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ChatGPTの世界へようこそ~概要と注目されている理由~

はじめに

私は主に生産性向上やアイディアの具体化に、ChatGPTを活用しています。例えば、文章の添削や課題へのアドバイスを求めるなど、多様な用途で役立てています。とても便利なので、周囲の方々にも積極的に試してみてほしいとお勧めしていますが、ChatGPTとは何であるかと、何が便利なのかが一見して理解しにくいと感じる方もいらっしゃるかと思います。そこで今回の記事では、ChatGPTの基本的な理解を深め、その利用のメリットを把握していただくことで、より多くの方々が活用するきっかけになれば幸いです。

目的

この記事では、以下を理解することを目的としています。

  • ChatGPTの概要

  • なぜChatGPTが非常に注目されているのか

ChatGPTの概要

そもそもChatGPTとは何なのでしょうか?試しにGPT-4(2023/5での最新モデル)に質問したところ、以下の回答が出力されました。

ChatGPTは、OpenAIによって訓練された人工知能(AI)です。その名前は、"Generative Pretrained Transformer"の略で、これは大量のテキストデータから学習し、自然な人間のようなテキストを生成するAIモデルを指します。ChatGPTは、様々な情報を提供し、質問に答えることを通じて、ユーザーの意思決定や学習を支援します。

GPT-4

いかがでしょうか?イメージすることができましたか?なんとなく分かる気がしますが、中々難しい内容かと思います。もう少し噛み砕いて説明すると、

ChatGPTは、人間のように振る舞い、チャット(文字で対話)できるAIです。Chatはチャットで、GPTはAIの学習モデル名である「Generative Pretrained Transformer(生成的かつ事前学習済みのTransformer、Transformerは深層学習モデル)」を意味します。ChatGPTは、ユーザーからの質問やプロンプト(指示)に対して、文字で返答します。インターネット上の書籍、記事、ウェブサイトの大量のテキストデータを事前に学習しており、それを元に自然な対話を生成する能力を獲得しています。

個人的に特に優れていると考えている点は、まとまった情報を効率よく短時間で取得できること、自身の好みや理解度に応じて生成される文章の表現を容易に調整できること、対話によるフィードバックでさらに出力の品質を高められることです。

ただし現状の注意点として、古い情報や誤った情報を回答することがあるので、鵜呑みにせず出力結果を精査することが重要です。これは、ChatGPTの学習に利用されるデータに誤った情報が含まれる可能性がある以上、完全に回避するのは難しいですが、正確な情報を取得しやすくする方法を別記事で解説します。

また、以下でChatGPTへの理解を深めるためにAI関連の基本的な用語について簡単に説明しますが、この部分はスキップしても構いません。

AI(Artificial Intelligence)
人間の知能を模倣したプログラムであり、人間が行っていた判断や行動をコンピュータで自動化することができます。さらに、コンピュータの高い処理能力を活用することで、人力では困難な複雑な計算や大量のデータ分析が可能です。AIの主な技術や応用分野としては、機械学習、深層学習、画像認識、自然言語処理等があります。これらの技術は、ChatGPTが人間のような自然なテキストを生成するための基盤となっています。

  1. 機械学習(Machine Learning)
    コンピュータがデータを学習して、自身で判断や予測、改善を行う技術です。この技術は、画像認識や自然言語処理などの分野で広く使用されています。ChatGPTはこの技術を利用し、自然な対話を実現しています。

  2. 深層学習(Deep Learning)
    機械学習の一種であり、人間の脳の神経回路を模倣した多層構造(ニューラルネットワーク)を持ち、大量のデータから特定のパターンを見つけ出すことができます。非構造化データ(画像、音声、テキスト等の構造化されていないデータ)や高次元データ(画像や動画等の大量の特徴量を持つデータ)を扱う際に特に有用であり、人間には見つけにくい、複雑なパターンや関係性を発見することが可能です。

  3. 画像認識(Image Recognition)
    画像や動画から物体や人物を識別する技術です。この技術は自動運転車の道路上の障害物の識別やセキュリティカメラでの人物の認識など、様々な分野で広く使用されています。ChatGPTは主にテキストベースのAIですが、視覚情報を理解するためにこの技術を利用しています。

  4. 自然言語処理(NLP, Natural Language Processing)
    コンピュータに人間の言語を理解させて、様々な処理や分析をさせる技術です。これにはテキスト分析、機械翻訳、音声認識等が含まれます。また、ChatGPTはNLPモデルの一種である、大規模言語モデル(LLM, Large Language Model)です。LLMとは、大量のテキストデータを使用して学習し、人間が書くような自然なテキストを生成できるAIモデルを指します。

なぜChatGPTが非常に注目されているのか

金融大手のUBSによると、ChatGPTは史上最速でリリースから2か月で1億人ユーザーを達成しました。要因として、人間のように自然な対話が可能であり、対話が保存できて回数を重ねることでパフォーマンスを改善する能力があること、非常に多岐にわたる分野で応用できること、専門知識が不要で誰でもチャットで気軽に利用できることが挙げられます。

さらに視点を広げて、ChatGPT含む生成AI(Generative AI)が注目されている理由について掘り下げてみましょう。私見では、強力なデータ生成能力と多岐にわたる領域を自動化できる汎用性の高さにあると思います。

生成AIは、画像、音声、文章、コードなど、多様なデータを生成する能力を持ちます。これにより従来は人間が行っていた作業を自動化し、タスクを効率的に遂行することが可能です。さらに、個々のユーザーの好みやニーズに応じた指示を与えることで、生成AIに適切なデータを生成させることができます。これはカスタマーサービス、医療、教育、広告、エンターテイメントなど、多岐にわたる領域で利用でき、大きな注目を集めています。

AIを利用した効率化により、私達はより高度なタスクに集中することが可能になります。しかしながら、倫理的な問題や雇用の減少といった潜在的な問題も引き起こす可能性があります。例えば、ディープフェイクと呼ばれる技術は、人間が識別困難なリアルな偽の画像やビデオを生成することが可能で、これが誤情報の拡散や個人のプライバシー侵害に利用される場合があります。最近では、生成AIによって作成されたペンタゴン付近での爆発の偽画像が話題になりました。また、事務作業だけでなく、クリエイティブな業務の多くもAIによって代替可能になると予想され、今後は雇用が減少することが危惧されています。

まとめ

ChatGPTやその他の生成AIは、私たちの生活や仕事を劇的に変革する可能性を秘めています。それらの技術は生産性を向上させ、創造性を高めることが期待できます。その一方で、新たな倫理的問題や雇用の減少といった問題も引き起こす可能性があります。そのため、それぞれの機能と特性を理解し、適切に利用する必要があります。今後もChatGPTおよび生成AIの進化に注目しつつ、最新の動向をキャッチアップしていきましょう。その初めの一歩として、あなたもChatGPTを使ってみませんか?

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