「呪文からエネルギーへ」検証結果
概要
本検証は、
内部ソースコードの確認
SpellLab, Wand dbg, 自分が埋め込んだ処理確認用MOD
を利用しています。
また、以下の順番で説明していきます。不必要なところは各自読み飛ばしてください。
「呪文からエネルギーへ」の動作検証
「呪文からエネルギーへ」が何故か発動しない問題に対する動作検証
「呪文からエネルギーへ」と爆破設定のない呪文について
「呪文からエネルギーへ」が呪文を吸収しないパターンについて
「呪文からエネルギーへ」で火力を安定させるには
結論
「呪文からエネルギーへ」の適応を安定させるには
爆破範囲のある呪文で「呪文からエネルギーへ」を呼び出す
同時詠唱数を稼いで、「呪文からエネルギーへ」が適応される呪文を増やす
タイマールミナス等で、「呪文からエネルギーへ」の発動タイミングをずらす
「呪文からエネルギーへ」の火力を出すには
爆破ダメージが設定されてない呪文を読み込む
高火力の呪文を読み込む
オービット(火の玉の軌道以外)を読み込ませる
呪文からエネルギーへの処理
発動してから1F後に、周囲120にある呪文を取り込みます。取り込んだ後は、取り込まれた呪文ごとの、
ダメージ
爆破ダメージ
をそれぞれ、「呪文からエネルギーへ」に紐づいているスペルに対してダメージ追加します。また、爆破範囲も付与されます。
爆破範囲は、
「エネルギーから呪文へ」が付与された呪文の爆破範囲 =
吸収する側の呪文爆破範囲 +
ln( (吸収された側の呪文ダメージ + 吸収された側の呪文爆破ダメージ) * 10 * 10.5)
(「エネルギーから呪文へ」が付与された呪文の爆破範囲 <= 120)
となっています。
lnは自然対数ですが、自然対数については割愛します(俺も忘れたしわからん)。ダメージ量が大きくなればなるほど、上昇値が伸びなくなるとだけ考えてください。また爆破範囲には上限値が設定されており、120が「エネルギーから呪文へ」を利用した際の最大爆破範囲となります。
以下のサイトで自然対数の計算ができたりします。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1260332465
呪文の取り込み処理が完了すると、呪文の取り込み処理は破棄されて「呪文からエネルギーへ」の処理が終わります。
検証1「爆破のない放射物をエネルギーとして吸収した場合」
「呪文からエネルギーへ」が乗ったスピッターボルト(7.5ダメージ)に対して、スピッターボルトを取り込むと、
7.5(吸収する方) + 7.5(吸収された方) = 15dmg
になると想定できます。
実際に試すと、問題なくエネルギーとして取り込めています。スピッターボルトで検証しているのは、スパークボルトだとクリティカルが乗るときがあるためです。
検証2「爆破のある放射物をエネルギーとして吸収した場合」
「呪文からエネルギーへ」が乗ったスピッターボルト(7.5ダメージ)に対して、ダイナマイトを取り込むと
7.5(スピッターボルト) + 62.5(TNTの爆破ダメージ) = 70dmg
になります。
しかし実際に試すと、70ダメージのときと7.5ダメージの時があります。7.5ダメージであることから、爆破ダメージ分の火力が適応されていないことになります。この現象については、"「呪文からエネルギーへ」が何故か発動しない問題への調査" の項目で解説します。
検証3「調整版が乗った放射物をエネルギーとして吸収した場合」
「呪文からエネルギーへ」が乗ったスピッターボルト(7.5ダメージ)に対して、スピッターボルト + ダメージプラスを取り込むと、
7.5(吸収する方) + 7.5(吸収された方)+ 10(ダメージプラス) = 25dmg
になります。
想定通り、問題なく25ダメージになっていることがわかります。
検証4「呪文からエネルギーへ」が何故か発動しない問題への調査
「検証2」で再現できた、「呪文からエネルギーへ」が発動しない問題は、呪文の爆破範囲が小さすぎることで、爆破ダメージが適応されていないことが原因で発生しています。
「検証2」では爆破範囲がないスピッターボルトを使っていましたが、爆破範囲が12あるファイアー爆弾に切り替えてみると、確定で爆発していることがわかります。
爆破解除を入れてファイアー爆弾の爆破範囲をなくしてみると、ファイアー爆弾自体の10炎ダメージのみ適応されていることがわかります。
爆破解除には爆破ダメージマイナスもあるので、ホーリーボムを読み込んで試しても見ましたが、やはり先程と同じく、ファイアー爆弾の10炎ダメージのみになっています。
「呪文からエネルギーへ」の爆破ダメージがうまく適応される爆破範囲は?
