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[Vintage]ドレッジはゆりかごの夢を見るのか?(降臨?編)

こんにちは、今回もドレッジ(ヴィンテージ)に対する新たな可能性を模索する記事です。
前回までの流れは以下のリンクをご覧ください。

また、今回の調整には色んなドレッジ使いのみなさまの記事を大いに参考にさせていただいたので、下部にリンクさせていただきましたのでぜひご覧いただけたらと思います!(いつもありがとうございます!)

1.添削杯

4月某日「あー神挑も延期になって、晴れ仙台も大会中止になってヴィンテ触るタイミング減ったなー」と思ったところ、ヴィンテージのDiscordサーバーの主、添削さんより

GWにディスコードのビデオ通話使ってヴィンテ大会やろうと思ってるんですけど
よかったらでんちゅうさん参加しませんか?

との勧誘をいただき、なんやかんやオンライン環境はそろっていたので、快諾しました。(カバレージは下に貼っておきます)

2.『イコリア』とヴィンテージ

さて、そこから調整が始まるわけですが、イコリア発売前に開催やれる予定だった神挑戦者決定戦では、以下のレシピで参戦する予定でした。

クリーチャー(34)
1 《灰燼の乗り手/Ashen Rider》
3 《恐血鬼/Bloodghast》
1 《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll》
4 《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug》
4 《虚ろな者/Hollow One》
1 《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》
3 《イチョリッド/Ichorid》
4 《ナルコメーバ/Narcomoeba》
4 《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
1 《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》
4 《よろめく殻/Shambling Shell》
4 《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》
インスタント(1)
1 《精神的つまづき/Mental Misstep》
ソーサリー(7)
4 《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
2 《戦慄の復活/Dread Return》
1 《壌土からの生命/Life from the Loam》
エンチャント(5)
4 《黄泉からの橋/Bridge from Below》
1 《森の知恵/Sylvan Library》
土地(13)
4 《Bazaar of Baghdad》
1 《真鍮の都/City of Brass》
2 《ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage》
2 《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》
1 《マナの合流点/Mana Confluence》
2 《裂け岩の扉/Riftstone Portal》
1 《露天鉱床/Strip Mine》

サイドボード(15)
1 《炎の嵐/Firestorm》
3 《活性の力/Force of Vigor》
2 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
2 《貪欲な罠/Ravenous Trap》
2 《外科的摘出/Surgical Extraction》
2 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2 《夏の帳/Veil of Summer》

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ぎゃり粉さんのドレッジをベースに《ガイアの揺籃の地》を入れマナベースを充実させつつ、フィニッシャーに殴らずに勝つ《鍛冶の神、パーフォロス》を採用した形でした。

さて、神挑戦者決定戦~今日にとあるエクスパンションが発売されました。「イコリア:巨獣の棲処」です。

2019年からエキスパンションが増えるたびに環境を大きく変化してきましたが、今回も例に倣って…どころかとんでもないことになりました。
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の登場です。

この猫さんがどんなことになってるかはおそらくみなさんそれぞれのフォーマットで体験しているとは思いますが、ヴィンテージでも大きな影響を与えています。
特に

・《夢の巣のルールス》の能力の使いまわしで《Black Lotus》でマナ基盤の確保、《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》でのドロー加速を始めとした莫大なアドバンデージの獲得
・同様に《夢の巣のルールス》の能力の使いまわしで《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》といったアドバンテージを稼ぎながら墓地対策できるカードのメイン投入(さらにサイドボードからの墓地対策マシマシ)
・というか、なんで実質初手にいるの?ずるくない?
・《夢の巣のルールス》使用者がめっちゃ増えたことによる他のデッキ使用者の墓地対策がマシマシ

…マジどうするんだ?これ?(心からの声)

と悲観していても他のデッキのパーツが空から降ってくるわけでもないので、考えを巡らせることに。

3.故きを温ねて新しきを知る

とまあ、なんとか対ルールスを考えていたわけですが、回答が間に合わない。「というかなんで初手にあるの?AIBOシステムおかしくない?」と何も回答を得られずに悩みまくっていましたが、そんな中、某お店のデッキ検索で過去のリストを探していたところ、一つの回答に行きつきました。

