新たなフィールドで輝く看護師 〜キャリアの変革と伝統から革新への挑戦〜
看護師の役割は、伝統的な医療や介護の現場のみならず、今日の技術進歩と社会変革の中で、さらにその重要性と活躍範囲が拡大してきています。
例えば、オンライン医療という新たなフィールドにおいても、医師と患者の間に看護師が効果的に介在する「D to P with N」のモデルは、医療の質の向上やコミュニケーションの最適化、さらにはリスクの低減といった多大な利点を提供することが期待されています。このモデルの適用範囲は、患者の自宅から、郵便局、フィットネスクラブ、ホテルといった従来の医療サービスからは考えられなかった場所へと拡がる可能性が秘められています。
しかしながら、この進展とは裏腹に、我が国は深刻な看護師不足の危機に瀕しています。2025年にかけての将来予測によれば、最大で27万人にも上る看護師不足が予想されており、これを解消するための多方面からの施策と戦略が迫られています。
こうした看護師不足の背景の中、それでも看護師の方々に新たなステージで活躍して欲しいと思っています。それがなければヘルスケア・イノベーションの実現はもっともっと遠く、遅くなると思っています。そこで、バランスをとった具体的な取り組みが必要となります。
例えば、現在の医療や介護の現場で頑張っている看護師やキャリア形成の真っ只中にある方々は、今後も医療保険や介護保険の要としての役割を継続してもらう必要があります。
一方、退職後の復帰を考えていない看護師や、新たな分野への挑戦を強く望む看護師の方々に対しては、「ヘルスケア・イノベーションの領域」での活動を積極的に推進・支援すべきです。
具体的には、「起業看護師専門のイノベーションファンド」の設立や「起業志向の看護師のためのシェアオフィス及び支援プログラム」の提供などが考えられます。
人生100歳時代とも称される現代の長寿社会において、看護師の役割やキャリアモデルも革新の波を受ける時代に入ったのだと思っています。従来の枠組みを超えた多様なキャリアパスの提案と実現により、看護師という職種の新たな魅力や可能性を多くの人々に示すことが、今後の医療業界の発展に繋がると考えています。
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