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EDUTRIP in デンマーク 2018 Report #4

現地4日目。
 
・【鹿公園
今朝も早く宿を出て、まずは鹿公園に行きました。

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ここは、国立の公園であり、かつ近くの森の幼稚園に通う園児たちが遊びに来る公園でもあります。ものすごく広大な敷地に、手を加えられていない自然が延々と広がっていました。

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遊具など用意されたものはありませんが、どんなことでも遊びにできるような、本当に自由な学びの場でした。

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私たちも公園内を少し歩き回りましたが、心地よい空気と自然を感じられる場所に、ただただ感動していました。
園児たちだけでなく、散歩やサイクリングをしている人たちもいました。こんなすてきな公園、私の家の近くにもあってほしい・・・!
 
 
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・【ロスキレ市立高校(ギムナジウム)
世界遺産のロスキレ大聖堂のすぐ隣にあるギムナジウム高校へ。

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ここはユネスコスクールの加盟校でもありかつ環境教育に熱心に取り組んでいて、環境教育を推進しているところに与えられる認証、「グリーンフラッグ」を毎年のように獲得しています。
 
案内担当の先生が私たちが学校に到着するのを玄関で待ち構えてくれていて、温かく迎え入れてくださいました。まず校内を案内してもらった後、職員室で食事をいただきました。
その職員室がとても職員室とは思えない、カフェテリアのような部屋でした!一人ひとり席は決まっておらず、先生方はノートパソコンを持ち歩いて好きな席で談笑しながら仕事をしています。

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またお昼休憩時間になるとここに(校内で調理された)昼食が運ばれ賑やかに昼食を取っていますし、教員一人ひとりイニシャル入りのマグカップも用意されていたりして、とても和やかな雰囲気でした。

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日本では休憩スペースのない学校も多くありますが、「サロンがある」だけでなく、職員室そのものがまさにカフェテリアのようで、過ごし方の違いに驚かされました。
先生たちの完全個別の部屋・デスクというのは特になく、自分の科目の教室を自分の仕事部屋として使うともできるそうですが、ほとんどの場合先生たちは授業が終わったあとは家に帰り、家族と時間を過ごしながら家でも少し仕事をする、のだそうです。そういった働き方の違いについて聞けるのも興味深かったです。
昼食はお野菜とメインがラム肉のカレーだったのですが、これがまたとっても美味しかったです!!

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昼食のあとは、グループに分かれて授業見学をさせてもらい、それから学校についての説明やQ&Aの時間がありました。

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先生たちの勤務時間・休暇についてや学校がしている課外活動についての他、国連サミットにて採択された、2030年までに達成することを目標に掲げたSDGs(持続可能な開発目標)を学校でも強く意識しているというお話を聞きました。職員室にも主な17項目の旗が掲げられていましたが、各教室にも1項目写真が貼られており、生徒たちの意識を高めているそうです。

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この高校は環境教育に熱心なためエコ活動も様々な取り組みをしていますが、その中で生徒一人ひとりが環境意識をいつも持てるようにすることが重要とのことでした。ただ「環境を守りましょう!」と言うのではなく、まずは楽しんでやることを意識しているそう。教員が楽しむこととみんなで楽しめるようにすることを大切にしているそうで、そこにもデンマークらしさを感じました。

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・【エコヴィレッジ
教育施設ではないですが、ギムナジウム高校の比較的近くに位置し、面白い取り組みをしている場所を視察してきました。

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エコヴィレッジ とは、持続可能性を目標としたまちづくりや社会づくりをコンセプトとしたコミュニティです。自然になるべく負荷をかけず、小さな地域の中で人と人、人と自然との繋がりを取り戻そう、という生活をしています。

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今回行ったのはムンケシュゴウ(munksgaard)というエコヴィレッジ で、子ども、動物、自然に優しい住居を作ろうじゃないかということで始まったそうです。ヴィレッジの中でも運営に携わる人たち、シニア、若者、家族などでエリアが分かれていて、比較的似た生活をしている人たちで近く(同じ団地)に住んでいます。

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このエコヴィレッジでは共同で農作物を作ったり、食料や生活物資をシェアしながら生活をしています。水の消費やごみの量などはデンマーク全体と比較するとだいぶ少なくなっているとのことでした。

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エコヴィレッジは確かに「エコ」を意識しているコミュニティですが、エコロジカルな生活を送りたいと思い移住してくる人もいれば、このようなコミュニティの中で人との繋がりを大切にして「ともに生きる」生活がしたくて移住してくる人もいるとのことでした。
 
歩いていると果物がたくさんなっており、私たちもりんごをもぎって食べさせてもらいました!

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また、シニアのエリアにはそこで暮らす人たちが育てている作物(畑)やお花があって、ここで一緒に農作業をしたりお喋りをするのが楽しいと話してくださいました。

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ここを視察した後、このような場所に住みたい!という参加者の方もいました。人間関係が希薄になる今の社会の中で、お互いのことをよく知り共に暮らせる環境、そして動物や自然環境にも優しい生き方ができるこのような集合住宅コミュニティの取り組みは、これからも注目していきたいですね。
 
 
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本日も一日たくさん吸収しました。
現地の人との交流の際に通訳一人では足りない場面もあるので、より皆が円滑なコミュニケーションを取れるよう、サダコさんの息子さん・アンドレアスくんが2日連続でヘルプに来てくれていました。デンマークで生まれ育っている彼に、教育の経験を聞けたのも面白かったです。アンドレアスくん、どうもありがとうございました!

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いよいよ次はラストレポートです。

(2018/8/21)