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EDUTRIP in オランダ Report 2018 #7(参加者の声)

【オランダの学校を視察してきて思うこと】
2018.3.24-31 in Netherlands
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フィンランドの教育を見に行ってから1年。
ずっとずっと見に行きたかった、オランダの教育の視察ツアーに参加してきました!
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現地の、イエナプランスクール、職業訓練中等学校、ピーサブルスクール、モンテッソーリスクールに見学に行かせてもらいました。
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振り返りの時間だけでなく、移動時間も使って、感じたことや疑問点を、参加者同士で共有し、深めながら、毎日毎日、頭を、五感を、フル回転させながら過ごしました。
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学校視察の他にも、オランダの教育を子どもに受けさせるために、日本から移住した日本人の方のお話を聞いたり、現地の大学生と交流したり、リヒテルズ直子さんが3日間ガイドしてくださったりと、とっても濃ゆい毎日だった。
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オランダの中でも、こういったオルタナティブスクールは全体の10%にすぎず、今回見学に行かせてもらった学校が、オランダの中でのスタンダードというわけではありません。
なので、今回見てきた学校のことだけを指して、「オランダの学校」という風に一括りにはしたくありません。
ただ、これらの、オランダの中でもちょっと特殊な学校を見てきて、私がどう思ったのか、を書き残したいと思います。

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『子どもたちの好奇心を殺さない教育』
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私はフィンランドに留学して、現地の教育について学んだときに、「先生のあり方」が日本とフィンランドでは大きく異なっていることに気づきました。フィンランドでは、学びの主役はあくまでも子どもたちであり、教師の役割は、その子たちの学びをサポートしてあげることだという認識だった。だけど反対に、日本はきっと、「教えること、与えること」にフォーカスしすぎていると思う。授業は子どもたちのためのものというより、教師のパフォーマンスの場になってしまっているような感じがして、そこが私の違和感を感じているポイント。
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オランダで、今回見学させてもらった学校の先生方が口を揃えて言っていたことは、「教師は子どもたちの学習意欲を刺激する立場」だということ。子どもたちそれぞれの発達の段階を理解した上で、それぞれに合った教材やペースで、学びをデザインする。そのために、先生たちは、コーチングを勉強するそう。
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こういう、きめ細かいサポートは、画一型の授業じゃとてもできないこと。だからこその個別学習なんだと。
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「子どもらしさ」を大切に、遊びを通して学べるような仕組みづくり。それぞれが個人の想いを表現できる場づくり。それぞれの意見や存在を認めあえる環境づくり。日本で、自分が将来教師になったときに、取り入れられるヒントを、たくさんつかめた気がする。


『社会をより良くしたいから、学校をより良くしたい』
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私は今まで、なんとなくいまの学校の制度に疑問を感じて、学校を変えたいと思っていた。でも今回このツアーに参加して、「学校をよりよくしたい」とみんなが思うその根底には、「社会をよりよくしたい」という想いがあるんだと気づいた。
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社会と学校はすごく繋がってる。どの国にも、それぞれの歴史があって、今があり、それぞれの過去があって、今の学校制度ができている。けれど、フィンランド・オランダと、日本が違うのは、今の社会の変化に伴って、教育を変えようとしているかどうか、というところなんだと思う。
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私はどんな学校を創っていきたいのだろう?どんな社会を創っていきたいのだろう?これからもずっと考え続けていきたい問い。


『失敗するのは当たり前。大事なのはその後の振り返り』
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今回視察に行った学校で、
「自分で計画を立ててそれを実行すること」

「うまく行ったか、行かなかったかを振り返って、次に活かすこと」
このサイクルをすごく大切にしていると感じた。
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何かをした後、自分の気持ちにきちんと向き合うこと。私自身もあまりそういう経験を積んでこなかったように思う。なんとなく、「よかったー」とか、「ダメだったなー」とか、そんな感じで終わらせていたように思う。
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今回のツアーで、いろんな考えを持った参加者同士で、想いをぶつけ合った。「なんでそう思うの?」自分が発した言葉を受け止めてくれた上で、さらに掘り下げてもらったら、自分でさえもわかりきっていなかった想いに出会うことができた。「ああ、自分って本当はこう思ってたんだな」って気づくことができた。
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最後のグループワークで、この旅の主催者の武田緑さんが言った一言。
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「今から、難しい。っていう単語を禁止にします!この一言で議論がそれ以上進まなくなるから」
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本当にそうだと思った。友達との会話で良く出てくる「難しい」ってことば。「就活って難しいよねー」「◯◯って難しいよねー」それ以上深くならない。考えようとしない。向き合おうとしない。簡単に逃げられる。そんな言葉なんだと気付いた。

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もっともっと、自分と向き合いたい。
出会う人、個人個人と向き合いたい。
先生になったら、子ども1人1人と向き合いたい。
そして子どもたちにも、自分自身と向き合ってほしい。
向き合えるような環境を作ってあげたい。
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「やっぱり私は先生になりたい。」
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周りの友達が就活しているタイミング。
学校1本でいくのか、企業も考えたほうがいいのか、
最近すごくすごく悩んでいたけど、
やっぱり自分が一番ワクワクする方向に進みたいと思った。
小さい頃から教師になることを夢見て、今まで進んできた。
やっぱり、その夢は叶えたいと思った。
だからこそ、これからも考え続けたいと思う。
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「誰のための、なんのための教育なのか」
「先生の役割ってどうあるべきなのか」
「どんな社会を、学校を創って行きたいのか」
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想いがまとまらなくて、でも書き残したくて、
すごくすごく長文になりました。
読んでくれて、ありがとうございました。

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