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ユベントスU23ってどんなチーム?

最近トップチームに負傷者が続出している影響で、ユベントスU23に所属する選手の名前を目にする機会が増えてきています。
しかし実際、「選手の名前は多少聞いたことあるけど、トップチームとの関係性とか、どういったルールで戦っているのかとかまでは分からない」という人も多いのではないでしょうか。

そこでズバリ、本稿は、ユベントスU23のことがあまりよく分からない人に、ユベントスU23とはどんなチームなのかを知ってもらうのが目的です。

ここでは、ユベントスU23を知らない人でも分かるように基礎知識を整理します。
このnoteを、ユベントスU23の説明書や教科書として捉えていただければありがたいです。

ユベントスU23とは

ユベントスU23とは、セリエCに所属するユベントスのBチームのことです。
カテゴリーとしては、ユベントスとユベントスU19の間に位置しています。
イタリアの他のクラブでU23を持っているクラブはなく、セリエCに参入する唯一のBチームです。
所属する選手のほとんどが23歳以下の若い選手となっています。

ユベントスU23に所属する選手は、状況に応じてトップチーム(ユベントス)の試合にも招集されることがあり、トップチームの試合に出場することも認められています。

クラブプロフィール

プロフィール

【創設年】

ユベントスU23は、2018年8月3日に創設されました。
活動は18/19シーズンから始まり、セリエCからスタートしました。

【所属リーグ】

現在ユベントスU23は、北部、中部、南部の3つのグループに分かれるセリエCのうちグループA(北部リーグ)に所属しています。

トップチームと同カテゴリーのリーグに参戦することは認められないので、ユベントスU23がセリエBに昇格しても、そこからセリエAに昇格することはできません。(ユベントスがセリエAにいる限り…)

セリエCのレギュレーションは、サッカーキングがまとめるこちらの動画をご覧ください。

【ホームタウン】

ユベントスU23は、トップチームと同じくトリノをホームタウンとしています。

男子トップチームはコンティナッサのトレーニングセンターを利用している一方、それ以外のユベントスU23以下の下部組織全般や女子チームなどは、ヴィノーヴォのトレーニングセンターを利用しています。

コンティナッサ
ヴィノーヴォ

2つのトレーニングセンターは直線距離で15kmほど離れており、併設されているわけではありません。

位置関係

【ホームスタジアム】

ユベントスU23は、スタディオ・ジュゼッペ・モッカガッタをホームスタジアムとしています。

スタディオ・ジュゼッペ・モッカガッタ

このスタジアムは、アレッサンドリアとの共同使用ですので、アレッサンドリアとユベントスU23の対戦は、ホームスタジアムを同じとするチームの対戦ということになりダービー扱いになります。

ただし、今季はアレッサンドリアはセリエBに所属しているため、ユベントスU23と戦うことはありません。
(昨季アレッサンドリアはセリエCでした)

【監督】

ユベントスU23の監督は、ランベルト・ザウリが務めています。

歴代監督

ユベントスU23の歴代監督は上図の通りです。

ランベルト・ザウリ以前の監督は、すべて外部から招集してきましたが、ザウリはユベントスU19からの昇格です。
今後、少なくともセリエCで戦ううちは、ユベントスU19から監督を昇格させる人事が続くと思われます。

ユベントスU23の選手

ユベントスU23 選手一覧
ユベントスU23 年代別整理

ユベントスU23の選手一覧は上の画像の通りです。
なお、年代別整理はシーズン開幕時に作成したので、冬移籍のイオコラーノを反映していません。

ローン移籍の選手

ユベントスU23のローン移籍中の選手

ユベントスU23が保有する、ローン移籍中の選手一覧画像です。
枠内が緑色になっているのが最新情報です。

選手登録の制限

ユベントスU23は、原則として、当該シーズン終了年から23を引いた年の1月1日以降に生まれた選手を登録できます。
例えば、今季は1999年1月1日以降に生まれた選手を登録できます。
そのため、1998年生まれのコッコロやカスタノスなどは今季ユベントスU23登録資格を満たさず、ローンに出されている状況です。

一方で、ユベントスU23はオーバーエイジ枠を3つ有しており、ここには年齢無制限で選手を登録できます。
今季は、CBのポーリ、サイドハーフのイオコラーノ、CFのブリゲンティがオーバーエイジ枠として登録されています。

上述の規則はあくまでもユベントスU23の登録選手に関するものなので、ローン移籍の選手には適用されません。(たぶん)
そのため、ユベントスU23の年齢制限を超えた選手をローンに出して評価を先伸ばしたり、セリエCで活躍できるレベルの20代中盤の選手を保有したりできます。
例えば、パレルモにローン移籍中のブリオーニは、1994年生まれの26歳ですが、今季リーグ戦で36試合25ゴール5アシストと大活躍で、セリエB昇格に向けてパレルモを率いています。

おわりに

とりあえず、ユベントスU23の基本情報をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

ユベントスU23は2018年に創設された歴史の浅いチームで、創設当初はチームの強化というよりキャピタルゲインが目的の、トップチームの資金繰りの一つとして作られたチームでした。

しかし、近年では、ユベントスは下部組織全体に一貫した育成プログラムを徹底し、ユベントスU23はトップチームとユベントスU19を繋ぐ重要な架け橋として機能しています。
有望株をクラブ管轄のもとセリエCで戦わせることができるのは、今のところユベントスのみです。

ニコルッシやファジョーリ、ミレッティなど、ユベントスU23を通してトップチームでも活躍できるレベルの選手も徐々に出始めてきており、もうユベントス下部組織を単なるトップチームの資金繰り要員として見ている人は少なくなってきているのではないでしょうか。

みなさんも、このヤング・ユベントスに注目してみると、また違った角度からユベントスを楽しめると思います。

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