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休職する3日前

最後の稼働日。大規模なイベント出展で、大量の人と会って笑顔で話して、荷物の搬出が大変で、、イベント対応って一種のハイ状態。生き延びた。

メンバーに、休職することを伝えて、3時間くらい話した。
「ああ、あの時、そんな風に思ってたんだ・・」とお互いに気づく。
相手の葛藤や苦しみにも触れて、悔しい。もっと早く話せばよかったなー。人にSOSを出すのも、人のSOSに気づくのも、私はいつも遅すぎる。
でも、お話できて本当によかった。嬉しい、温かい気持ちになった。

帰宅してクタクタで、動けない。今日ほとんど何も食べていないと気づき、冷凍食品のおかゆ?を食べる。面倒だけど、夫がすすめるから、頑張ってお風呂に入る。えらい。そういやメンバーは、子供もいて、第二子を妊娠中なんだけど、心底すごいわ。私なんて、自分もお風呂に入れられない。

もう一人、ちゃんと伝えたいメンバーにLINEする。初恋くらい文面に悩む。
本当は直接言いたかったけど直接会えるタイミングは伝えるには早すぎた。大丈夫、また会える。その時、もっとありがとうとごめんねを言おう。

ベッドに入ったら、急に悲しみと悔しさと全部失った喪失感が押し寄せて、睡眠導入の薬を多めに飲んでるけど、しばらくは寝付けなかった。
仕事の夢を見て目が覚める。何度も何度も。
意味不明なことを考え続けて、ああ夢だと気づいて、また眠ろうとする。
そんな自分を少し離れて、滑稽だなと思う。



「こんなイベント対応ができるなら、まだ働けたんじゃないか・・?」
「もっと早く話してれば、一緒に何か変えられたんじゃないか・・?」
未練がましい自分が叫ぶ。

「いやいや、無理だよ。眠るも食べるも考えるもままならないし、起きてるだけで精一杯じゃん。」
諭す自分がいる。

休職したらきっと苦しむ。後悔する。大変だったこと、許せなかったこと、辛かった記憶も、だんだん薄れていくだろうから。
少しでも元気になった時は、「もっとできたんじゃないか」と絶対思うし、大切なものを手放してしまった自分を責めるだろう。
だから、身体、感覚、感情、美化せずにちゃんと記録しておこうと思う。


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