【21/22 プリマベーラ 第18節】ユベントスU19vsフィオレンティーナU19
まえがき(プリマの小話)
今冬市場を経て一層溝が深まったフィオレンティーナ(の下部組織)を相手に迎えたこの一戦は、ユベントスU19が4-0で大勝した。
フィオレンティーナU19といえば、現在ユベントスで活躍するキエーザやヴラホビッチ、ベルナルデスキは言わずもがな、ジャンルカ・マンチーニやカストロヴィッリなどの逸材を多く輩出してきた名門プリマベーラのひとつ。
カリアリU19戦に敗北して2021年の幕を閉じたユベントスU19は、2022年の成績を3勝1分とし、年明けを好調でスタートしている。
これにより、2021年を6位で終えたユベントスU19は、今季最高順位タイの3位まで浮上することになった。
プリマベーラは上位6チームがリーグ優勝を決めるプレーオフに進出することができ、そのうち上位2チームはプレーオフでのシード権を獲得することができる。
(プリマベーラやユースリーグなど、ユースの大会の詳細はいつか別稿にて整理しようかなと思ってます)
ユベントスU19のシーズン目標は、最低ラインが優勝プレーオフ進出(=リーグ6位以上)、理想が優勝プレーオフシード権獲得(=リーグ2位以上)だと考えているため、フィオレンティーナU19戦の勝利は2位浮上に近づく大きな一歩となった。
メンバーリスト
ユベントスU19
急成長を遂げるムバングラ
第9節以降、コンスタントに出場を重ね、年明けからは本格的にストライカーとして起用されているムバングラ。
ムバングラの出場時間が増えてきたのは、19試合9ゴール4アシストの好成績を収めているCFトゥルコが今年3月中旬まで負傷離脱しているという外的要因がまず挙げられる。
しかし、そもそもユベントスU19のFW陣は、ムバングラとトゥルコ以外にもキボゾ、チェッリ、ガランテ、ソルベルグ、ストリジョンク、イリングと競争が激しいポジションであるから、やはりムバングラの出場時間が増えてきたのは、彼自身がチームに貢献できてきていることも大きい。
身体の線は細いものの、密度は高まってきている印象で、Transfermarktでは身長が171cmとなっているが絶対それより高いと思う。
プレースタイルとしては、フィオレンティーナU19戦の4点目のシーンが如実に表されているだろう。
柔軟なボールタッチと狭いエリアでのドリブルを得意とする一方、インパクトの強いシュートを苦手とする選手である。
待望のSolbergデビュー
ユベントスU23に飛び級昇格したスーレの後釜としてユベントスU19が獲得したアタッカーが、Solbergである。
ユベントスTVでは、実況が「ソルベルグ」と呼称していたため、私もそれに倣うことにする。
今季U19リーグ戦では、第1節〜第9節を負傷離脱で欠場し、第10節〜第17節をベンチで過ごしたソルベルグ。
ようやく今節フィオレンティーナU19戦でデビューを果たしたものの、与えられた時間はたったの13分。
タッチ数も数タッチ程度ではあったが、ようやく第一歩が踏み出せたと考えれば幾分ポジティブになれそう。
今後はこれを契機として出場機会が増える見込みで、今節以降のアタランタU19戦やインテルU19戦、サンプドリアU19戦といった強豪との連戦でアピールできるかが、今後の彼のキャリアの分水嶺となることだろう。
安定感抜群のムハレモビッチ
今季U19の大型補強枠で加入したのが、CBのムハレモビッチ。
第5節〜第14節を負傷離脱で欠場したものの、年明け以降は出場停止を除く全ての試合でフル出場。
やはり彼がいるといないでは大違いで、圧倒的に安定感のあるプレーでチームを底から支える。
トップチームでいうデ・リフトの立ち位置だが、デ・リフトのようにパワフルなプレーで魅せるわけではなく、いわゆるプレミアが好む現代型CBといえる。
プレーオフ進出や優勝争い、ユースリーグで欠かせない選手となってくる。
フィオレンティーナU19
有望株ビアンコ
フィオレンティーナU19の大黒柱が、中盤のビアンコである。
繊細なボールタッチと広い視野が特徴で、トップチームにも呼ばれるほどの逸材。
コッパイタリアでのフィオレンティーナの好成績は間違いなくビアンコの貢献が大きく、数年後セリエAで広く知られる選手となる未来が容易に想像できる。
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