デプスサイドです。

ヴィンテージやレガシーなどをプレイされている方には既知の戦略ですが、他のフォーマットからくると「デプスサイド?」となると思いますのでざっくりと表現すると、

サイドボード(15)
4 《暗黒の深部》
4 《演劇の舞台》
4 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
3 《吸血鬼の呪詛術士》

と、サイドボードに対策カードを全く入れずに勝ち手段をごっそり変えて、サイドボード後に備える戦略です。デプスサイドは発掘持ちで墓地を展開してゲームを取りに行く1ゲーム目から勝ち手段を大きく変えて2本目以降は最速で《暗黒の深部》からマリット・レイジトークンを展開して20/20で殴って勝つといったプランに切り替えるサイドボードです。

この環境でのデプスサイドのメリットとしては「どのデッキもマシマシにしている墓地対策を無視できる」そして、「構築内容が絞られるルールスに対してマリット・レイジをどかす手段が《カラカス/Karakas》、ジェスカイの場合は《剣を鍬に/Swords to Plowshares》に限られる」といったことから環境にマッチしたプランであると感じたので採用しました。

4.デッキレシピ(添削杯仕様)

クリーチャー(27)
1 《灰燼の乗り手/Ashen Rider》
4 《恐血鬼/Bloodghast》
1 《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll》
4 《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug》
1 《炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealot》
4 《虚ろな者/Hollow One》
4 《ナルコメーバ/Narcomoeba》
4 《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
4 《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》
インスタント(7)
3 《輪作/Crop Rotation》
1 《精神的つまづき/Mental Misstep》
3 《むかしむかし/Once Upon a Time》
ソーサリー(8)
4 《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
2 《戦慄の復活/Dread Return》
2 《壌土からの生命/Life from the Loam》
エンチャント(4)
4 《黄泉からの橋/Bridge from Below》
土地(14)
4 《Bazaar of Baghdad》
1 《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
1 《真鍮の都/City of Brass》
2 《ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage》
1 《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》
1 《マナの合流点/Mana Confluence》
2 《裂け岩の扉/Riftstone Portal》
1 《冠雪の森/Snow-Covered Forest》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》

サイドボード(15)
4 《暗黒の深部/Dark Depths》
3 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
4 《演劇の舞台/Thespian's Stage》
4 《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》

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5.特徴~ドレッジの勝ち手段~

ヴィンテージのドレッジの有名な特徴として、

1ゲーム目は取り、2ゲーム目で相手の対策を知り、3ゲーム目でその対策をして勝つ

といわれるくらい、メイン戦については圧倒的に強いデッキです。それは《Bazaar of Baghdad》から発掘持ちを落とし、豊富な勝ち手段、例えば《イチョリッド》、例えば《甦る死滅都市、ホガーク》、例えば《戦慄の復活》からの《大修道士、エリシュ・ノーン》や《炎の血族の盲信者》で盤面を圧倒する、というものです。

今回のアプローチとしては「その勝つ手段を絞り、枠を開けて補助カードにできないか」というものでした。

そのため、《イチョリッド》、《甦る死滅都市、ホガーク》といった定石を外し、《恐血鬼》の上陸から《秘蔵の縫合体》の着地、《戦慄の復活》から《炎の血族の盲信者》に絞り、その枠に《輪作》、《むかしむかし》を投入することで、メイン戦では第2の《Bazaar of Baghdad》を探しに行く、墓地対策の《ボジューカの沼》を探しに行く。サイド戦ではデプスコンボを成立させるためのパーツを探しに行く、といった動きを狙いに行きました。

6.結果

うん、置物対策0は無理があったね!!!

7.おわりに

今回の環境変化に応じて、結構無茶なアプローチだと思っていましたが、思ったより肌に合ってるので(女神さまは3回降臨した)、もう少しこのアプローチでの調整を続けたいと思います。

最後に今回添削杯参加されたみなさん、主催の添削さん、ジャッジの皆様、解説の冬宮さん、配信枠の確保等々無茶ぶりに対応されたsatsukiさん、本当にありがとうございました!!

添削さんはPC新調して!

(補)参考リンク


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