新時代のビル価値を考える 〜心地よさ、健康、サステナビリティのトリニティ〜
■ビルディングの付加価値
エコヘルスの視点から、新時代のビルディングの付加価値を今後より一層向上させるためには、これまでの施設管理(ファシリティーマネジメント:FM)の枠組みを超えた視点の採用が必須となると考えています。
従来のFMのアプローチは、建築物の物理的要素、即ち設備やハードウェアの維持管理に主軸を置いていましたが、現代の変化する環境の下では、ソフトウェアの領域へとその活動範囲を広げることが至上命題となるでしょう。
■極上の快適性を提供する環境
ビルディングの付加価値を拡大する初歩的なステップは、その内部で勤務する全ての人々に対し、極上の快適性を提供する環境を整備することにあります。それは、自然光の導入、水質の優れた管理、清潔な空気の確保といった、穏やかな心地よさを感じさせる要素を充実させることを指します。
また、ビルの環境が利用者の健康の維持、疲労の回復、活力の増進にどれだけ寄与しているかを、客観的な評価を通じて定量化することもまた不可欠な要素となります。
■ヘルスケアソリューション
次に、ヘルスケアソリューションという視点からのサービス提供も極めて重要です。これは、看護師や他の医療専門スタッフがビル内で働く職場を訪れ、具体的で実践的なサービスを提供することを含んでいます。
スマートフォンのアプリケーションやIT技術を用いたネットワークサービスも一環として利用されますが、健康の維持に加え、活力の増進やメンタルヘルスを含む全体的な健康状態の観点から、オンラインとリアル世界のサービスを適切に融合させることが求められます。
■カーボンニュートラル
さらに、ビルディングの付加価値を増大させるためには、カーボンニュートラルという視点の考慮も不可欠です。その具体的な手段として、カーボンフットプリントの計算が挙げられ、ビル内で働く全ての人々によるCO2排出量の評価が必要とされます。
■まとめ
これらの取り組みは新たな価値を生み出し、ビルディングの付加価値を一段と高める役割を果たすと思います。整理すると以下のポイントが、これからのオフィスビルづくりに必要になってくるのではないでしょうか。
(最上級の快適性)
ビル内で働く全員が心地よく感じられる環境を提供し、その寄与度を客観的に評価。自然光の導入、適切な水質管理、清潔な空気の確保など、環境作りを重視。
(ヘルスケアソリューションの導入)
医療専門スタッフが提供するリアルなサービスとIT技術を融合。健康の維持、活力の増進、メンタルヘルスの改善を目指す包括的なサービスの実現。
(カーボンニュートラルへの配慮)
カーボンフットプリントの計算によるCO2排出量の評価。エコロジーとサステイナビリティの観点から、新たな価値を創出し、ビルの付加価値向上に寄与する。
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