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EDUTRIP in スウェーデン 2019 Report #5

視察最終日、この日の訪問先は、studie främjandet
スウェーデンの中でも非政治的・非宗教的で大きい学習促進協会のうちの1つです。

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訪問するとまずFika(コーヒーとお菓子)を勧めてくださいました。
視察中どこに行っても勧められるFika。
さすがスウェーデン!

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ここでは、スタディーサークルについての説明と、スウェーデンでこんなにも民衆教育が盛んとなった歴史的背景についてのレクチャーを受けました。
19世紀半ばごろ、スタートしたと言われるスウェーデンの民衆運動。労働運動、自由教会運動、女性運動、普通選挙県運動などについて、問題意識を持った人たちが、だれかの家のキッチンに集まり、議論し、学び合っていました。そのような場に集まったアイデアや不満などによって人々は組織を作り、やがてそれらが社会変革をもたらすようになっていったのです。
そのような歴史的背景があり、民衆教育は、個人の成長や新しい職を見つけるきっかけになったり、そのような余暇活動としての学習自体に価値があり、社会の発展につながるとして、
教育格差を減らすこと(Reduce gap of education)と、
民主主義を高めること(Increase democracy)の2つを目的に
スウェーデンで広く行われているそうです。

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説明してくださった職員の方も自身が所属しているスタディーサークルについて教えてくださいました。
彼女は、読書会を7年間、8人の友人たちと続けているそうで、3ヶ月に1度くらいの頻度で、誰かの家に集まって、皆で1冊の本について議論するそう。
そうやって、誰かと一緒に趣味を楽しむ時間をいくつになっても持てる生活は、なんて豊かなんだろうと思いました。

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その後、UNGA ÖRNAR/Young Eagles(若者団体)にも訪問しました。

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6-25歳が対象の団体で、国連子どもの権利条約に基づき、平等性・民主主義・連帯感を軸に活動されている団体です。
日本でいう、ボーイスカウトやYMCAのような団体。
宿題を一緒にするなどのグループ活動や、キャンプ、様々な国籍を持つ子供たちが交流する場などを通して、子どもたちが自発的に社会に関わることのできる機会を作っているそうです。

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最終日のこの日は、宿泊場所近くのスタディスペースで、旅の振り返りとして、同じような問いやキーワードを持った人たち同士でグループになり、「スウェーデンの社会教育とはどんなものだったか」「そこから何を学び、自身の現場でどう活かしていきたいか」についてディスカッションをして、全体でシェアしました。

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計5日間の視察と、参加者同士の学び合いの中で、それぞれがいろんなことを感じ、学び、得るものがあったのではないでしょうか。
振り返りの後はみんなで乾杯をして、夜遅くまで語り合いました。

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次の日、午前中のフリータイムでは、何名かは高校生のグレタさんが始めた気候変動ストライキ、FridayForFutureにも参加しました。

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飛行機に乗り、行きと同じくドバイを経由して、無事日本に帰国。
長旅に疲れを感じながらも、たくさんのことを見て学べたいい旅でした。

参加してくださったみなさま、コーディネーターの両角さんはじめ、現地で案内をしてくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました!

(2019/03/30)