見出し画像

日常とは違った体験

自然環境リテラシー学B
第1回 2021/7/10~7/11

三重大学生物資源の秀です。授業中の紹介を見て今回初めてこの自然環境リテラシー学に参加しました。

先程も申したとおり、今回が初めてだったので、実習中にする経験の1つ1つがはじめの事だらけで、新鮮な感覚でいっぱいでした。

7/10 
<準備>
初日の午前は、講習やシーカヤックに使う道具の説明が主として行われました。大まかに内容を記すと、まずスプレースカートを装着し、その上からPFDを着ます。

  PFD:赤いベストのような見た目をしているもの
[ライフジャケットの様に海に落ちたときに浮いたり、保温する機能があります。厚みもあるため、ぶつかったときの緩衝材の役割も果たします。]

スプレースカート:PFDの下に見える黒いスカートの様なもの
[カヤックにつけることで、船内への水の侵入を防ぎます。]

パドル:両端に板のついた棒
[漕ぐために使用し、ブレード(板)の文字が読めるように持ちます。)

着る装備はこれらのみで、次はシーカヤックに乗って海に出るまでの説明になります。
カヤックに乗る前にカヤック内で足を置くペダルの位置を、膝で船体を押さえられるよう、少し膝が曲がるくらいで調節します。ここまで出来たらようやくカヤックを海に浮かべて乗り込みます。乗り込む際には、カヤックを跨いでお尻から座るようにして乗り込み、それから足を船内にしまいます。うまく乗り込めたら前へ漕ぎ出し、ある程度岸から離れたら、スプレースカートをカヤックの乗り込み口の縁の出っ張りにはめ込めば準備完了です。

<実践>
海に出てからは、基本的なカヤックの操縦方法について教わりました。直進するときはパドルで両側を漕ぎ、曲がりたい時は、曲がりたい側にパドルをおろします。その場で旋回するときは、回りたい側の水面をパドルを前側に押し出し、反対側の水面をパドルで後ろに押し出すことでできます。
その日は、少し遠くの浜まで行って帰ってきて活動は終了しました。風や波が穏やかで、漕ぎやすいはずの環境であったにも関わらず、慣れていなかった自分はそれでも非常に疲れました。

到着した浜での様子(上の写真)

一日目に漕いだルート(約5km)

7/11
<講座>
2日目のスタートは、役所の方に現在の若い人に如何に自然について興味関心を持ってもらうかについてや、シーカヤックをやっていらっしゃる森田さんから川についてのお話を伺いました。
これからどのように自然環境を周りに伝えていくかと言うことと、実習中にどのようなときに危険があるか、またどのようにしてそれらを避けていくかと言うことでどちらも自分らに直接関わる話で非常に貴重な時間を過ごさせていただきました。

近くにある実際の川で様子を見ながら話を聞いている様子

<実習>
今回は、昨日教わったカヤックの乗り方、扱い方を踏まえて、前回よりすこし外洋側に向かって漕ぎました。昨日漕いでいた場所は、周りを山で囲われたリアス式海岸で、海のうねり(大きくてゆったりと流れる波のようなもの)が来ない穏やかな場所でしたが、今回外洋側に近づいたことで体感する事となりました。
うねりが有ると無しでは大きく状況が変わり、うねりによってバランスが乱され、漕いでも前に進んでいる感覚が薄く、非常に大変であった一方で、自分でいかに困難な状況を楽に変えていくか試行錯誤することが楽しく感じられました。
また、環境はより困難にはなったものの、前日よりカヤックに慣れてきていたため、周りの風や波、景色などに気を回す余裕もできていました。それによって、リアス式海岸では風の方向が少し進むごとに変化するが、外洋ではほぼ1方向に吹いているといった違いも実感できました。

この日は暑かったため腕を冷やしている様子(上)

2日目の経路(約11km)

<全体を通して>
 最初は、暑いし漕いでも進まなくて、思い通りに動けず大変だとばかり考えていて、正直楽しむ余裕がほとんどありませんでした。しかし、初日の実習を終えたあとのミーティングで風や波についての話が出た時に、自分は全く思い出せず”全然周りを見れていない"ことに気づきました。それを踏まえて翌日の実習では、意識的に周りを見るようにしてみました。その結果、波や風、キレイな景色に気づくことができ、先に進んだらどんな変化が見られるのだろうと、カヤックで海を漕いでいくことを楽しめるようになりました。
自分の中で、今回の実習で得られた一番のものは、大変な状況でも視点を変えることで楽しむことができるようになることに気づけたことです。これは視野が凝り固まっていない非日常であったからこその発見だと思います。いつもと違うことをするには多少なりとも躊躇が伴うと思いますが、そこであえて思い切って行動することも良いのではないかと思います。

写真では見えにくいですが、星も綺麗見えました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?