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【21/22 プリマベーラ 第24節】ユベントスU19×エラスヴェローナU19

はじめに

イタリアダービーを観戦したテベスが、ストラーリやネドベドとともにユベントスのプリマベーラにも顔を出したというこの一戦。

試合結果

試合の主導権を握ったのはユベントスU19。しかし、エラスは少ないチャンスをしっかりと決めきり、劇的な逆転勝利を掴んだ。
こういう展開はトップチームで今季いやになるほど見てきたものだが、この流れがついにU19にまで来てしまったようだ。

ただ、試合内容の完成度が高いレベルで維持できているのはポジティブな要素だろう。
ユーベU19には、ユベントスが唯一欧州コンペティションに駒を残せている大会であるUEFAユースリーグも4月下旬にある。
これに向けて、徐々にチームのコンディションを上げていきたい。

メンバーリスト

ユベントスU19
エラスヴェローナU19

ユベントスU19

ターンオーバー気味のスタメン

4日後に首位を独走するローマU19戦を控えるユベントスU19は、この試合では、トゥルコやムラッツィ、アーザを控えにまわし、チェッリやルーイをスタメンに起用する選択を採用した。

結果的には敗北してしまったが、試合内容的には前半から相手を圧倒できていたため、主力を温存しても相手を押し込めるチーム力が証明された試合となった。
(結果が伴っていれば、なお良かったが…)

対照的なチェッリとキボゾ

442の2トップを担ったのは、長身CFのチェッリとドウグラスコスタ的な切れ味が武器のドリブラー、キボゾ。
しかし、この2人のパフォーマンスはとても対照的なものとなった。

直前の代表ウィークでベナン🇧🇯のA代表に選出され、デビューも飾ったキボゾは、この試合とくに好調だった。
この年代相手ではフィジカルでもギリギリキープできるが、それに加えて瞬発的なターンや切り返しを多用して、いとも簡単に前を向き脅威的なアタックを仕掛けていた。

一方、200cm弱ある高身長が分かりやすい武器のチェッリは、なかなか自分のタスクをこなせずに苦労していた。
そもそもチェッリは高身長が目立つが、現時点では、ポストプレーの上手さも同じCFのトゥルコに軍配が上がる。

ユベントスU19のメインウェポンのひとつに、CBムハレモビッチのロングボールがある。
ユベントスU19はワンタッチを多用したビルドアップを構築できるチームだが、その一辺倒をふせぐ「飛び道具」がムハレモビッチのロングボールだ。

チェッリに最も期待することは、このムハレモビッチからのロングボールを納めて攻撃の起点となること。
現状、左CBのムハレモビッチのロングボールは、アイソレーション気味になっている右サイドハーフの選手への対角線を描くようなフィードがメイン。
ここにCFのポストプレーも加われば、より多彩な攻撃が可能になるのだが、この試合でもあまりそういったシーンは見られなかった。
ただ身長という天性の武器を持っているのは明確なアドバンテージなので、これからに期待である。

ルーイのLM起用に見るボナッティ監督の抜かりなさ

この試合では、サブLBのルーイが左サイドハーフとして起用された。
ルーイはスウェーデン世代別代表の選出経験を持つLBで、武器はパス&ゴーでのリズミカルなアタックや、高い位置での攻撃性能にある。

4月2日のACミランU19戦では、20分弱の出場ながら、高い攻撃性能を活かしてチーム4点目をアシストしたルーイ。
ここを見逃さなかったボナッティ監督は、早速次節にあたるこのエラスU19戦で、ルーイの左サイドハーフ起用に打って出た。

結果的には、相手を押さえ込む段階までは効果的に機能したものの、得点までには至らなかった。
ただ、戦術的選択肢がひとつ広がった試合となったことは事実であり、これからも機会があれば見られるシステムであろう。

ベンチ入りのドラティオット

この試合、明確なポジティブ要素のひとつとなったのが、ドラティオットの負傷離脱終了&ベンチ入りである。

僕が最も期待しているこのドラティオット。
ユーベU19のなかで一番見たい選手だし、数年後のトップチームデビューで多くのユベンティーニを驚愕させるのが今から楽しみなレベルの選手。

ひとまず、負傷離脱していたドラティオットがUEFAユースリーグ前に復帰したのは朗報であり、これから徐々に出場機会が与えられれば、チームに貢献することは間違いないだろう。


エラス・ヴェローナU19

ユーベU19を苦しめたCFイェボア

チャンスが少なかったエラスU19だが、試合終了間際に逆転ゴールを決めたCFイェボアは、試合を通して各所でユベントスU19を苦しめたシーンが多かった選手だ。

調べてみると、ガーナ国籍のイェボアは2002年生まれで今季プリマベーラ最高学年に相当するため、来季もエラスが保有するとすれば、ローンに出されるか、トップチームに新星FW枠で帯同するかだろう。

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