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フィールドスタディinデンマーク 2015 Report #6

 建築遊び場(プレイパーク)&コミュニティセンター訪問

今日は朝、メトロとバスでRoedovreの建築遊び場へ向かいました。
ここは、非常にユニークな子どもの遊び場。
誰でも来られる公園でもあるのですが、登録して市を通して利用料を支払えば、自分のための土地と動物をもらうことができます。区画もあって、さながら「子どもと動物のまち」という感じ。7歳から18歳までの子が登録することができます。
街で出た廃材を使って、子どもたちは自分の土地に家を建てたり、動物小屋を建てたりするのです。
自分の土地をきれいに保つかどうかは、本人の自由なので特に片付けを強要されたりはしないそうですが、動物は命なので、責任を持って育てるということが求められます。

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トランポリンや様々なスポーツ(なんと、コートは冬場、水をまいてスケートリンクになる!)、卓球、乗馬など多様なアクティビティをすることがここでは可能です。また、育てている豚やヤギや七面鳥は、十分に育ったら屠殺して食べることもあるそうです。
放課後に子どもたちが来る他にも、学校や幼稚園、障害児施設などと提携していて、午前中に提携先の子どもたちが活動しに来たりもします。
日本では聞いたことがない種類の遊び場で、一同驚きました。これが放課後の過ごし方の1つの選択肢であることは、すごいことだなぁと思います。


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そして、Roedovreを後にしてコペンハーゲン市立の、同じく建築遊び場へ。ここにはスタッフが3名おり、子どもたちがアスレチック遊具で思い切り遊んでいました。
コペンハーゲンにはこのような、スタッフのいる公立のプレイグラウンドが24あるとのこと。
ここの大きな城はスタッフの手づくり(3ヶ月かかったそう)、たくさんある木の小屋は、スタッフが骨組みをつくったあと、子どもたちが壁をつけたものなのだそう。
また、自転車の修理をする場所があり、地域の人たちから修理の必要な自転車が持ち込まれ、修理の技を教わった子どもたちが修理をします。(普通に修理に持っていくとすごく高いのだとか)
また、地域の人が工具などを借りに来たりもするの地域との接点ができるので、とってもウェルカム。

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「子どもたちは遊べるからここが好きだし、親や地域の人はものを借りたり、助かるからここが好きですよ」ということでした。
火を起こす時はスタッフが一緒でないといけない、屋根の上に登るのはNGなど、ルールには厳しい部分もあり、日本のプレイパークのほうがより自由なのかもしれないなぁと個人的には思いました。

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また、対応してくれた職員のトーマスさん。今日はお子さんが病気になったために、おうちでお子さんの看病をし、日中子どもをみていてくれる叔父さんとバトンタッチをして大急ぎで出てきたのだそう。デンマークでは父親の育児参加が当たり前、というのが少し垣間見えました。

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そして、すぐお隣にあるコペンハーゲン市立の施設にも訪れました。
ちょっと捉えづらかったのですが、子どもから大人まで誰でも来て使うことができる、公民館のような場所です。
子育て支援センター・児童館的機能が中心で、「プレイグループ」と呼ばれる赤ちゃんと保護者のグループがここで集まって活動したり、放課後子どもたちが遊びに来て、工作や絵画をしたり、おしゃべりしたりします。最近はイースターの飾り付けをしたり、イースターエッグをつくったりしていたのだそう。
プレイグループにはデンマークでもお母さんが多いそうですが、お父さんもこの施設には子連れでよくやってくるそうです。
ここには馬や鳥などの動物がいて、触ったり世話をすることもでき、また蜂を飼っていて、はちみつを収穫して販売していました。(メンバーも購入)
今日は、春に向けた花の植え替えの日で、この前に行ったプレイパークでもそうだったのですが、職員さんがせっせと植え替え作業をしていました。コペンハーゲンには市立のお花畑(市立施設などに植えるための)があるそうで、そこから苗を持ってきて季節ごとに植え替えるのだそうです。

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今日の行程で視察の最終日を無事に終了しました。
夜は、みんなで振り返りをし、ニューハウンに「最後の晩餐」をしに繰り出しました。

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明日は午前中に空港へ移動して、そのまま帰国の途につきます。
最後まで気を抜かずに、無事に日本に戻りたいと思います。


デンマークレポートは以上になります。お読みただきありがとうございました^^!また次の旅で!

(2015/03/26  投稿:みどり)