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【21/22 プリマベーラ 第15節】トリノU19vsユベントスU19

試合結果

新型コロナウイルス感染症により、1月29日が2022年の初試合となったユベントスU19。

試合結果は画像の通り3-4と熱い展開に、終了前後には両チーム合わせて3人が退場する荒れに荒れた試合に。

本当は1月中に見たかったけど、移籍最終日のゴタゴタを追ってたら気づいたらもう2月に…

メンバーリスト

↑トリノU19
↑ユベントスU19

ユベントスU19

 10番ボネッティの真価

今季10番をつけるボネッティは、昨季終盤からMFとしての起用が続いている。
もともとFWの選手であり(詳細は選手紹介noteをご覧ください)、トレクァルティスタやストライカーの位置でプレーするのを得意としていたが、その柔軟なプレースタイルから最終ラインと最前線を繋ぐ役目を任され、MFとして出場するようになった。

そんなボネッティだが、今まで10番を着けたスーレやミレッティ、ファジョーリなど圧倒的個性のある豪華なメンツと比較するとパッとしない印象だった。

ボネッティがMFとして起用されるのも、ピザピアは離脱が続き、オミッチ以外に主力として確立できる中盤がいないという消極的な理由が大きい。
レジスタとして素晴らしいポテンシャルを見せるドラティオットやレドンネはまだまだこれからの選手。

ところがこの試合では、これまでのボネッティの印象を覆すことになった。
もちろんドッピエッタというわかりやすい活躍も残したが、90分を通して見てもゴール以外にも素晴らしいプレーが多く、1段階ステップアップしたといえる、彼にとっての歴史的な試合となった。

守備面では、まさに先日スパーズへの移籍が決まったベンタンクールを彷彿とさせるような広範囲への瞬発的なプレスが光る。
(私自身ベンタンクールへの喪失感が大きいというのもあるけど…)

攻撃面では、生粋のボランチではないためビルドアップ面で多少の苦労を見せるものの、要所要所では冷静なプレーで試合を落ち着かせた。
後方からの攻撃参加も怠らず、ドッピエッタで試合を勝利に導くヒーローとなった。

ミレッティとスーレをU23飛び級昇格で欠くU19を引っ張るのは、ボネッティかもしれない。

 おかえりムハレモビッチ!

この試合、一番の朗報は間違いなくムハレモビッチの負傷離脱からの復帰だろう。
ボスニアヘルツェゴビナ代表で複雑骨折して以降、これがはじめての試合となった。

試合勘大丈夫かな?負傷はプレースタイルに影響しないかな?とか色々心配したものの、そんなの取り越し苦労だった模様。

貴重な左利きCBは、正確なロングフィードもパワフルなタックルも衰えておらず、3失点を喫したものの(実質ハンドなので2失点…)ディフェンスリーダーとして後方からチームを支えた。

正直、ドラグシンとデ・ヴィンテルに次ぐ第3のトップチームに貢献できそうなCBと言っても全く過言ではない。
あとは来季、プロシーンでプレーして、セリエCやセリエBの強度でどれだけ自分の実力を発揮できるかが鍵となってくるだろう。

 ネクスト・スーレの座は誰に?

トップチームに出場して以降、月ユベ編集長ミツさんを筆頭に、スーレに一目惚れしたユベンティーニも少なくないだろう。

先日のアケもそうだが、こうやって「トップチームでやれる!」って思ってた選手がデビューしてファンが虜になるのを見るのは本当に嬉しい。

スーレは年齢的には本来であれば今季までU19でプレーできるし、通例に倣えば今季はU19でプレーする選手だった。
ただその圧倒的なポテンシャルを評価されて、ミレッティと共にU23へ飛び級昇格を果たした。

そこでU19では、スーレの穴を埋めるアタッカーを確立することが一つのミッションとなっている。

さて、冬市場も終わり、今季も残り試合が徐々に少なくなってきたが、ネクスト・スーレは見つかっただろうか。
私が思うに、候補は3人いる。Solberg、イリング、そしてアーザである。

SolbergはまだU19デビューしていないためまったくの未知数。
ただ噂によると前評判は高く、結構ハードル高めで期待していいレベルだとか。

イリングは今季になってチームの主力として確固たる地位を築いた選手である。
チェルシーユースという超名門が手放した逸材は、ユベントスU19にきてユースリーグでチェルシーU19を2タテする功労者に。

加入当初と比べてすべてが成長したイリング。この試合でもドッピエッタを記録して、その好調具合をアピールした。

そして、最後の候補はアーザ。個人的には、彼が一番アタッカーとしての才能があると感じる。
スーレの一個下、2004年生まれであるアーザは、スーレのように軽やかな身のこなしで交わすのではなく、キエーザのように爆発力で相手を振り切るタイプ。

そのため、スーレに重ねてしまっていいのかは微妙だが、「圧倒的なアタッカー」としてのポテンシャルは十分にある。

この試合でも、途中投入されたが、極めてサッカーが上手いプレーが多かった。
3-4でリードしていて、試合のボルテージは極めて高い状態。
そんななか、彼は自分の好きなことよりチームのためになるプレーを終始選択し、上手く時間を使うドリブルでファウルを誘った。
また、途中投入後の最初のプレーはチーム4点目に直結するものだった。

まぁ正直、スーレ級に注目されるとすれば、未知数のSolbergかアーザだろう。

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