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USA⇔VEN

20数年ほど前、私がアメリカに留学していたころ、最も仲が良かったのはベネズエラ人達であった。明るく楽しくそして誰でも受け入れる開放的な性格が私には合っていた。そして女性は皆美女であった。原油が豊富にもかかわらず億万長者はおらず、サッカーよりも野球が盛ん。明らかに他の南米の国々とは一線を画した、ユニークな国であった。そしてまたその時代は、ベネゼエラはアメリカにとって最も友好的な国であった。

だがしかし現在、ベネゼエラは世界で最も不安定な国となり、アメリカと敵対することとなった。大統領が2名誕生し、インフラがストップし、インフレ1000%となり経済は破綻した。そしてベネゼエラはアメリカとEUそしてその裏にいる中国を巻き込んだ、経済戦争の被害者でありまた最も重要なファクターとなってしまったようだ。世界最大の石油埋蔵量を誇り、アメリカ大陸ともヨーロッパともパイプラインで繋ぐことができる好立地の巨大油田は大国の格好に餌食になったのだ。

もしヨーロッパ(特にロシア)にベネゼエラオイルが通った場合、ロシア、EU、NATOのパワーバランスが完全に変わってしまう可能性がある。アメリカ政府にとって、メキシコの国境線や北朝鮮よりも重大な問題なのだ。60年代のキューバのごとく、この中米の国が世界のパワーバランスの行方を握ってしまったようだ。当人たちは、陽気に楽しく暮らしたいだろうに。

一緒にメレンゲを踊った彼らは元気だろうか。