細かくは調べてないですが、トリプリケイトボルトの爆破範囲(11-12)がギリギリだったので、それ以上の爆破範囲がある呪文が良いです。
ダブルトリガースパークボルト
ファイアー爆弾
等なら問題なかったです。
「呪文からエネルギーへ」と爆破設定のない呪文について
爆破ダメージが設定されていない呪文は、デフォルト値の125爆破ダメージが適応されます。なので、「呪文からエネルギーへ」の方で爆破範囲を設定してあげれば、安定して火力を出すことができます。
「呪文からエネルギーへ」が呪文を吸収しないパターンについて
同時詠唱で呪文を呼んだ場合、読み込まれない呪文が発生するときがあります。これは、呪文詠唱時のフレームよりも先に「呪文からエネルギーへ」が詠唱されていることが原因です。
XXの軌道(オービット)を「呪文からエネルギーへ」が吸収するときの処理
「XXの軌道」呪文も、1フレーム単位で呼び出されています。正確に書くと、発生後1Fで
軌道用の呪文(鋸刃の軌道ならディスク)を呼び出し、呪文に「軌道」のタグ付を行う
「軌道」タグがついている呪文を取得し、角度を変えて再描画する
[2]を1フレーム単位で呪文がなくなるまで行う
という動作が発生します。この処理が、「呪文からエネルギーへ」の処理よりも後に読み込まれていることがあるため、軌道が残り続けてエネルギー化されなくなります。原理は同時詠唱のときに読み込まれないパターンがあるのと同じです。
プラズマビーム、鋸刃の軌道の火力が高い原因
火の玉の軌道はファイアーが回る都合上、爆破ダメージが設定されているため弱いですが、鋸刃、プラズマには爆破ダメージが未設定になっているので、鋸刃を例にすると
125(ディスクダメージ) * 4 = 500 爆破ダメージ
が発生します。
「呪文からエネルギーへ」で火力を安定させるには
「呪文からエネルギーへ」にディレイをかける
タイマー付きの光線ドリル等を利用して、「呪文からエネルギーへ」が適応された呪文にディレイを掛けて詠唱してください。ただし、立方バリア等の範囲が広い魔法については、位置ずれでうまく読み込めないケースが発生するようです。
タイマールミナス以外には、「ノッラ」を利用した連続詠唱の方法もあります。1つ目の詠唱では、チェーンソーを用いて詠唱遅延をゼロにして、1Fで発射します。2つ目の詠唱で、タイマー系をノッラで詠唱することで、擬似的なタイマールミナス(ディレイ)を実現しています。その後、タイマー先からでる玉で、1つ目に撃った玉を「呪文からエネルギーへ」で回収します。この方法を利用する場合、早すぎるとマナが枯渇して「鋸刃の軌道」が出るだけのパターンが発生する可能性があるので、ある程度のリチャージ待機時間(0.4~がオススメ)があったほうが運用しやすいです。
「呪文からエネルギーへ」の同時詠唱数を増やす
1フレーム内の処理順はわからないので、「呪文からエネルギーへ」が発動する数を増やして、吸収を安定させる方法です。多少読み込まれないリスクはありますが、火力は安定します。また1F内で処理されるため、タイミングによっては「呪文からエネルギーへ」が複数の鋸刃を読む可能性があります。これに関しては、細かい挙動は調べきれてないです。
下図だと、スピッターボルトで撃ってるので何個かは爆破ダメージが入ってないパターンがあるのかもです。
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