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書評:最高のランニングのための科学


出張帰りの新幹線と休日の今日で読了.著者のマーク・ククゼラ博士は,医学部教授で,100回以上マラソンを完走し,30年間サブ3を達成している.科学的エビデンスもあり,過去の実績もあるので説得力がある.ランニングに関して,生理的なメカニズムからフォーム,練習方法,食事など一通り網羅しており,ページ数が500頁弱あるので説明も詳しい.さらに,トレーニングの動画をウェブサイトで公開している.今までウェブや書籍で断片的に得た知識が繋がったと思う.私のような初心者の市民ランナーはおススメ!

仔細な点での疑問は,脂肪を燃焼するために,良質な脂肪と十分なタンパク質を主体とした食生活にし,3日前からは健康的な炭水化物を摂取してグリコーゲンの貯蔵庫を満たし,レース当日はパフォーマンスを妨げるので炭水化物たっぷりの朝食を取らない.理由はインスリン値が上昇して脂肪を燃やす能力が妨げられるからだそうだ.

これと同様なことは,「限界突破マラソン練習帳」の著者,岩本氏も述べている.彼の書籍では,カーボローディングはしない,理由は脂肪をエネルギーとして利用できるようになっている体が,カーボローディングにより糖質を消費する体に戻ると述べられている.それでも,岩本氏は競技当日は切り餅を6~7個食べると述べているので少し矛盾する.

私が読んだ書籍,ウェブの情報,著名なランナーの話では,競技当日は餅,うどん,白米などの糖質を十分取ることを推奨している.ククゼラ博士とどちらが正しのだろうか.最近はエナジージェルなどの携帯できる補給食(選手はスペシャルドリンク)が利用できるので,脂肪を燃焼しなくても補給食で済むことも可能になっている可能性もある.

どうなんだろう? ご意見ある方はコメントを頂ければ幸いです.


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