通の社会人
現場に入り顧客の望むものを生産するのが仕事

出向先社員:鬼瓦丸渡
現地に人を入れるのが仕事。

出向先課長:谷間忠雄(たにまただお)
現場での命令指揮者。

【案件進捗管理チーム】
スタッフリーダー  :猿野洲瑠(さるのすねる)
スタッフサブリーダー:股狩野勝(またかりのまさる)
スタッフ      :山本彩音(やまもとあやね)
スタッフ      :億燈時雄(おくとうときお)
スタッフ      :美香・ジョテ・金城(みか・じょて・かねしろ)
スタッフ      :真野信一(まのしんいち)
スタッフ      :細工大介(さいくだいすけ)

仕事の指南書:困ったら開く本、語り口調で書かれている。若干怖い。

居室に入る前に時間があったのでリフレッシュルームで、仕事の指南書を開くことにした。

仕事の指南書
さっそく、戻ってきてくれてありがとう。
【能力を使わなくてはなりません。】
あなたがすることはまず「観察」です。
あなたが観察して判断を下せるようにしましょう。
メモとペンを用意して仕事に望みましょう。
では、またお会いできる日を楽しみにしています。

山野
「短くてやさしい文章だ。」

指南書に書いてある通りメモとペンの用意をして朝礼でに望むことにした。

谷間
「今回、サブサブリーダーをやってもらうことになった。山野くんだみんな分からないことも多いと思うが、仲良く仕事を進めてほしい。では、私は会議なので失礼しまね。山野くんちゃんと教えてもらってね。」

谷間課長は新しい業務の打合せがあると言ってその場から姿を消した。谷間課長との暗号になる。「教えてもらう」全員の勤怠や業務態度確認するようにとの業務指示だったりする。

山野
「サブサブリーダーの山野です。コールセンターでSVやってました。早く職場に慣れて皆さんと業務を行いたいのでよろしくお願いします。」

一切、返事がない。。。

謎の女性(彩音)
「サブサブリーダーはちゃんと挨拶してくれるんだね。」

・・・・それが、挨拶⁈
ここは社会人の対応する。

山野
「ありがとうございます。役職付いていても、新人です、みなさんから教わることも多いと思いますのでよろしくお願いします。」

彩音
「いいねー謙虚さが最高だね。とりあえず、自己紹介。山本彩音19才たまにアイドルと間違われます。」

比喩的表現ですね。名前をメモっておきます。

時雄
「億燈時雄18才です。仕事も業界も初めて基本引きこもりです。」

今は引きこもりではないよね。

ジョテ
「美香・ジョテ・金城37才です。格闘技マニアです。曲がったことがあったら吊るし上げます。」

凄いボディコンですね。首に巻いてるタオルが「炎」ってのが印象的で、羽扇子が必要ですね。

真野
「真野信一です。寝なくても仕事ができると思っています。」

寝ないと死んじゃうと思うなぁ

細工
「細工大介です。趣味でジュエリーデザインやゲームの設定書いてます。業界は初めてです。」

なぜミリタリーな服⁈元軍人さん⁈

猿野
「猿野洲瑠です。さっき挨拶したから割愛します。あ、リーダーです。」

まっすぐ廊下歩けなくて手が痙攣してる人。

股狩野
「股狩野勝です。サブリーダーです。多少は業界にいるので分からないことがあったら聞いてください。」

影が薄い、色も白い、目の周りは黒い。ハンダ!

彩音
「やっと一次受け山野さんのような普通の人を送り込んできたな。」

嫌な予感。。

真野
「まぁ、まぁ」

ジョテ
「まぁ、まぁ、じゃない!」

彩音
「猿野は金もらってるくせに仕事しねーんだよ。仕事でしないならまだしも挨拶して一つできねーって人間のグズだよな。」

猿野
「のこクソガキ何言ってんだ人に対する礼儀がなってないんだよ。」

人間のクズさん?!じゃない猿山さん⁈

彩音
「猿山クソガキじゃねーよ彩音って名前があるだよいい加減覚えろよ。仕事できないだろうがまた吊るすぞ!」

クソガキさん⁈じゃない彩音さん⁈

股狩野
「外でやったらどうですか!」

え、パンダさん?!じゃない股狩野さん⁈
影薄くて一瞬分からなかった。まとものなこと言えるんだ!

ここは股狩野さんの顔たてて…
相槌をはっきりみんなに認識させて

山野
「ありがとうございます。本日もよろしくお願いいたします。」

一同
「本日も宜しくお願いします。」

真野
「初めてまともな朝礼ができた。」

いままで、やったことがなかったのね。
朝礼の3分後、鬼瓦さんから連絡があった。

鬼瓦
「山野くん災難だったね〜聞いたよ。若い衆が喧嘩したんだって?良くやるんだよあいつら、喧嘩するほど仲が良いとは思っているだけとね。」

ちょっとオフィスから廊下にでて話すことにした。

山野
「ところでその情報いつ入ったんですか?」

鬼瓦
「秘守義務だな。ちゃんと山野くんのことも監視してるから安心してね。」

なるほど、スパイがいるわけね。

山野
「現場は険悪な雰囲気になってますよ。」

鬼瓦
「谷間課長もいるし大丈夫でしょう⁈」

山野
「谷間課長は別件の現場に行きましたよ?情報が足りないんですけど参考になる何かありませんか?」

鬼瓦
「スパイ紹介しようか?」

山野
「是非ご紹介おねがします。」

鬼瓦
「教えない笑、人入れると会社に利益が出るからさ頑張って人入れられるようにしてね。」

山野
「そうですか。様子見ないとなんとも言えないですよ。」

思ったとうりの答えだ。鬼瓦さんも立場上売り上げは気になるからなぁ

鬼瓦
「客の事情状況なんて良いから人入れたもん勝ちだからさ頼むな!」

山野
「スパイさんのご意見は?」

鬼瓦
「まともな人じゃないと嫌だ、人入れられる状況じゃない。って言ってた。」

山野
「様子見させてください。」

鬼瓦
「山野くんは硬いなぁ、ちなみに朝礼はもう1回あるから出てね。」

山野
「もう一回ですか?!猿野さんに聞きます。」

鬼瓦
「うん、よろしく」

現場に戻ることにした。

次回に続く・・・

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