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2023 0509 前進座五月国立劇場公演「魚屋宗五郎など」

5/9前進座五月国立劇場公演の初日へ。
『魚屋宗五郎』


ロビーにて

魚屋内の場の前に、『奥庭弁天堂の場』というのが付いてくるバージョンでした。
魚屋宗五郎を観るのもまだ二回目、観たことある松竹舞台の映像や去年の平成中村座ではない場面て、どういうものなのかな興味深く観に行きました。

魚屋のところで『美しいお女中』が誤解される顛末を語るところを実際に場面として見せてくれるのですが、お蔦が気を失ったのかとかその前に茶碗がどうして割れたのかなどが表現されてて興味深かったです。

宗五郎がお酒をどんどん飲んでいく場面、三味線の音とともにどんどんピッチが速くなるのは他と同じかと思いますが、桶から落ちた酒を畳から吸う仕草はびっくりしました。私が観たことある映像ではなかった気がします。ただその仕草がとっても酒飲みの宗五郎を表していて面白かったです。
前進座の魚屋宗五郎は磯部の屋敷へ行こうとして花道を駆け出すところまででおしまい。この形式でされているそうです。(筋書より)

筋書

畳からも酒を吸う仕草、手に着いた酒を顔にパシャパシャ塗る(叩く)仕草は、一之輔さんの猫と災難みたいでした。
弁天堂の場でも、猫に飛びつかれたので茶碗を落として割れてしまうという場面があり、猫と災難では無実の猫が、実際には割れた大元だったりで😊

前進座の舞台を観るのは初めてで、今回が今の国立劇場で上演される最後という記念の会でした。

二幕目の『風薫隼町賑~舞踊かっぽれ』は楽しい舞台。役設定でみんながかわるがわる違ったかっぽれを踊っていくタイプのもの。その途中に、毎回ゲストを招いて立トークをするみたいです。
初日のゲストの一之輔さんは立トークのみでしたが、ゲストによっては一緒に踊ったりすることもあるのかしら?(日曜午前の回は新富町こども歌舞伎の方たちがゲストのようでそれも楽しそうと思った。)

ゲストの一之輔さんは、なんと花道から登場、会釈をされながらゆっくり舞台へ向かい、トーク部分を回していた早瀬栄之丞さんなど数人の日芸出身者の方々と舞台上でお話されていました。
そのうちの上滝啓太郎さんは一之輔さんの二学年下の後輩で落研の向かいの部室の歌舞伎舞踊研究会にいらしてよくご存じだったというお話。
一之輔さんの奥様が所属されていた研究会の後輩ということ。
助っ人で出演した忠臣蔵七段目の三人侍のところの台詞を大学時代の台本(上滝さん持参)を読みあうという場面もありました。

確か今年のどこかの一之輔さんの独演会で大学のときの助っ人で富森助右衛門をされたことがあるとおっしゃっていたので、こちらのことか!と思いました。
前に出演されていた鹿芝居、今は忙しいので難しいでしょうけど、今あったら、楽しいだろうな。

前進座友の会に入っている知り合いがいて、今回チケットを買っていただいたのですが、一列目正面でびっくり。魚屋宗五郎の方はをそちらで堪能しました。トークがある二幕目は後方の座席に移動させていただいて拝見しました。

六代目尾上菊五郎モデルの「鏡獅子」

ロビーの鏡獅子、改築中はこれもしばらく見られなくなるのでしょうね。

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